モア・トラヴェルズ [DVD]
パットメセニーといえば,1992年のライブ・アンダー・ザ・スカイでのライブが想い出に残る。しましまのTシャツにローランドG303での「Are You Going with Me?」が今でも忘れられない。あれから,19年,トレードマークのES-175からアイバニーズ・パット・メセニーモデル に持ち替え,進化したパットメセニーがいる。その中間地点がモア・トラヴェルズと言えるだろう。
中期のメセニーが気になる方はこのモア・トラヴェルズがお勧めである。
レジェンドプレイヤー パットメセニー
メセニーを自力でコピーし始めてみたもののどうしてもアーティキュレーションが正確に再現できず、
「これはもう弾き方云々じゃなくて機材の差ではなかろうか」とまで考え始めていたのですが、
レビューで非常に評判が良かったので、とりあえず参考にしてみようということで買ってみました。
見てみると、本当に非常に丁寧に採譜されていて、スライド等のアーティキュレーションだけでなく
ポジションの選び方やコードフォームもかなり正確なようで、非常に参考になります。
(Jamesに関しては、実際にはメロディとコードを別で録っているようにも聞こえますが、
トリオのライブ演奏だと確かにこんな感じの演奏をしているように聞こえます。)
どんな方が採譜したのだろうかと裏表紙をめくってみると、
プレーヤーとしても高名な矢堀孝一氏がクレジットされていました。
絶版のため現在入手困難ですが、定価の倍額を出してでも手に入れる価値があります。
数か月に1冊程度のペースでヤ○オク等に出ているようですので、粘り強く探せば手に入るのではないでしょうか。
スピーキング・オブ・ナウ ライヴ・イン・ジャパン [DVD]
2002年『スピーキングオブナウ』のライブです。リチャードボナのボーカル、クンヴーのトランペットも十分聴かせてくれます。いいですね。12曲目「ついておいで」のハープギターも奏法がじっくり見られます。13曲目「ルーツオブコインシデンス」では、メセニーのギターシンセ、ライルメイズもこの曲ではギターとピアノを、そして、スティーブロドビーの重厚なベイス。すばらしい音楽を創造しています。最後に、14曲目「アマップオブザワールド」15曲目「ソングフォービルバオ」も演奏。演奏の技術といい、芸術性といい、聴き応え十分です。すばらしいです。
16:9と4:3の画面に切り替えられる。音質はドルビーデジタル4.1ChとDTS4.1chが選択できる。最高の画質で135分間のライブです。変な編集はありません。14曲の1曲1曲を堪能できます。
What's It All About
上の方の「いったいどうなってるんだ」とは「What's It All About」
というアルバムタイトルを少しもじって和訳したものです。それはmethenyが
このアルバムを聴く聴き手の受け取り方を暗示したものではないかと思ったからです。
全体に、馴染みのある曲は半分くらいしかなく、知ってる曲も主旋律が見え隠れ
し、変化しています。それはmethenyの個性とか趣向だと言えなくもないでしょう。
カバー・アルバムということですが、かえってmethenyのオリジナルとも
とれるような作品といっても良いくらいで、オリジナル・チューンを聴き手
に、それこそ「いったいどうなってるんだ」と言わせるほど意表をついた
ものに仕上がっています。AlfieやAnd I Love Herでは、しんみりとした
気持ちにさせてくれます。One Quiet Nightでもバリトン・ギターを使って
います、ある共通した響きがあることはいなめません。なぜこのような
カバー・アルバムを出したかは、わかりませんが、エレキやギタシンを
離れて、しばし、静的なものに変化を求めているのかもしれません。