せんちめんたる [Analog]
アナログはやはりCDとは違う音が聴けて良いです、生で聴いている感じがして。半田さんのすべてが詰まった曲たちがアナログで聴けるなんて嬉しい限りです。とても大事にしています。
A3【エー・スリー】
自ら調査した主観的プロセスをあえて描こうとしているのか、それとも調査から導き出される結論・推論を描こうとしているのか。後者を多少狙いつつも、前者となる逃げ道が用意されている、そんな印象を受けることが少なくない彼の著書だが、この作品は、作者のとらえたオウム像を描くことではなく、麻原の人間像及び組織が暴走したメカニズムを再構築することを目的に挙げているために、それが殊更に目立つように思える。
例えば、面会した幹部信者から麻原の実像に迫るのは確かに生々しく、それだけでも十分に価値があるものだが、重要な位置づけがあるように描かれているにもかかわらず面会していない幹部信者(井上、岐部など)が少なくないのはどうとらえたらよいのか。結局、一つのストーリーは提示されるものの、周囲の人間による断片的な印象情報が統合されないままに最終的に放り出される、そんな印象を受ける。
ただ、報道関係者やジャーナリストなどが、一つの方向でしか物を言わない(言えない?)状況に対してあまりにもまっとうすぎる立場から、異議申し立てを行う、そういう役割は十二分にあるだろう。それはAにもA2にも共通することだ。ただ、それは現在の言論状況や社会状況があまりにいびつであるが故の価値であり、できればそのスタンスに立った上で、本書以上に綿密な裏取りによる麻原像の総合を求めたいところであった。
例えば、面会した幹部信者から麻原の実像に迫るのは確かに生々しく、それだけでも十分に価値があるものだが、重要な位置づけがあるように描かれているにもかかわらず面会していない幹部信者(井上、岐部など)が少なくないのはどうとらえたらよいのか。結局、一つのストーリーは提示されるものの、周囲の人間による断片的な印象情報が統合されないままに最終的に放り出される、そんな印象を受ける。
ただ、報道関係者やジャーナリストなどが、一つの方向でしか物を言わない(言えない?)状況に対してあまりにもまっとうすぎる立場から、異議申し立てを行う、そういう役割は十二分にあるだろう。それはAにもA2にも共通することだ。ただ、それは現在の言論状況や社会状況があまりにいびつであるが故の価値であり、できればそのスタンスに立った上で、本書以上に綿密な裏取りによる麻原像の総合を求めたいところであった。