ラヴァーズ・コンチェルト~サラ・ヴォーン・ベスト
ラバーズコンチェルトは言うまでもないですが、もう総てに最高の出会いでした。ジャズなのにジャズではない・・。ジャズが好きな方でも少々苦手な方でも素晴らしいスタンダードアルバムとしていつまでも大切にしていただける作品です。ムーンリバーにしてイエスタディーにしても、完全にサラワールド・・・。1960年代にこんな素晴らしい作品を残してくれたサラに、そして再会するきっかけを作ってくれた『月9』に乾杯!!
世界3大テノール '94 夢の競演
このアメリカでの3大テノールはローマでの共演の4年後でした。
サッカーワールドカップ前夜に行われるこの演奏会は、サッカーに全く興味のなかった
私でさえとても心待ちにしていました。
前回のローマでは、テノール歌手が十八番にするような選曲ばかりで
それぞれがお気に入りの曲を順に歌い、3人でも歌う、という感じでしたが
今回のアメリカ版では、映画音楽やどこかで耳にした曲を3人がメドレーで歌ってくれるので
映像で見てもかなり楽しめました。
こちらもDVDをぜひとも手に入れたいものです。
このアメリカでの競演については、本番の録画とは別に、準備から舞台裏を撮ったものも出ていて
以前LDで見たことがありました。
3人がそれぞれが1曲を仕上げて、本番当日にその場に来て歌えばいいわけではなかったので、
3人一緒に練習する場面もありました。
映画音楽「雨に唄えば」や「ムーン・リバー」などのメドレーなどでは
編曲がされていた上に3人のうち誰がどこの部分を歌うのか、
楽譜を見ながらのリハーサル模様がとても興味深かったものです。
しかし、本番までわずかなのに「え?大丈夫か」というほど仕上がっていなかった状況に驚きました。
指揮のメータが機嫌を悪くしてしまう場面もあったので、
その後本番の録画を見ると、すばらしい歌いっぷりにさすがプロだなあ、と思いました。
当日の会場には、観客席にハリウッドの有名人も居て時々観客席が映るのを観るのも楽しめました。
古い録画を見返し、このCDを早速ipodに入れて何度も楽しんでいます。
フラジャズ~リラックス&スロー
最初、春から夏にかけ聴いていました。しかしながらハワイアンテイストとしてはどうかと思いながらでした。そうこうしているうち季節が変わり冬に・・。
なんとこの季節にとても合うフラジャズです。
これは冗談みたいですが、ぜひ夏に買って眠っているなら再びフレーヤーに乗せてみてください。
このテイストは夏に欲しい潮風の爽やかさというより、暖かな暖炉の前でくつろぐ時間のハワイアンテイストです。
ちょっとウェス・モンゴメリーを想像させるギターのピッキングスタイルの弦のつま弾くギターの音色とバックセッション。
とくにノラ・ジョーンズの「ドント・ノウ・ホワイ」のカバーを筆頭に聴かれるようなウクレレのリードする曲調の素晴らしさは「フラ・ジャズ」というにふさわしい味わいです。
冬の暖房の前でくつろぐ暖かい午後にジャストフィット。
ムーン・リヴァー
美しい表紙に惹かれ読んだ作品。
栗本薫という作家も、東京サーガという
シリーズも知らずただ読み始めてみたら
最初の方で「60代男性が40代男性に愛欲を抱いている」
という風変わりなシチュエーションに不安を覚え
やがて始まる凄惨(いや、大げさでなく)なセックスシーン。。。
いや、これは失敗かなと正直思いました。
ご飯食べながらだと、人によりますが食欲なくしそうな勢いです。
でも、なぜか先が読みたい!どうなるの!?という
読書欲を刺激され進めていくと、
そこは本当に相手を欲し、食らいたいとさえ願う
激しい愛情が描かれ…
島津が死を覚悟しながら愛を告げるシーン。
そして愛する者を失った哀しさとむなしさ。
じーんと胸に迫るものがありました。
一生涯に一度きりの、激しくも深い愛情。
そんなものに囚われたら人生破滅。でもちょっとうらやましい。
そんな風に思ってしまう作品。
こんな作品を、病床で描いた(らしい?)作者はスゴイ、と思います。