THE BEST OF TARO HAKASE (DVD付)
初回限定盤に比べて楽曲は半数以下。どうせ買うならまだ在庫のある限定盤の方がいい。
ただし、DVDが付いているのは通常盤だけ。ちょっとした映像だけでも視たければこちらを買うしかない。
それはともかく、本アルバムに含まれるタイムメッセンジャーは楽曲の中に安室奈美恵が歌っていたBody Feels Exitの旋律の核心部分が挿入されている。それを作曲したのは言わずと知れた小室哲哉。
本楽曲が出されたのは小室氏が問題を起こしていた最中。裁判での説明からするとベースの楽曲の権利は当時エイベックス社にあって、その楽曲を挿入した曲がエイベックス社から出されていたことになる。よきにつけあしきにつけ、特異な音楽会社が小室氏にこうさせたり葉加瀬氏にこうさせたりして、まあ悪く言わなければ面白いものを作っていたという曰くつきのもの。
人騒がせと言えば人騒がせ、奇妙な感じと言えば奇妙な感じと言えるし、ベスト盤が商売堅気で寄せ集めの切り売りになってしまって案外不評という事もままあることである中で、保存としてもないよりはまし、初めて買って初めて聴く人もいるわけだから、あまりクサす必要もないと私は思っている。もうちょっと経ったら小室・葉加瀬の両氏から後日談を聞いてみたいような気もするし、本当は本アルバムにのリーフレットにそうしてもよかったろう。ベストの中でも悪くない、これこそベストオブベスト、聴く者を力付けてくれる曲が、このコラボレーションと言ってよいタイムメッセンジャーであると私は思っている。
ヴァイオリンピース 葉加瀬太郎 エトピリカ/情熱大陸/To Love You More (ヴァイオリン・ピース)
情熱大陸の場合、3thと2thをふんだんに使う上に曲のテンポも速いのでゆっくり弾けるようになるにしても初めてから2年でも足りないくらいです。
たしかに楽しい曲ですが難易度が少々あるので星三つです。
ヴァイオリンサミット 2006 [DVD]
私はヴァイオリン奏者ではありませんが、
葉加瀬太郎さんのヴァイオリンは好きでよく聞きます。
「クラシック」というジャンルに
とらわれない人たちを集めてのコンサート。
クラシックあり、アイリッシュあり、ジャズあり!
インタビューや舞台裏、練習風景などが収録されています。
毎年やってほしい、と思うコンサートでした。
Taro Hakase 20th Anniversary Tour “EMOTIONISM”(仮) [DVD]
発売時期の近い作品「THE VIOLIN BROTHERS LIVE!! [DVD]」では曲間MCの少なさが指摘されていましたが、今作にはコンサートのMCも収められています。
葉加瀬さんの、演奏した曲に対するコメントや挨拶、企画での観客の方々との触れあい等々も聴ける(観られる)ので、会場全体で楽しんでいるコンサートの雰囲気が味わえると思います。
また個人的な感想ですが、コンサートDVDではCDとは別の葉加瀬さんの魅力が感じられると思います。
曲の情感を表現する弾き方をされますし、曲のイメージに沿ったステージ演出(照明など)を目で見る事は私にとって、より葉加瀬さんの音楽を楽しめる要因になっています。
CDとは違う楽曲アレンジも見所だと思いますよ。
大好きなこの作品、みなさんも是非。
FREE~Cut the Rhythm&Beat / Jam with Super Vocalists & Artists~(仮)
インテリジェンス溢れるギタリストでありアレンジャーの鳥山雄司さんによる、有名な洋楽のカヴァーアルバム。
実は発売の情報を知らず、朝の通勤電車の携帯ラジオで流れていて、「まあなかなかカッコいいアレンジだな。」と思った曲の紹介で知りました。
WEBで収録曲を確認すると、LIKE A VIRGINから始まって、BILLIE JEANだのBREAKOUTだの、「この曲たちが鳥山雄司の手でアレンジされたら、いったいどれほどオレをイカセてしまうんだろう?」と想像するのも怖いようなナンバーがずらりと並んでいました。
そして発売から5日ほど遅れて入手し、最初に聴いた感想としては実は、「?」でした。
自分としては、LIKE A VIRGINなどは、本家マドンナの「THE CONFESSIONS TOUR」に収録されているベースラインをいじりまくったヴァージョンでぶっ飛んだクチなので、鳥山さんに相当期待していたのですが、いざ聴いてみると全曲ともアレンジはオリジナルに限りなく忠実でした。
でも、もともとそれぞれの曲が素材として優れていることもあり、アレンジ確認(?)の意味も込めて繰り返し聴いてしまうんですよね。そのうち「コレもアリだ。」と思えて来たのです。
そして少しずつ「鳥山ワールド」を感じられて来ます。それは、原曲に忠実なアレンジながらも、途中のギター・ソロパートなどは独自に挿入されたものであり、ソロのバッキング・コードなどは思わず「ニヤリ」とさせる鳥山テイストが散りばめられているからです。
フューチャーした歌手と曲のマッチングでよかったのはジェロのSEPTEMBERですね。やっぱり声がE,W&Fと同質ですもんね。
そしてラストのINVITATIONSのギター・ソロは音色やフレージングそしてドライブ感がTRANSFUSIONのWORK OUTを彷彿とさせてくれました。「疾走する鳥山雄司」が聴けます。
んでもって結局、最初の印象とは違って、これからのヘヴィ・ロテ盤になることは確実になっております。
春にPYRAMIDで新譜をリリースし、最近はベスト・アルバムを立て続けに2枚リリースするなど、さらにノリにノッている鳥山さん。
ほんと、才能が有るって羨ましいですね。
*まったくの余談ですが、今日帰宅の電車で、松田聖子の「大切なあなた」(鳥山氏アレンジ)を聴いたんです。あまりにもいい曲で自然と涙がこみ上げて来てしまいました。