ヨコハマメリー [DVD]
気になっていたこの作品をやっと手にする事が出来ました。関東で生まれ育ったものの横浜にはほとんど縁がなかった私でも、彼女の名前を聞いた事がありずっとこの作品を見たいと思っていました。
特に見せ場があるような映画ではありませんが、一言一言から浮き上がってくる当時のメリーさん、横浜、横須賀の姿がありありと目に浮かびました。彼女がなぜああなったか、というのはこれだけでは分かりませんが、それでも少し人間らしいメリーさんも垣間見えて、ほっとしました。
あのような風貌でなければ、もしかしたら普通の女性だったかもしれない。ちょっとドラマチックなことのあった女性とその周りの人々の一時期を記録した映像は、なんだか他人事に思えませんでした。マイウェイの日本語歌詞も初めて聞きましたがいいですね。
愛人犬アリス
官能小説というものに関心がなく、団鬼六という人と世界観にピンときませんでした。少し前に亡くなられたというニュースを聞き、その後に出版されたのが「愛人犬アリス」というので、団鬼六ファンでなくとも犬好きとしては読まずにいられません。
この方、官能小説家という肩書うんぬん以前に、犬が好きで、人が好きで、情に生き、家族に想い想われ、幸せな人だったのね〜と、実に微笑ましく、親しみを感じてしまいました。だって、本妻、愛人、愛人犬と入り乱れての平和な日々(笑)
鬼六さんはこの本ができるのをとても楽しみにしていたそうですが、原稿を仕上げて間もなく他界されたなんて泣けてきます。パパ(鬼六さん)を見送った愛人犬アリスは、本妻とともにパパのいない家で思い出と暮らしているのですね(泣)
団鬼六という、一愛犬家としての魅力にどっぷりと浸かってしまいました。
SかMか 体の闇がわかる本
昔から、団先生のファンでした。この本のSM論は秀逸。簡単な談話のように読めて考えさせられることたくさんです。特にオンナの子に、この本を貸したらみんな絶賛。SとM。普段の会話で人気者になれること請け合いです。
女学生 (幻冬舎アウトロー文庫)
本屋でぱらぱらと呼んでたらすっかりとりこに!
特に表題作の女学生の清楚ないじらしさに感動。
特に意地悪なお手伝いさんの台詞がよい。上から見下すような書き方は団先生ならでは。
決して穢れることのない主人公と、汚さずには陵辱を中止しない悪魔たち。そこに永遠の闘いが展開されるのだ。
映画化されるとしたら誰が主演するのがいいか、いろいろな顔を思い浮かべながら楽しい夢想にふけっています