水曜日の情事
いい。やっぱりこの作品はオチが好きだ。
あんな浮気もしない誠実な佐倉詠一郎。そんな彼を「ホントあんな人っているんだなって思うよ」と評していた妻の佐倉あい。
それなのに、あいの親友の夫の葬儀をきっかけに、未亡人になった彼女により捩れていく関係。
恋愛>友情の世の中、親友なんて言葉は幻想です!なんて当時思ったし、今も思う。
あの形の「世間一般的不幸」こそ彼に相応しい。
そんな彼は多分誰よりも他人の不幸の味を楽しめる位置にいるから。
DVDでないかしら…。本も絶版なのは残念…。
二十四時間の情事 [DVD]
この映画は、反戦、広島といった要素は直接的には関係ないと思います。「生VS死」、つまり、「体験したことVS見聞きしたこと」の間の埋めがたい溝。本人にとっての体験は、他人にとってフィクションであり、想像することはできても理解など出来るはずがない。私達が死を想像することができても、理解できないのと同じです。生きている人間は誰も死を体験していないのですから。(笑)しかし、もし、愛する人の死を体験することで自分も生きながら死んでいるような状態になることは死を意味し、強烈に惹かれあう異性と一緒に過ごすのは生を意味すると、、。強烈に惹かれあい愛し合うということは、物理的に生きているという次元から、精神的に生きているという次元に変えてくれると、月並みに言えば男女間では愛こそが至上であると、、、そして愛そのものは、幸福も不幸も持ち合わせているが、それこそが「生きる。」という意味だと、、。それを、記憶と忘却という言葉のフィルターを通して語っています。冒頭での広島に関する会話と、我々が日本人だからどうしても日本人俳優の方に主観を持っていきがちですが、映画の主観は主人公のエマニュエルの方です。彼女の過去の恋愛を岡田英次が聞くシーン辺りから、映画の主観は、彼女の方に変わります。日本人ならではですが、冒頭シーンの会話と日本男の方に主観をおいていると分からない映画ですね。いずれにせよ、ロマンチックだなー、こんな恋愛してみたいです。恋愛映画として傑作。
甘く危険な休日―僕のママ・友だちの熟母 (フランス書院文庫)
無難にまとめた1冊目、2冊目の母子姦モノとは少し趣向が違うようです。
寝取られのようなタイトルですが悲壮感は全くなし。
主人公は、自分の義母と友人の母と恋仲になります。
この作者の他の作品同様、たとえば主人公と友人の母とのカラミも女性側からの視点で描かれているのですが、
それが設定上、恋仲とはいえ自分の息子の友人に、
されてしまっている、等の表現となり、
ある種背徳的な情欲(母子姦にはなかったような)には抗い切れない熟女の求めすぎてしまう肉体を描きだしていてエロチックで良いです。
肝心の情事の描写についても濃厚で手抜かりなしかと思います。
おすすめです。