書行無常
世の中にアーティストと名乗る人はたくさん居るけど、この方が本物のアーティストだと思う。
常にチャレンジしていく精神力と行動力が伴って初めて力のある作品ができるのだと思う。
そういう意味で日本にはほとんどアーティストは居ないと行っていい
以前、藤原新也はもうだめだねなんて言ってた写真家が居たらしいけどその写真家の方が終わってるように思う
藤原さんは写真家の域を超えてしまっている
メメント・モリ
「死」がリアルではなくなってきているように思える。
病院や老人ホームなどでの限定された閉塞した死。
映画やドラマ、ゲームなどでのバーチャルな
「死」の蔓延。「死」と「生」の観念の喪失。
この本には死者の写真なども
ありますが本来はそれが
非日常ではなく日常であったはず。
ページをめくる中で
リアルな「死」と直面します。
インドの駅の周辺で死体がころがっている
のを見た時の感覚を思い出しました。
メメント・モリとは「死を想え」という意味のラテン語。
私たちはいつか必ず死ぬのですから。
死を想うことで「生」への実感がわいてきます。
メメント [DVD]
レンタルで借りてから購入を考えてもいい作品です。
なぜなら初回より二度目に観るほう、三度目に観たほうが謎が解ける。
映画に答えが用意されておらず、どうなったか分からないといった類ではなく、
学生の頃、現代国語でこの文章を正しい順に並べろといった問題のように、
パズルをしながら解いていくサスペンスです。
キーは、ポラロイド写真の書き込みと刺青の書き込み。
登場人物たちが嘘もつくので、書き込みがしてあるか、余白のままであるかが、
時間の推移をたどるヒントになります。
ガイ・ピアーズはあまり表情がなく、
登場人物たちも食わせ者が多い。どの人が味方か分かりません。
鑑賞というより、ゲームといった作品です。
印度放浪 (朝日文庫)
P.27~88の語録がおもしろい。例えば、インドの人たちのことを“悪人、俗人入り乱れて人間博覧会みたい…”と表現している部分。
写真に奥行きが感じられます。ただ、途中ガンジス河畔での死体も出てくるので、グロいのが苦手な人は直視できないかもしれません。
藁半紙みたいな紙を使っていて、文体と写真の朴訥さが出ているような感じがしました。
旅行記としては、話がもう30年以上前のことで色あせが激しく内容もイマイチですが、青春論として読むなら、若い人にとって色々共有できる部分があると思います。著者の青春時代の「熱」を感じました。