ラヴェル:ピアノ作品全集
1968年の録音。モニク・アースの円熟期のもので聴いていてとても落ち着いた気持ちにさせてくれる。
昔、フランスのレーベルで『カリオペ』という優れたレーベルがあった。あまり有名ではないがしっかりとした演奏と録音技術で自国の作曲家の作品を次々と取り上げていた。その中でも、このラヴェルの『クープランの墓』の演奏は今でも忘れられないくらいのインパクトで心に残っている。アースの演奏はそのカリオペ盤には若干劣るがラヴェルのこの曲の美しさを素に表現していて光る。2番目に好きな演奏だ。(●^o^●)
他の曲も素晴らしい。しかしながら僕にとってはラヴェルのピアノ曲の演奏を買うかどうかは『クープランの墓』の出来映え次第だ。(●^o^●)
ベスト・バロック100
個人的には「バッハ100」をリリースしてほしかったのですが、、、まぁ音楽史に燦然と輝く黄金時代、バロックの音楽は親しみやすく、聞きやすいと思います。演奏も綺麗で聞きやすく、王道といった感じでしょうか。J.S.バッハのカンタータ147番がギターでアレンジされていて、これまた新鮮で素晴らしく仕上がっていると思います。他にもヘンデルやヴィヴァルディ等著名な作曲家の有名な曲ばかりなので、あまりクラシックに縁がない方でも楽しめるでしょうし、癒されるでしょう!
楽器の世界コレクション1 - ブランシェのチェンバロ - 18世紀ヴェルサイユ・クラヴサン音楽の美の世界 浜松市楽器博物館所蔵の名器“ブランシェ”による [DVD]
浜松市楽器博物館所蔵の18世紀フランスで製作されたチェンバロの名器が、世界的な活動を行っている日本の代表的チェンバロ奏者である中野振一郎さんの演奏で現代に蘇りました。
音質が非常に綺麗で、13インチ液晶テレビの小型スピーカーでもチェンバロ独特の響きと音色が見事に再現されていました。
博物館のレクチャーコンサートの収録なので、曲の合間にはチェンバロとピアノの構造上の違いを映像で示したり、超絶技巧の手元のアングルがあったりとCDでは不可能なDVDの特性を十分に活かした構成となっているので、音楽好きや楽器演奏者のみならず、音楽教育の教材としても使えるのではないかと思いました。
またDVDからWebにアクセスできるシステムが組み込まれており、浜松市楽器博物館のサイトや「世界の楽器コレクション」オフィシャルサイト(今回は先行販売なので現在鋭意制作中とのこと)にリンクするので、DVD購入後も発展性があって非常に面白いと思いました。
リンク先の博物館のサイトによるとCDのシリーズは多く発売されているので、このDVDシリーズの今後の展開が楽しみです。
クープラン:王宮のコンセール集
ブリュッヘン、クイケン兄弟、レオンハルト… 今となっては共演を望むのも難しくなってしまった感のある巨匠たちが、1960~1970年代に掛けてレコーディングしたセオン・シリーズは本当にすばらしいと思います。このクープランも期待を裏切ることなく素敵な音楽を奏でてくれました。時には合奏で、時にはデュオで。室内楽が好きな方なら飽きることなく繰り返し掛けつづけてしまうのではないでしょうか。当時盛んに行われていた王宮での演奏が極上の演奏によって蘇るようです。
バロックピアノ曲集 (世界音楽全集ピアノ篇)
リュリから5曲、ダカンから3曲(つばめ、かっこうを含む)クープランから20曲、ラモーから15曲収録されていて、有名曲はほぼ網羅されていますので、フランスバロックを勉強しようと思う初心者から上級者まで使えます。(ちなみに収録されている4人ともフランスの作曲家です)
問題の装飾音ですが、DOVER社から出ているクープラン2冊、ラモー1冊の本と比べると格段に丁寧に表記されているのがよく分かります。細かい音符で具体的にどう弾けばいいのか書いてありますので譜読みしやすいです。(もっともDOVER社から出ている本は全曲網羅しているのでそれはそれで価値がありますが)注釈も多数ついていますので、安心です。
クープランでは有名曲をほぼ網羅(ティクトクショック、修道女モニク、蝶々、シテール島の鐘、葦、百合の花開く、神秘的なバリケード、恋のうぐいす) ラモーでも有名曲をほぼ網羅(やさしい訴え、タンブーラン、ソローニュのお人好し、独眼巨人、めんどり、ガヴォットの主題と6つの変奏、エジプトの女)しているので有用です。
欲を言えば、クープランでもっとも長い曲といわれている「ドミノ(主題と変奏)」と、リュリ「ロンド風ガボット」が収録されていない事くらいです(後者はシフラのバロック曲集CDに収められている曲で、音楽の友社のバロック曲集には収録されています)
この本一冊持っていれば、だいたい用件は足りると思います。もし、もっとクープランやラモーを勉強したい人はDOVER社の楽譜を買いましょう(全曲収録されてます)