カラヤン ワイセンベルク/チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 [DVD]
帝王の映像作品の中でもかなり凝った仕様になっている。冒頭から帝王とホルンの度アップ!曲が進むにつれ次々に新たな仕掛けが現れるが、常識はずれのとんでもない配置…、ピアノがあちこち大移動(!)したり帝王と奏者の顔が綺麗に並んで映っていたりと有り得ない事だらけ。ワイセンベルクもピンク色やら緑色やらのライトの前で弾いているがオケの姿は周りに見えず…。しかし帝王もワイセンベルクもスポットライトに照らされ二枚目ぶりが際立っている。全体にかなり特殊な作品だが帝王の映像芸術の原点、一見の価値あり!
以前他社から出ていたDVDより映像が鮮明になっているのも嬉しい。
チャイコフスキー&ラフマニノフ:ピアノ協奏曲集
演奏はいうまでもないだろう。私はこのラフマの協奏曲2番をカラヤンで最初に聞いたためにカラヤンでないと満足できなくなってしまった可哀そうな一人である笑。もっと他の演奏を先に聞いておけばこの演奏を特殊な演奏のひとつとして考えられたのだろうが,見事に洗脳されてしまったのである。リヒテルもツィマーマンも物足りない。オケが物足りない。この曲はピアノだけがよくてもだめだと思うから(この時点ですでにカラヤンに洗脳されている笑)。そして,カラヤン&BPOの絶頂期の録音がなによりの魅力である。この時期の輝かしいBPOの響きでラフマの2番を録音できたことは本当にありがたいと思う。ピアノよりティンパニーの音の方が前面に出ているという噂のCDであるが,06年発売時の1300シリーズでは確かにそんな感じだったが,このHQCDのものはARTリマスターだからなのかHQCDがいいからなのか知らないが,大分ピアノの存在感も出てきたし,もちろんティンパニーもとっても明瞭になったし,弦もさらに艶めかしく細部まで聞こえるし,06年盤をお持ちの方は買い替えるのも悪くないと思う。ただ,ピアノがオケにかき消されるというのがこのカラヤン盤の大きな特徴だったと考えると少し”ふつう”の演奏に戻ってしまったかなとも思えるが・・・笑
だが,やはり音質はいい方がいいに決まっているから,このCDは買う価値ありだと思う。
ベスト・ピアノ100
「ビギナー向け」との評価が多い本コンピレーションですが、むしろ、マニアや年季の入ったクラシック・ファンにこそおすすめでしょう。「調子のよい鍛冶屋」「かっこう」「夢」など、名曲なのにあまりすすんで聴く機会の無いものが揃っているのも◎。
ただ、長尺曲の一部抜粋形式だけは何とかして欲しかった・・・。
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
一番好きなラフマニノフです。
カラヤン氏がワイセンベルグ氏をとても気に入っていたということなのですが、72年頃のBPOはまさに全盛期。その勇壮な音色に張り合えるピアノを探していたのではないかと思うのです。
頭を空っぽにしてくれる豪快な演奏です。
オケの全パワーを一度に解放させたような大迫力です。
凄い!