メリッサ
邪悪な低音と異様なハイトーンボイスを駆使してツインボーカルのように歌う演劇的なボーカル。切れ味のあるツインギター。悪魔主義的な詩世界も素晴らしい。邪悪な恍惚感に満ちた世界。今聞くとちょっと古臭い感じのするメタルですが、それはそれで味わいがあります。
特に「INTO THE COVEN」はクラシカルでロマンチックなイントロのギターが印象的。魔女狩りで殺された女祭司を思い復讐を誓う「MELISSA」はあまりにエモーショナル。
9
北欧ダーク・サイドの開祖、MERCYFUL FATEの99年発表の9作目。
この頃、METALLICAがこのバンドの曲をカバーしたことで再評価され、俺もこのアルバムに飛びついた。
しかし、いい所までイっているが、出来としてはいま一歩と言った感じ。
K・ダイアモンド氏のファルセット、H・シャーマンの鋭角なリフは健在。
(当時の)モダンな要素も若干取り入れつつ、無難な仕上がりにはなっているが…。
やはり、M・デナーの不在が痛いね。
あの泣きのギターがないのが、なんとも寂しい。
Melissa
METALLICAがカバーアルバム「GARAGE INC.」で取り上げ再評価された(っつっても、もう10年前の話だが)、
北欧ダーク・サイドの開祖、MERCYFUL FATEの83年発表の記念すべき1stフル・アルバム「MELISSA」。
ボーカル、キング・ダイアモンド氏の極悪白黒メイクに独特のファルセット(といえば聞こえはいいが、要は裏声)、
一歩間違えればゲテモノ扱いだが、あの裏声はハマると癖になる。
それ以上に素晴らしいのは、2人のギタリスト。
作曲を担当するハンク・シャーマンの鋭いリフ、マイケル・デナーの泣きのギターソロ。
7.“Melissa”のイントロ部のソロなんて鳥肌モンだよ!!
そして、この2人が奏でるツイン・ギターの美しい事!!
若者よ、北欧あたりのB級メロ・スピとか聴いてないで、こういう古典を聴け!!
2ndも同等の素晴らしさ!聴け!
In the Shadows (Reis)
祖国デンマークの伝説的なバンド。
再結成にラーズ・ウルリッヒが協力を惜しみなかった事は有名だが、リメイクの#10にラーズ自身が参加している。ドラマー以外がオリジナル・メンバーというのも再結成に対する強いこだわりを見せている。
ダーク・サイドから描いたサウンドはHMの初期の衝撃美を想起させる。
しかし、結局は個性的であるがゆえのキング・ダイアモンドの音質が聴き手の生理的好みと調和するかどうかにたどり着く。
この再結成アルバムの焦点もここにある。