裸足の1500マイル リミテッド・エディション (限定生産2枚組) [DVD]
映画としては、★★★★★ DVDの出来は★★☆☆☆
原題は Rabbit-Proof Fence といいます。オーストラリアは、ウサギが多かったのでそれから農作物を守るための塀(といっても金網かな)です。非常に広い土地にこれだけがあったりするわけです。作中でも重要な約割を果たします。この映画および原作の作者は、異る文化を理解することを最初から考えない人がいること、そしてそれが近年まで行われていたことを通して、物事に素直に対峙することの大切さ、既存概念のみで行われる政治や行動の恐ろしさを訴えています。この映画を通して、アポリジニの文化に興味を持つ人が増えることを望みます。といった映画なのに、日本題名はひどいし、予告版もひどい。まったく、映画を理解しないで映画を宣伝している。また、英語字幕が無いのはいただけないです。このように良い映画をリリースされている努力は認めますが、日本版製作元はもっとがんばって欲しいものです。
New Blood
2011年、言うまでもありませんが元ジェネシスのピーター・ガブリエル61歳の新作です。私は1970年初頭から彼をずっと聞き続けていて、アマゾンで予約して楽しみに待っていて、本日10月12日に届いたので、感想を書きます。星五つのすばらしい作品です。出だしのThe Rhythm of the Heat 、ソロ4枚目Securityの冒頭を飾る強烈なビートの曲がそのイメージを保ちながら、まったく新しいオーケストラアレンジで展開されて、心は一方で懐かしい気持ちに満たされ、また新しいアレンジの衝撃も受けました。推薦します。
まずこの作品は、前作Scratch My Backと同じ考え方、オーケストラをバックに歌おうというもので、今、ピーターが一番関心を持っているプロジェクトです。前作との違いはすべて彼の過去の曲を扱っているということです。
このプロジェクトについて彼は「いかに伝統的なロックのアレンジや演奏から離れるか」ということに興味を持っていたとインナーに書いているとおり、ドラムやエレクトリックギター抜きです。バイオリンやヴィオラ、フルート、オーボエ、トランペットなどで演奏されます。前作では、いつまでたってもドラムが鳴らない「クラッシック音楽」にちょっと耳慣れず、あんまり聴いていませんが、今回は見事にドラム、ギターなしでも、「ロック耳」の私でも、最後まで聴き通せたし、何回も何回も、最近のお気に入りとして聴いています。まるで映画音楽のようなアレンジで、お馴染みの曲が次々と出てきて楽しくて、楽しくて。
オーケストラと合う曲を吟味したため、あえて非常に有名な曲も外して全12曲の予定だったのですが、「Solsbury Hillをやって!」という要望も非常に多かったために、「選んだ曲に比べて軽く、ビートルズ世代としてのオマージュのような曲なので、合わないかなあ」と思いつつも、最後に加えたというようなことがインナーに書いてありました。曲の前に、前の12曲と区別する意味で、小鳥の鳴き声とか入った A Quiet Moment という間(ま)が4分ほど続いた後に始まります。(彼の言うとおり、無くてもよかったかも?みなさまの感想は、どうでしょう。途中で切らずに、最後まで聴いてみてくださいね。)
さて、もし彼のソロを聴いたことがない方がいらっしゃったら、Peter Gabriel 1: CarPeter Gabriel 2: ScratchPeter Gabriel 3: Meltなどから順番に聴いてみてください!すばらしい楽曲を味わうことができます。1枚だけ入門として聴くならShaking the Tree: Sixteen Golden Greatsからがよいかもしれません。久しぶりの歌声に感激して、その気持ちを伝えたくて文章が長くなって、ごめんなさい。最後まで読んでくださったことを感謝します。
ニュー・ブラッド
ぶっちゃけ前作「スクラッチ〜」は個人的に耳馴染みのない曲が多かったし、オケのアレンジもちょい実験的に過ぎて、しょっちゅう聴きたくなるようなアルバムではなかった。がしかし!本作はほぼ理想的なセルフカバーと言えるのではないか。まずイキナリの「リズム・オブ〜」にぶっ飛ぶ。なんちゅうカッコええアレンジ、そしてそれを「伴奏」にしてしまうピーガブの圧倒的な歌唱力!なんか最近、プログレの名曲をオケや弦でやるのが流行っているみたいだが、その多くは「こんなんやりましたけど」の領域を出ていないわけで、ここでのピーガブの仕事は「まあ待て。ワテが本物っちゅうのを見せたる」てな気骨が感じられる。やっぱ師匠、格がちゃいますわ。ラスト「ソルズベリー」が浮かないようにプレSEかましてるのも効果的で、トータルアルバムとしても極めて完成度が高い。ここはしばらくDVDにいかずに、CDを嘗め尽くすことにしまっさ。あ〜しかしマイルスモントルー箱もあるしクリムゾンの暗黒ディシプリン40thもあるし、この秋は有意義すぎる出費続きで...くぅ〜 (泣)
ベスト・ピアノ100
姉妹編「Best Classics 100」よりはるかに出来がいいです。
なぜなら曲目の大部分が小品なので1曲全体が収録されて
いるからです。
ピアノを習っている娘のために買ったのですが
親の私もおおいに楽しんで聴いています。
パタジェンスカの「乙女の祈り」がこんなに楽しい曲だ
ったなんて認識を新たにしました。
全体としてピアノ小品集と言えますが、協奏曲が
10曲ほど混ざっていて、これらはもちろん尻切れ
トンボに終わっています。すべて小品にしてもらい
たかったです。そのぶん☆をひとつ減らしました。
The OC (ファースト・シーズン) コレクターズ・ボックス1 [DVD]
商品としてはやっぱり他の米製ドラマと同じように、値段設定、商品仕様共に不満の残る内容となっています。
最近は高めのコレクターズ・ボックスをまず発売し、一回りしたところを見計らって廉価版を発売するという商法がどうも定番化しつつあるようで、正直消費者を蔑ろにしているのではないか?とメーカーの見識を疑うようになってしまいました。
ところで肝心のストーリィの方はどうかというと、なかなかひきつける内容になっています。
まず、舞台設定が派手。貧乏な男の子がお金持ちの世界に入ってそこの住人たちとのかかわりあいで話が展開されていきます。(パーティ&パーティ&パーティ)
シーズン1に関して言えば、それぞれのキャラクターも新鮮で、とくにセスはナチュラルなチャームがあり、どちらかというと暗めなタイプの主役を凌駕する人気者になったのがよくわかります。
他の方もレビューされておられるとおり、残念ながら第2のビバヒルのように長寿番組に成長することはなかったのですが(それはシーズン2以降を視聴されれば自ずと理由は見えてくるでしょう)このシーズンに限って言えば十分楽しめる内容となっていると思います。
この番組の成功もあってか、ミーシャ・バートンは一躍ティーンのトップアイドルになったのですが、私はミーシャが演じる役(表面お嬢様内面ドロドロ)と親友役(表面意地悪内面純粋)の女の子のキャラクターの対比が面白かったです。
米製のドラマらしく、見ていると「次は一体どうなっちゃうの?」と引っ張られて次から次へと見ずにはおられない魅力があります。