いや、だから、これはしゃれだっておすすめ度
★★★☆☆
原作:村上龍。
村上龍氏原作の映画は、残念ながら監督=村上龍でないほうが、映画としては面白い。本作もそう。
もともと原作に思想とか、伝えるべきメッセージ性なんて無いと思う。とことん弱い絆でつながった者が、仲間のために命をかけて復讐しようなんて考えない。仲間が死んでもちっとも悲しそうじゃない。ゲーム感覚というのとも違う気がする。
つまらない日常から飛躍した気になる。逃避できる。新聞にも取り上げられるような話題になる。「自分達ってつまらなくないじゃん」って盛り上がっているうちにエスカレートしていって...。
ラストの殺傷兵器だけは「ノリ」ではなくて、何かの使命感(おばさんを絶滅させるという使命感かもしれないが)に駆られて、なおかつ難易度の高さに燃えあがって使っちまったって感じですかね。
壮大なしゃれ映画を深く考えずに見れば楽しめる気がします。
残酷シーンがあるので、小さい子には見せないで下さい。
すばらしい!良作!
おすすめ度 ★★★★★
言うまでもなく最高峰
。このアレンジが秀逸の一品から感じたことは、素晴らしい才能の奥深さ、ということです。
買って良かったと思います。
概要
定期的にカラオケパーティを開いている6人の少年グループ(松田龍平、安藤政信、池内博之など)と、全員ミドリという名前のおばさん6人(樋口可南子、岸本加代子、鈴木砂羽など)が、ちょっとしたいさかいからいつしか殺しあいへと発展。しかもその武器もどんどんエスカレートしていき……。
村上龍の同名小説を『はつ恋』『命』などの俊英・篠原哲雄監督が映画化した近未来風ノンストップ・バイレンス映画。しかし、そのテイストは一貫してブラック・ユーモアにあふれたもので、またそれらのシーンをタイトルさながら『恋の季節』『また逢う日まで』などさまざまな歌謡曲が一見何の脈絡もなく(!?)彩り、一段と不可思議な映像空間へといざなう。殺し合えば殺し合うほどお互いのグループが生き生きとし始めていくという、病める現代日本に棲息する者たちの屈折したパワーの解放がすさまじくもおもしろい。(的田也寸志)