恐怖の宇宙帝王/暗黒星大接近! <キャプテン・フューチャー全集1> (創元SF文庫)
今でも時々ハヤカワ文庫版を読み返しているオールドファンからすると、挿絵が水野良太郎画伯でないのは正直残念。知力体力抜群にしてネアカ、完全無欠のスーパーマン、悪く言えばご都合主義で能天気、いかにもアメリカンヒーローなキャプ・ン・フューチャーのキャラと鶴田謙二氏の繊細な画風は少々ズレがあるような気がするのだが。
まぁそれはそれとしてハヤカワ文庫版では十分紹介されなかったコラム群も訳出されるというし、野田大元帥の名訳でこの血沸き肉踊る(表現が古めかしいが、このシリーズを評するにはぴったり)スペース・オペラの古典が読み返せるのは嬉しい限り。
でも本当に読みたいのはハヤカワ文庫に収録されなかった短編。ところが短編集は最終の11巻、月1発刊ということは読めるのはほぼ1年後?辛抱たまらん、発刊ペースを早めるよう切望します!!!
ということで内容は当然星5つながら、個人的な不満(と言うかわがまま?)から星1つ減とさせていただきました。
挑戦! 嵐の海底都市/脅威! 不死密売団 <キャプテン・フューチャー全集2> (創元SF文庫)
ハミルトンの原作は高度なSFXを駆使した近未来映像に馴れてしまった現代の読者にとっては今一つの印象かも知れない。科学知識にしても前近代的なものと言えるだろう。だが、それでも、典型的なスペースオペラとして一時代を築いた功績は正当に評価したいし、若いSFファンにも読んでおいて欲しいシリーズの一つだ。
野田氏の訳に関しては、原作でオットーが「キャプテン」をチーフと呼び、グラッグはマスターと呼ぶなど微妙な英語のニュアンスを表現するのに苦心した訳だ。好き嫌いはあるのかも知れないが、昔、この訳で読んだ私としては懐かしい文体だ。この全集はあくまでハミルトン原作、野田訳の早川版の完全復刻と言う位置付けにある。多くのオールドファンの要望に応えての復刻ゆえ野田訳で正解だと私は思う。
コロムビア・サウンド・アーカイブス キャプテンフューチャー オリジナル・サウント・トラック-完全盤-
時は70年代末期、うちの田舎では火曜の17:00から「ガンダム」で、19:30からこの「キャプテンフューチャー」で、20:00からは当時「うわさのチャンネル」かこの番組でしかタモリの顔を見られなかったという知る人ぞ知る幻の名番組「テレビファソラシド」、21:00からはそう、「探偵物語」ですよ。いやまったく火曜は夕食を取る間も風呂に入る時間もなかった事であります。勉強? …ンなもなァ学校でやりゃ充分。あ、そーそーアルバムの話ね。1枚目の時間の余ってるトコに歌のカラオケでも入れといてくれりゃいいのにねぇ、気が利かないよまったく。それと完全盤を標榜するからには曲毎のMナンバーの対照表とか付けとけよな。構成は、あぁ…やっぱ××なひとだ。
ヒストリー パスト、プレズント・アンド・フューチャー ブック1
Remember the Time、Stranger in Moscow、この2曲の深みは素晴らしい。マイケルジャクソンの音楽は、その作品の質の高さにおいて、とてもマイナーで、孤高である。
彗星王の陰謀/惑星タラスト救出せよ! <キャプテン・フューチャー全集6> (創元SF文庫)
私は、エドモンド・ハミルトンの日本で訳された本を
ほとんど読んでいると思います。
キャプテン・フューチャーシリーズの中では、
『惑星タラスト救出せよ!』が最も面白い本だと思います。
<キャプテン・フューチャー全集6> 創元SF文庫
先日、大量に本を処分した時、古くて黄ばんでしまった
キャプテン・フューチャーの本を思い切って全て捨てて
しまいました。その多くの本は内容を忘れてしまいましたが
それでも、私の中で最も面白かったと記憶している本が
『惑星タラスト救出せよ!』でした。
『惑星タラスト救出せよ!』は、キャプテン・フューチャー
のシリーズの中では、終わりの方に書かれた本ですが
その斬新なアイデアとラストの謎解きが感動させ
その内容を30年経った今でも思い出させてくれる本になった
のです。
本を捨ててしまったので、明快に引用することはできませんが
大筋は、以下の通りです。
膨張する宇宙が進んだその世界は、宇宙全体が冷却化し
人々は、肉体を改造して生きながらえています。
その宇宙から、次元を超えてキャプテン・フューチャー
へ救援を求めてきます。
その世界で、最も皆が愛した英雄が復活したことにして
人々を助けてほしいというのです。
キャプテン・フューチャーによると、膨張する宇宙は、
ある一定のところまで広がると、収縮を始めるといいます。
この理論と似たようなことを、この本を読んだかなり後に
科学番組でやっていたのを記憶しています。
どれも曖昧な記憶ですが、物語の最後にはジーンとくる
ような謎解きが待っています。