繰り返し読みたい日本の名詩一〇〇
詩集を初めて買う方にも、そうじゃない方にもお勧めな一冊です。高村光太郎の「レモン哀歌」や中原中也の「汚れちまった悲しみに…」など。皆一度はどこかで読んだ事があるような代表的な詩ばかり。
ちなみに私は石垣りんさんの「くらし」が好き (・_|
いろんな人の詩が入ってるので、新しい詩人との出合いがあるかも。
お勧め!
日本の心を唄う 現代日本歌曲選集 第2集
ヴェルディ・レクイエムの「ラクリモーサ」を独唱した際、あまりの絶唱に女声パート全員が涙を流し歌えなかったという逸話を持つ大歌手柳兼子が、老境に入って録音したレコードのCD版である。日本歌曲史の中に埋もれてしまうかと思われたこの録音が21世紀になっても聴ける。生きててよかった。往年の大歌手が声を失った代わりに到達したのは直接こころにとどく孤高の芸術だった。私も涙と共に聴かずにはいられなかった。遠くから聞こえてくる「いずれの日にか国に帰らん」の一節など、嗚咽とでもいおうか、望郷の一念をここまで歌い上げた歌唱を私は知らない。
万葉集 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)
『万葉集』の名歌140首を選んで解説しているこの本は「ビギナーズクラッシックス」の名の通り、『万葉集』入門書としてとても優れている本だと思います。歌と解説にはすべてルビが振ってあるので、声に出して読むとき、間違えずに読むことができます。また現代語訳は、くせがなく原文に添ったありわかりやすい訳となっています。コラムの欄は読み応えのある文章で、さまざまな事柄を解説してくれます。また要所要所の写真、イラストは当時の暮らしや社会背景などを視覚で理解するのに役立ちます。この本で『万葉集』に親しみ、さらには4500首全歌通読に挑戦するのもいいかもしれません。私はいつもバッグに入れておいてちょっとした空き時間に1首づつ読んでいます。
あんずよ 燃えよ [DVD]
作品としては古き良きNHKらしい上質な出来上がりです。原作がとても良く再現されていて、今でも通用しそうなカメラワークや台詞、また俳優陣の演技で当時の制作現場の技術レベルと熱意が伝わってくる作品になっています。ですが、今の水準に慣れている人にはいかんせん画質が悪すぎます。ちょうどVHSのEPモードとSPモードの中間ぐらいでしょうか(特性的には三菱ではなく日立的です。理解してもらえるでしょうか?)。32型のテレビでモニターしても顔のつくりがハッキリしません。ちょっと残念です。デジタルリマスターして再販して欲しいのですが、損益を考えると・・・
ただし日本のドラマ制作史上貴重な作品の一つには間違いないので、このDVDが存在すること自体が一つの英断であると称えられてもおかしくないと思います。