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グレート・スモーカー―歴史を変えた愛煙家たち (祥伝社新書 (051))
この本は別に昨今の禁煙社会に意を唱えてはいない。
「たばこひど無駄なものはない。無駄のように見えるものを、どこまで許容し得るか・・それが文化だ」(池波正太郎73頁)に象徴される、愛煙家の人生と煙草について書かれている、無駄のような本だが・・こういう本こそ文化だ。
煙草の歴史や種類(紙巻たばこ、葉巻、煙管、パイプ、)、銘柄まで幅広い煙草談義。
2頁だけ「歴史の中の嫌煙者たち」も掲載されており、ヒトラーが嫌煙者だったなど興味深い内容である。煙草を一服しながら、過去の偉業を成し得た人物と煙草のエピソードは、共犯者(?)を見つけたような気持ちで、煙草が旨くなる1冊。