M/世界の、憂鬱な先端 (文春文庫)
宮崎事件と、酒鬼薔薇事件。私たちは何を知っていて、何を知らなかったのだろう?
宮崎事件の犯人を私はロリコンの異常性欲者だと思っていた。何故そう思ったか?
まだ未成年だった私に、宮崎の部屋のおびただしいエロ本やAVが強烈だったからだ。
もしかしたら、キャスターは違うことを言っていたかもしれない。でも映像しか記憶に残っていない。
時代は進み、インターネットで情報は更に垂れ流しになった。酒鬼薔薇はネットで顔写真と名前が閲覧できた。
簡単に手に入る情報。でもその裏側を誰も追求しない。ニュースでさえも。
知らなくていいこと、知らなければいけないこと。これは誰が判断してくれるのだろうか?
その答えは出ないけれど、本書の内容は、宮崎の部屋の映像や、酒鬼薔薇の写真より知るべき事だと感じた。
BLACK★ROCK SHOOTER -PILOT Edition- [Blu-ray]
まず、
ミクがアニメ化する。
と、思っている方が多い様ですが、ブラック★ロックシューターと初音ミクは別人ですから。
知らない人はググって下さい。
ただ、ミクの歌で有名になったブラック★ロックシューターが、これからどこまでメディア展開されるのか楽しみです。
BLACK★ROCK SHOOTER -PILOT Edition- [DVD]
発売前から賛否両論あるようですが、実際購入してみての感想を。
・DVDについて
作画や映像のクオリティについては、専門的なことは分かりませんがなかなかだと思います。
アニメ化を肯定的に考えている人には、今後が楽しみになるような内容でした。
ですが、やはり90秒というのはあっというまです。
パイロット映像と名を打ってますが、アニメの予告という感じで、無料公開されててもいいようなもので、わざわざ単品で売り出す必要があったのか、と感じます。
これならCDをメインにDVDをおまけで付ける程度でもいいように思いました。
映像は主にブラックロックシューターの戦闘のシーンが展開されています。
映像には音楽(歌)と効果音のみでキャラクターの声などはありません。
・CDについて
初音ミクの声がより人間っぽくなっている印象。
演奏も生演奏ということでかなり迫力がありました。
前バージョンと比較すると好みは分かれそうですが、個人的には迫力があって良かったと思います。
作者であるsupercellさんのホームページで今回収録されているもののmp3が配布されているので、そちらを聞いてみてから購入を考えでもいいかもしれません。
音質はもちろんmp3よりいいです。
・ブックレット
歌詞+アニメの映像の設定資料集という感じ。
ですが特に映像の世界観やキャラクターについての説明はないです。
Blueray版はDVD版より600円ほど高いのでこちらを買いましたが、映像は短いのでDVDで十分という感じでした。
この価格でこの内容ならCDを買う感覚で値段相応だと感じましたので、多少の物足りなさを考慮しつつ★4にしましたが、Blueray版はやはり値段が高いと思います。
戸塚ヨットスクールは、いま――現代若者漂流
30年たっても、若者が生きにくい状況は以前とかわらず、まだ戸塚ヨットスクールの需要が
あるとの衝撃のリポートです。
戸塚さんはさすが年齢を隠せませんが、120ページの戸塚校長が海を見る後ろ姿には、
精悍さ、理想に向かってまっすぐ向かう姿勢がうかがい知れます。
日本の教育は既に崩壊しているとの戸塚校長の診断はおそらく正しいのでしょう。
しかし、この本に記されている「脳幹論」は、ちょっとついていけません。
ヨットスクールで実現された子供たちの成長可能性が、そうした理論でかえって見にくくなって
いるのでないかと危惧します。
現在のヨットスクールは体罰禁止、そのかわり生徒同士のいじめは放任。
そうしたなかで、スクールでの体験をとおして大人になってゆく子供たち、
またスクールにもついてゆけず、脱走と再入学を繰り返す青年たち、
いずれも丁寧に描かれています。
校長曰く、体罰がないために教育効果が現れないと。
入校3日目で飛び降り自殺した18歳の女性。本来は医学的治療が優先すべきだったのかと
思いますが、引き受ける機関がなかったようです。
付録に、戸塚教育論に反対する教育実践家の意見も掲載されていて、
バランスがとれています。
行き先を失った若者、子供たちを受け入れ、社会とのむすびつきを取り戻す機能を
今の社会が失っていることを明らかにする1冊です。