体制維新――大阪都
私は大阪市民であり、先日のダブル選挙では平松前市長に一票を投じた。つまり、どちらかと言えば反橋下である。しかし彼がメディアでしきりに訴える二重行政や、官僚主義、組合との馴れ合いには頷ける点もいくらかあったので、本書を読んでみる気になった。
はっきり言って堺屋太一の執筆部分、対談での発言はこれまで他の著者(高橋洋一、江田憲司、古賀茂明、中田宏etc.)の本で既に読んだ事のある提案が殆どで、新鮮味は無く、全くの蛇足だと思う。
こちらは要するに橋下徹の主張の言質が欲しいのである。おそらくは口述筆記をゴーストライターがまとめた文章ではあろうが、現職の政治家が自らの名前を出して世に問うているのである。橋下の政策を批判するのなら、まずは本書を通読してからが基本であろう。
大阪都構想自体は、実現可能性はさておき、行政の効率化という面からすれば望ましい事ではあると思う。こちらが疑問に感じるのは職員基本条例や教育基本条例といった言わば手法の部分だ。この二つの条例の中身や意義については本書では詳しく触れられてはおらず、当方の疑問は相変わらず解けてはいない。
その後のメディアで報じられる橋下市長の言動や手法にも不信感がつのる一方である。
EIGHTH(9) (ガンガンコミックスJOKER)
収録内容は以下の4話
Operation.33 「小麦とたまごと牛乳と」
Operation.34 「マイペース」
Operation.35 「EIGHTH TRIAL(1)」
Operation.36 「EIGHTH TRIAL(2)」
前半はナオヤの部屋でいつも通りの和やかなやり取りが飛び交います
ルカのマイペース(ズレ?)っぷりに振り回される一同といった感じです
その場にりお先生がいないことを悲しむセルシアでしたが、
だからこそ、自分にできることを頑張ろうと奮起する姿は彼女の成長を感じさせます
後半は新章展開の足掛かりになる事件が一つ起きます
EIGHTHの貴重なアクションシーンです
9巻で一貫して描かれているのは、ナオヤの今後の身の振り方になります
EIGHTHを辞める覚悟でバチカンに乗り込んだナオヤ
退職を勧める人、退職を止める人、それぞれの言葉を受け止めて
ナオヤは今後の自分を見つめています
久しぶりに主人公ぽかったです
相変わらず、巻末の引きが絶妙で続きが気になりますね
引き続き、次巻の発売を楽しみに待ちたいと思います
EIGHTH(7) (ガンガンコミックスJOKER)
ナオヤはりおを救う為に行動するが、EIGHTHから厳しい決断を迫られて・・・!!
一方、セルシアとルカはどう言う方向へと進んでいくのか・・・(^o^)
今後、注目すべき作品であります(>v<)
拝啓 大阪府知事橋下徹様―あなたは日本を変えてくれますか? (YUBISASHI羅針盤プレミアムシリーズ)
前大阪府市長会会長にして池田市市長の倉田薫が書き下ろした、大阪府知事橋下徹と大阪市長平松邦夫へのメッセージ本です。この二人はいまや犬猿の仲なのは周知の通り。維新の会という新政党を率いて大阪都構想をぶちあげて大阪市解体から一気に大阪府再生を狙う橋下知事に対して、大阪都構想というのはよくわからないと大阪市解体を一蹴する平松邦夫市長。この二人の激突は、数年前の橋下知事と平松市長誕生時の往時の蜜月関係を思い出せば隔世の感がありますが、本書を読めば読むほどに激突は必至だったというのがよくわかりますし、大阪都構想に対してスーパー大阪市構想が正面からぶつかりあうのは、この二人以前からの事としてすんなり受け入れられます。
しかし、ことが全国区にまで広がったのは、やはり橋下徹という無類の力強さと攻撃力をもったキーパーソンが存在しているからなのも間違いが無く、本書はその橋下府政誕生からずっとそれを大阪府下の市長のとりまとめをしてきた立場から見続けて来た倉田氏独自の観点で綴られています。
彼なら本当に大阪を変えてくれるのではないかという期待と、そのやり方ではかえって物事が上手く行かないのではないかと心配する老婆心との葛藤や迷いが見て取れて大阪の問題を府知事と市長に絞り込んで概観するのにはちょうどよい一冊です。惜しむらくは全国トップクラスの生活保護者数や失業者数、在日問題、同和問題、など政治的な重要案件については水道問題などの二重行政問題に比べると扱いが小さく、かつまた倉田氏のスタンスが見えない書き方になっているのが、現役の政治家らしいといえばらしいのですが、老獪さを感じさせてマイナスに思えます。そのことは、この二人の戦いのどちらにも与しないでどちらにとってもいい顔をしているようにも見えるところが見えるのと同様であまりいい感じをもてませんでした。
ただ、先ほども書きましたように、大阪府と市の抱える構造的な問題に絞っての概観と、橋下徹というキャラクターによってうまれた大阪の新しい流れについて読むにはちょうど手頃な一冊です。
ときちょうど、もうじき大阪市長選で下手をすれば橋下徹府知事が知事を辞職して、自身が市長選に鞍替え出馬するかも知れないという時期ですし、投票の前に読んで自分の政治的な投票に生かすのにもよいかも知れません。元読売テレビアナウンサー、今だと「たかじんのそこまで言って委員会」の司会者といったほうが通りがいいかも知れない辛坊治郎氏が維新の会から大阪市長、もしくは大阪府知事に立候補するかどうかは明らかにされませんでしたが、そのあたりも含めて読みどころは多かったです。
EIGHTH(6) (ガンガンコミックスJOKER)
EIGHTHは科学という難しい題材を扱っていながら解りやすく説明しており本が苦手な方でも読める1冊です。 科学者、技術者は読んでおかないと損ですよ!!