瀧廉太郎トリビュート
滝廉太郎がこの世を去って、90年経った今日(こんにち)に、
「荒城の月」ばかりを集めたCDが発売された。
厳密にいうと「花」「箱根八里」も収録されているが、
さまざまなアレンジを施された美しいメロディーが、
本当に耳を惹く。
音符の譜割がここまで少ないながらも、
情感溢れるメロディーに驚くのはもちろん、
琴の米川敏子、イ・ムジチ合奏団 、アンドレ・リュウなど、
様々なジャンルの荒城の月が楽しめる。
私は、正直言って滝廉太郎の曲は、
曲調に華やかさが感じられず、
好きではなかった。
高校時代「荒城の月」を歌う機会があり、
そのときも、音の配分の展開が悩み、
どうしても楽しんで歌えなかった。
しかし、今聴くと、
なんて素敵な旋律だろうと思える。
決して「陽」ではないが、
心をぐっと惹きつける。
何で、あの時もっと大切に歌わなかったのかと、
ちょっぴり後悔の心も思う、
今は、そんなことを個人的に思いながら、
ゆっくり浸れる。
素敵なCDですから、ぜひ聴いて欲しいである。