Jasmine
Keithの音楽には天啓が欠かせないし、それを
聴衆も望んでいる。先鋭的な表現による神の
啓示も素晴しいですが、誰が聴いても沁み込んでくる
心の癒しも、求めて止まないものです。The Melody
At Night With YouやCarnegie Hallでのアンコール
などのKeithも望んでいます。神というか自然というか
音楽でその高みを表現し続けてきたKeithにとって、荒ぶる
フリーな表現も穏やかな凪のような表現も同次元なのでは
ないでしょうか。自然は恵むし荒ぶります。そして人は小さい。
これからのKeithの先鋭的な展開も楽しみですし、慈愛に満ちた
My Songのような曲を集めたPiano Soloも聴いてみたいです。
HadenはひたすらKeithに寄り添って、味わい深く素敵です。
東京ソロ 1984/87 [DVD]
1984年の「ラスト・ソロ」と1987年の「ソロ・トリビュート」として販売されたものをセットにして、廉価版として販売したものです。すでに私は2つとも持ってはいるのですが、悲しきファンの性、買ってしまいましたが。(値段も安いし)言わずもがなですが、作品の内容自体は素晴らしいものです。しかし、まず問題なのはこのパッケージ、写真で見ると、ラ・スカラ的な感じで期待していたのですが、大変扱いにくいです。(表現しにくいですが、長い紙パッケージで巻いて包む感じ)開け閉めするのに手間がかかるし、コンサートの記録を裏表紙に書かれても・・・。簡単に言うと、安っぽいです。
内容に関しても、旧版そのままです。映像面はやはり粗いままだし、音声に関してもPCMのみなんですよね。映像、音声面でのリファインやリマスターの様なことはできないのでしょうか?値段が安いので、余り贅沢は言えませんが。持っていない人にとっては買いだと思いますが、すでにお持ちの方は必要ないと思います。これからこういった過去の映像集が例えばブルーレイといったメディアに移行したり、あるいはリマスターといった作業がなされることをファンの一人として願います。キースのソロの映像は他とは比較しようのない唯一無二のものと思います。それだけの内容なんですから、最高の形で次世代の音楽ファンへ伝えるようにしてほしいと思っています。
SJ150 キースジャレット:ザ・ケルンコンサート ピアノのための
キースの耳コピーでは不可能な世界を目で確認出来る優れもの。見た目はかなり音が多く演奏は難しい。意外と多声で書かれており驚き。弾けるとかっこいいかも。
LIVE AT OPEN THEATRE EAST 1993 & CONCERT 96 [DVD]
まさかキースジャレットのスタンダーズがよみうりランドでライブを演るとは・・・
もちろん前年まではJTがスポンサーについたイベント「ライブ アンダー ザ スカイ」がこの時期に行われていたその場所だ。
何故かライブアンダーは前年で打ち止めとなり、この年はマイルスへのトリビュートとしてキースのトリオが登場する。タバコ嫌いのキース故か、JTのスポンサードはなくなり、会場は禁煙となった。雨が降ろうが何であろうが、私には禁煙がとてもうれしかった。(それでも吸うヤツがいたが、それは中毒という病気だから大目にみよう)
・・・降り続く雨。雨具を着て会場に入った私が目にしたのはステージ上に張られた透明なテントだ。神経質で有名なキースだが、こういう困難な状況は誰のせいでもない。となれば底力を発揮するのもキースである。指がすべるのか、キースは頻繁に滑り止めパウダーを指に塗している。汗ではなくて指がぬれているというのは、実は弾き易かったりもするが、小さい手をフルに使うキースは、より完璧を目指してぬかりはない。
真正オーディオメーカー パイオニア入魂の宙吊りスピーカーはきれいな音を聴かせてくれている。三人の演奏は静かに熱を帯び、延々25分を越えたsolarに三人の執念を見た。素晴らしかった。帰路、「ハイヴィジョン収録の今日のレーザーディスクの予約を受け付けます」との商魂たくましい掛け声が聞こえた。
楽しいイベント ライブアンダーとはまるで違う、貴重な体験をした夏の日。今思うと、あれは夢だったのだろうか?
アート・オブ・インプロヴィゼーション ~キース・ジャレット・ザ・ドキュメンタリー [DVD]
私は音楽理論的解説を期待して購入した不心得者ですので、その点では正直不満でした。
が、そのずばぬけた才能が時間とともに見せる多彩な変化に圧倒され続けました。幼少期から慢性疲労症候群を克服するところまで短い映像で長い半生を追いかけることができ、キースの音楽の変遷が分かるので、ファンにとってはかなりいろいろ発見できます。
それ以外の人も、この記録を見ればこの天才を好きになることは間違いないでしょう。