ミカンが実る頃 コンプリート・コレクション
かつて、アルバム『私の四季』はCD化されましたが、廃盤になって久しく、また、シングル曲もデビュー曲の「ミカンが実る頃」をはじめ何曲かがオムニバスアルバムに収録されていましたが、初めてシングル全曲とアルバムが2枚組のアルバムとして企画・発売されたことはファンとしては大いなる喜びです。
今から約40年前の1973年8月に発売された「ミカンの実る頃」は、前年の小柳ルミ子さんの「瀬戸の花嫁」に代表されるディスカバー・ジャパンの時代の象徴的な曲でした。石ノ森章太郎さんのアニメ「星の子チョビン」の主題歌を含め、都合7枚のシングルとアルバム1枚を発表していて、その全曲が収録され、まさに藍美代子の作品のすべてです。
シングルについては、作家陣の移り変わりを見ると、苦心している様が窺い知れます。デビュー曲は山上路夫作詞/平尾昌晃作曲、2曲目は安井かずみ作詞/平尾昌晃作曲、3曲目はデビュー曲に同じ、4曲目は小泉まさみ作詞/森田公一作曲、5曲目は吉田健美作詞/杉本真人作曲、最終シングルは石原信一作詞/武川行秀(後のタケカワユキヒデ)作曲。曲調も大きく変わるなかで、藍美代子さんはいずれの曲もその歌唱力でとてもいい歌にしています。にもかかわらず、セールスは伸び悩み、その後、事務所を離れることになります。
作品のすべてと言いましたが、実はこのほかにも一般に出たものに、カセット『NHK「みんなのうた」より みんなでうたおう'V 花と鳥』で「みかん山で」「ひなげし」「アマリリス」「赤い河の谷間」「菜の花ばたけ」「わらいかわせみに話すなよ」をうたっています。また、NHKみんなのうたのアルバムに「博多人形によせて」がありますし、ソノシートですが「愛媛みかんの唄」「ポンジュースの唄」があります。
カラオケ4曲がボーナストラックとして収録されています。当時はカラオケを収録するということはありませんでしたので、今回の企画で、現存するものを収録されたのだと思います。りイシューものでは、初めに1枚のアルバムにはいる範囲で曲をセレクトすることがよくありますが、2枚組して全曲を入れたことが素晴らしいですし、解説も、一部に小さな違いはあるものの、この種のものとして丁寧で良心的な構成・内容です。さらに、全シングルとアルバムのジャケット写真、アルバムに封入されていたピンナップ写真、デビュー時の広告写真等がカラーで掲載されているなど、ファンの気持ちに十分応える、リイシューの内容としては満点の作品です。
今から約40年前の1973年8月に発売された「ミカンの実る頃」は、前年の小柳ルミ子さんの「瀬戸の花嫁」に代表されるディスカバー・ジャパンの時代の象徴的な曲でした。石ノ森章太郎さんのアニメ「星の子チョビン」の主題歌を含め、都合7枚のシングルとアルバム1枚を発表していて、その全曲が収録され、まさに藍美代子の作品のすべてです。
シングルについては、作家陣の移り変わりを見ると、苦心している様が窺い知れます。デビュー曲は山上路夫作詞/平尾昌晃作曲、2曲目は安井かずみ作詞/平尾昌晃作曲、3曲目はデビュー曲に同じ、4曲目は小泉まさみ作詞/森田公一作曲、5曲目は吉田健美作詞/杉本真人作曲、最終シングルは石原信一作詞/武川行秀(後のタケカワユキヒデ)作曲。曲調も大きく変わるなかで、藍美代子さんはいずれの曲もその歌唱力でとてもいい歌にしています。にもかかわらず、セールスは伸び悩み、その後、事務所を離れることになります。
作品のすべてと言いましたが、実はこのほかにも一般に出たものに、カセット『NHK「みんなのうた」より みんなでうたおう'V 花と鳥』で「みかん山で」「ひなげし」「アマリリス」「赤い河の谷間」「菜の花ばたけ」「わらいかわせみに話すなよ」をうたっています。また、NHKみんなのうたのアルバムに「博多人形によせて」がありますし、ソノシートですが「愛媛みかんの唄」「ポンジュースの唄」があります。
カラオケ4曲がボーナストラックとして収録されています。当時はカラオケを収録するということはありませんでしたので、今回の企画で、現存するものを収録されたのだと思います。りイシューものでは、初めに1枚のアルバムにはいる範囲で曲をセレクトすることがよくありますが、2枚組して全曲を入れたことが素晴らしいですし、解説も、一部に小さな違いはあるものの、この種のものとして丁寧で良心的な構成・内容です。さらに、全シングルとアルバムのジャケット写真、アルバムに封入されていたピンナップ写真、デビュー時の広告写真等がカラーで掲載されているなど、ファンの気持ちに十分応える、リイシューの内容としては満点の作品です。
わたしの四季
不遇な歌手というものはいるもので、実力からは考えられない人気で
終わってしまうことがあります。
恐らく『ミカンが実る頃』と『星の子チョビン』だけで知られている
藍美代子の、今の所唯一のフルアルバムがこれです。2曲を除いて、
すべてカバー曲ですが、それらを実にソツなく歌いこなしているのに
驚かされます。声といいテクニックといい、何度でも安心して聞け、
聞けば聞く程良さを感じる本格派。
曲目一覧で判る通り、歌にでてくる情景は、あの頃の風景そのもの。
音質も大変好ましく、アナログ録音の最盛期を偲ばせるもの。
おまけも沢山ついてきて、とても可愛らしい姿です。
どうして売れなかったんだろうなあ…
藍美代子は現在でも可憐な眼をしてステージで歌い続けています。
30年振りの新アルバムも予定されています。
そんな芯の強さもまたこのCDからは聞き取れるでしょう。
終わってしまうことがあります。
恐らく『ミカンが実る頃』と『星の子チョビン』だけで知られている
藍美代子の、今の所唯一のフルアルバムがこれです。2曲を除いて、
すべてカバー曲ですが、それらを実にソツなく歌いこなしているのに
驚かされます。声といいテクニックといい、何度でも安心して聞け、
聞けば聞く程良さを感じる本格派。
曲目一覧で判る通り、歌にでてくる情景は、あの頃の風景そのもの。
音質も大変好ましく、アナログ録音の最盛期を偲ばせるもの。
おまけも沢山ついてきて、とても可愛らしい姿です。
どうして売れなかったんだろうなあ…
藍美代子は現在でも可憐な眼をしてステージで歌い続けています。
30年振りの新アルバムも予定されています。
そんな芯の強さもまたこのCDからは聞き取れるでしょう。