Lanvin
日本国内では他の老舗メゾンと比べ、
一般的にはやや影の薄いポジションにあるLANVINの写真資料集です。
内容はメゾンの成り立ちや設立時の時代背景、アートシーン等
の解説も含んだ良質なテキストに始まり、衣服自体の写真も非常に多く、
しかも大きく見やすいといった文句の無い仕様となっています。
特に1920〜30年代までの作品の掲載量が非常に多く、セレクションも
素晴らしい為、20世紀初期においてヴィオネやポワレ、そしてシャネルらと並び、
ジャンヌ・ランヴァンが非常に大きな役割を担ったクチュリエである事がよく理解出来ます。
本書後半には、近年のLANVIN復興を成し遂げたアルベール・エルバスの作品
も紹介されており、非常に充実した内容となっております。
現存する中では最古のメゾンというだけあり、並々ならぬ情報量を有す書籍
となってますので、衣服のデザイン資料として手に取られるのならば、
先ず目を通しておきたい一冊です。