機動戦士ガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのメモリーより― (2) (カドカワコミックス・エース)
前作『カイレポ』と同じく今回の2巻で完結です。
本当ならもっと長く続くはずの予定が何らかの理由で(打ち切りではない模様)2巻に纏めたとの事。
なので少し後半が詰まり過ぎている感もありますが、内容の濃さがますます凝縮され
噛めば噛むほど味の出るガムのような楽しみ方ができます。
近年のガンダム漫画は、あまりにも膨れ上がってしまった膨大な量の後付け設定に押し潰されてしまい
自由度が低くなった事が《面白く無い》原因だと思っていました。
最近太田垣康男先生による『ガンダムサンダーボルト』というガンダム漫画が登場し、
そのガンダム設定の枠に留まらない伸び伸びとした作風が話題になったのも良く分かる気がします。
ところがこの『カイメモ』は、そんながんじがらめなうえ矛盾だらけの膨大な後付け設定を逆に全て受け入れ、
尚且つそれら全てを否定しないカタチで作品を作り上げている点が素晴らしい。
安彦良和先生が帯でもコメントを寄せていましたが、
MS描写に特化した漫画に有り勝ちなスペックだのリアリティだのという事よりも
もっと大事な「ガンダムの世界観」をとても大切にしている。
オフィシャルスタッフによるコミカライズよりもかえって「ガンダム漫画」しているのは
真にガンダムファンだからこそなし得る技だと思いました。
前作の『カイレポ』や今回の『カイメモ』一巻にも掲載され
楽しみにしていた作者による制作秘話がページ数の都合なのか今回収録されていなかったのが残念でしたが、
『ガンダムエース2013年1月号』にその分が掲載されていたので楽しみにされていた方は
購入をオススメします。
個人的にはZ編の『カイレポ』の方が好みですが
現時点でのガンダム漫画としての完成度を考慮し星5つとしました。
本当ならもっと長く続くはずの予定が何らかの理由で(打ち切りではない模様)2巻に纏めたとの事。
なので少し後半が詰まり過ぎている感もありますが、内容の濃さがますます凝縮され
噛めば噛むほど味の出るガムのような楽しみ方ができます。
近年のガンダム漫画は、あまりにも膨れ上がってしまった膨大な量の後付け設定に押し潰されてしまい
自由度が低くなった事が《面白く無い》原因だと思っていました。
最近太田垣康男先生による『ガンダムサンダーボルト』というガンダム漫画が登場し、
そのガンダム設定の枠に留まらない伸び伸びとした作風が話題になったのも良く分かる気がします。
ところがこの『カイメモ』は、そんながんじがらめなうえ矛盾だらけの膨大な後付け設定を逆に全て受け入れ、
尚且つそれら全てを否定しないカタチで作品を作り上げている点が素晴らしい。
安彦良和先生が帯でもコメントを寄せていましたが、
MS描写に特化した漫画に有り勝ちなスペックだのリアリティだのという事よりも
もっと大事な「ガンダムの世界観」をとても大切にしている。
オフィシャルスタッフによるコミカライズよりもかえって「ガンダム漫画」しているのは
真にガンダムファンだからこそなし得る技だと思いました。
前作の『カイレポ』や今回の『カイメモ』一巻にも掲載され
楽しみにしていた作者による制作秘話がページ数の都合なのか今回収録されていなかったのが残念でしたが、
『ガンダムエース2013年1月号』にその分が掲載されていたので楽しみにされていた方は
購入をオススメします。
個人的にはZ編の『カイレポ』の方が好みですが
現時点でのガンダム漫画としての完成度を考慮し星5つとしました。
機動戦士ガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのメモリーより― (1) (角川コミックス・エース)
読んでいると、何故か切なくなってきます。
カイが木星から帰還して一年戦争ホワイトベースを主題にしたイベントの
オブザーバーとして、現場考証をしながら過去を振り返ります。
同じ作者の「カイレポ」もそうですが、これほど奥が深く、味わい深い作品を他に知りません。
カイが木星から帰還して一年戦争ホワイトベースを主題にしたイベントの
オブザーバーとして、現場考証をしながら過去を振り返ります。
