スターシップ・トゥルーパーズ2 コレクターズ・エディション [DVD]
監督は前作で特殊撮影を担当したフィル・ティペット。製作、脚本も同じメンツなんだから前作並みに面白くならないはずがない…というのは素人考えだったようで、予算の問題か要塞での籠城戦に舞台を限定してずいぶんとスケール・ダウン、そのプロットもかなりの粗っぽさが目立つ。登場人物の薄っぺらさは、まあやはり狙っているんでしょうけど。一言で言うと前作の軒を借りた『物体X』系統のサスペンス(「Who goes there?」というセリフも)といったところ。それでもさすがに凡百のB級SFからは一頭抜き出た出来だとは思う。
痛烈な風刺性は健在ながら、前作に比べるといかにも泥臭く、本筋との噛み合わせが今一つギクシャクとうまくいってないのはポール・ヴァーホーヴェンの仕切りがなかったせいか。彼が撮っていたら、例え低予算でも幾層倍の毒の効いた見応えがあったろう。あらためて彼の作家性がしのばれる。
エド・ローターがさすがベテランの風格で、クライマックスのスピーチは大詰めに相応しい迫力。嘗てはケチな小悪党っぷりが身上だったのに、いつの間にかジョン・ウェイン風の大物が似合う俳優になっていた。やっぱり歳は取ってみるもの。女軍曹役のブレンダ・ストロングは前作の、勢いはあるが役に立っているのかいないのかよく分からない宇宙戦艦長役(「誰かがミスしやがったんだわ!」)に続いてシリーズ二度目の登板。メイキング映像のインタビューでも前作に一切触れていなかったけれど、ご本人はどう思ってるんでしょうか。葉巻を喫ったり包丁で敵の首を○○したりをいかにもイヤそうに演じているのがおかしい。メイキングと言えば、撮影現場をレイ・ハリーハウゼンが訪問する風景が収められていて、スタッフたちの感激している様子が微笑ましかった。「我々が作っているのはB級SF映画」と誇り高く断言するティペットが立派。
痛烈な風刺性は健在ながら、前作に比べるといかにも泥臭く、本筋との噛み合わせが今一つギクシャクとうまくいってないのはポール・ヴァーホーヴェンの仕切りがなかったせいか。彼が撮っていたら、例え低予算でも幾層倍の毒の効いた見応えがあったろう。あらためて彼の作家性がしのばれる。
エド・ローターがさすがベテランの風格で、クライマックスのスピーチは大詰めに相応しい迫力。嘗てはケチな小悪党っぷりが身上だったのに、いつの間にかジョン・ウェイン風の大物が似合う俳優になっていた。やっぱり歳は取ってみるもの。女軍曹役のブレンダ・ストロングは前作の、勢いはあるが役に立っているのかいないのかよく分からない宇宙戦艦長役(「誰かがミスしやがったんだわ!」)に続いてシリーズ二度目の登板。メイキング映像のインタビューでも前作に一切触れていなかったけれど、ご本人はどう思ってるんでしょうか。葉巻を喫ったり包丁で敵の首を○○したりをいかにもイヤそうに演じているのがおかしい。メイキングと言えば、撮影現場をレイ・ハリーハウゼンが訪問する風景が収められていて、スタッフたちの感激している様子が微笑ましかった。「我々が作っているのはB級SF映画」と誇り高く断言するティペットが立派。
スターシップ・トゥルーパーズ 2 コレクターズ・エディション [DVD]
酷評が多いのは前作とあまりに目指すものが違うからでしょう。
前作は戦争アクション大作でしたが、本作にはその要素はなく、ミステリー、ホラーの要素を強めています。
戦争映画と思って買ってみたら、スリラーだった・・・というのでは観客側の期待からすればがっかりする。
でも、頭を切り替えて観たら結構面白いですよ。
前作で世界観は確立されていますので、その中のある一部隊の絶望と恐怖を描いています。
戦地で孤立したブラボー中隊は必死にバグ軍団から脱出、破棄された基地に逃げ込みます。
アラモ砦のように完全包囲された絶望的状況の中、恐るべきバグ軍団の人類絶滅作戦に巻き込まれていきます。
ミステリー要素が強いので詳しくは興を削ぐので書きませんが、バグが怪物ではなく、人類とは異質ながら恐るべき知能を持つ宇宙人であることが明かされます。
孤立した基地内での人間の確執が描かれ、これはこれで面白い作品です。
面白いのが人類側のプロパガンダ。
もうホントに救いがなく、バグも悪者ですが、人類のお偉方も相当な悪。
兵士の必死の思い、志も全て自分たちに都合よく捻じ曲げて利用するその姿勢は、バグ軍団といい勝負です。
エンディングの一言はドキッとします。
戦争における一番の悪は誰なのか、というところをブラック・ユーモアたっぷりに描く作風は健在。
後、ちょっと納得行かないのはDVDメニューで「吹き替え用字幕」がない点。
最初にテロップで現在の状況を書いてあるのですが、日本語吹き替えにすると字幕が出ない。
ここだけ字幕スーパーに切り替えて読むしかない。
しゃべり言葉だけではなく、ストーリー上重要な書いてある文字くらい字幕貼ってもいいんじゃない?と思います。
前作は戦争アクション大作でしたが、本作にはその要素はなく、ミステリー、ホラーの要素を強めています。
戦争映画と思って買ってみたら、スリラーだった・・・というのでは観客側の期待からすればがっかりする。
でも、頭を切り替えて観たら結構面白いですよ。
前作で世界観は確立されていますので、その中のある一部隊の絶望と恐怖を描いています。
戦地で孤立したブラボー中隊は必死にバグ軍団から脱出、破棄された基地に逃げ込みます。
アラモ砦のように完全包囲された絶望的状況の中、恐るべきバグ軍団の人類絶滅作戦に巻き込まれていきます。
ミステリー要素が強いので詳しくは興を削ぐので書きませんが、バグが怪物ではなく、人類とは異質ながら恐るべき知能を持つ宇宙人であることが明かされます。
孤立した基地内での人間の確執が描かれ、これはこれで面白い作品です。
面白いのが人類側のプロパガンダ。
もうホントに救いがなく、バグも悪者ですが、人類のお偉方も相当な悪。
兵士の必死の思い、志も全て自分たちに都合よく捻じ曲げて利用するその姿勢は、バグ軍団といい勝負です。
エンディングの一言はドキッとします。
戦争における一番の悪は誰なのか、というところをブラック・ユーモアたっぷりに描く作風は健在。
後、ちょっと納得行かないのはDVDメニューで「吹き替え用字幕」がない点。
最初にテロップで現在の状況を書いてあるのですが、日本語吹き替えにすると字幕が出ない。
ここだけ字幕スーパーに切り替えて読むしかない。
しゃべり言葉だけではなく、ストーリー上重要な書いてある文字くらい字幕貼ってもいいんじゃない?と思います。