同じ作者の「カイレポ」もそうですが、これほど奥が深く、味わい深い作品を他に知りません。
デイ・アフター・トゥモロー [Blu-ray]
地球温暖化が招く影響は、急激な氷河期の到来。これに気付いた気象学者が警告を発しようとするが、お偉い人達の事情で無視される。ぐずぐずしているうちに地球の気候は急速に悪化し始めていき…、というのが物語の導入部。SFのテイストを織り混ぜつつ知的好奇心をくすぐり、かつ、パニックムービーのようなスピード感と危機を煽る演出は何ともうまい。
加えて、主人公が自身の息子を助けに向かう場面や、その息子がいかに酷寒の中で仲間達と助け合いながら生き抜いていくかという場面では、他の映画ではあまり見られない「サバイバル」の要素がふんだんにあり、とても興味深い。初見としては硬く地味な印象があるこの作品だが、中身はかなり見応えがある(どう転んだって派手なドンパチシーンやカーアクション、セクシーなねえちゃんが出てくる余地は微塵も無いのは言うまでもないが)。
それにしても、地球の気候が人類に牙を剥くところでは日本の描写も少し出てくるのだが、一体どこの日本なのか?きっと並行宇宙を見てきたに違いない。
加えて、主人公が自身の息子を助けに向かう場面や、その息子がいかに酷寒の中で仲間達と助け合いながら生き抜いていくかという場面では、他の映画ではあまり見られない「サバイバル」の要素がふんだんにあり、とても興味深い。初見としては硬く地味な印象があるこの作品だが、中身はかなり見応えがある(どう転んだって派手なドンパチシーンやカーアクション、セクシーなねえちゃんが出てくる余地は微塵も無いのは言うまでもないが)。
それにしても、地球の気候が人類に牙を剥くところでは日本の描写も少し出てくるのだが、一体どこの日本なのか?きっと並行宇宙を見てきたに違いない。
機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー カイ・シデンのレポートより (1) (カドカワコミックスAエース)
Zガンダムのメインストリームの裏で、
“ジャーナリスト”カイ・シデンが暗躍していた、というお話。
基本的には対話だけで淡々と進みます。
そして読者は“表のZ”と照らし合わせて、
“ニヤリ”するという贅沢な遊びですが……
一見すると「物語の行間を勝手に補完するファン同人誌」
にも見えます。
しかし、それを出版社主導で手がけるのは、
アメリカでは決して珍しいコトではありません。
小説やコミックでオリジアンルの作家以外が書いた
スピンアウト、番外編が人気を博しています。
「ファースト・ガンダム」がこの世に出て30年弱、
日本もようやく良質のスピンアウトが
出版される土壌ができました。
内容は……編集、作家の若さがところどころに
にじみ出ていて苦笑してしまう部分もありますが、
「ファースト〜ZZ」を観ていた30代40代のオジサンは感涙です。
ところで、英文法的には「The Day After Tomorrow」に
なるんじゃないでしょうか?
これでもいいのかなぁ。
直訳すると「あさって」、
「The Day」には「ある日の(戦いの)できごと」という
意味があるので、実に奥深いタイトルですねぇ。
“ジャーナリスト”カイ・シデンが暗躍していた、というお話。
基本的には対話だけで淡々と進みます。
そして読者は“表のZ”と照らし合わせて、
“ニヤリ”するという贅沢な遊びですが……
一見すると「物語の行間を勝手に補完するファン同人誌」
にも見えます。
しかし、それを出版社主導で手がけるのは、
アメリカでは決して珍しいコトではありません。
小説やコミックでオリジアンルの作家以外が書いた
スピンアウト、番外編が人気を博しています。
「ファースト・ガンダム」がこの世に出て30年弱、
日本もようやく良質のスピンアウトが
出版される土壌ができました。
内容は……編集、作家の若さがところどころに
にじみ出ていて苦笑してしまう部分もありますが、
「ファースト〜ZZ」を観ていた30代40代のオジサンは感涙です。
ところで、英文法的には「The Day After Tomorrow」に
なるんじゃないでしょうか?
これでもいいのかなぁ。
直訳すると「あさって」、
「The Day」には「ある日の(戦いの)できごと」という
意味があるので、実に奥深いタイトルですねぇ。