いつ思い出してみてもどう考えても、最高に“素晴らしい...!”ドラマだったよなあと確信していました。ので、多くの皆さんのレビューを見て安心しました。かなり限られた空間での動的群像劇、ということがより当時の三谷さんの脚本を冴えさせていたのでしょうか。脚本・俳優陣・演出・音楽・カメラワーク等技術などなど、これらの幸福な結婚と言う他ないと実感します。
私が特にいいなと思うのは限られた空間内を登場人物同士の擦違いざまに切り替えながら長回し撮影で展開する部分で...こういう撮影って可能なんだ!とびっくりした記憶があります。でもそれ以外にも“素晴らしい...!”部分がたくさんあって...語り出すと皆さん同様キリがなくなる!全然語れてない!
三谷幸喜の最高傑作おすすめ度
★★★★★
限定された空間を舞台に、皆がひとつの目的に向かって進んでいくお話のドラマは、一見予算も少なく作り易そうですが、実はこれほど脚本家の力量の差が出てしまう設定もない。三谷幸喜はそういったドラマをつくる天才であり、一話完結の「古畑任三郎」を除けば、現在までの彼の最高傑作です。キャスティングも最高だった。この当時は出演者の半分は無名か主役級ではなかったが(山口智子ですらトップ・ビリングではない)、適材適所の絶妙の配役です。
会話の面白さはもちろんのこと、群像劇にありがちな登場人物の描写の偏りがなく、脇役にいたるまで個性がしっかり書き込まれていたことも、傑作になりえた要因でしょう。「古畑任三郎」で三谷幸喜のファンになった方にも是非、この作品を見ていただきたい。
もう何もシャンベルタン!おすすめ度
★★★★★
文句なく、三谷幸喜さんのテレビドラマ最高傑作でしょう。無数にちりばめられた小洒落た台詞やとぼけたエピソードが、時にさりげなく、時にあからさまに回収され、繋がり合い、1つの暖かなドラマを作り上げます。脚本・演出・俳優・音楽…全てがこれほど高いレベルで完璧な調和を保つドラマは滅多に無いでしょう。「すばらしい…!」
凄いの一言
おすすめ度 ★★★★★
これが発売されるのを心待ちにしていました
。これは買わねばならないでしょう!
すばらしいものだと感じましたので☆5評価としました。
概要
1995年にフジテレビ系で放映された、三谷幸喜脚本による群衆ドラマ。落ちぶれたフレンチ・レストランを、かつてその店に勤めていたギャルソンが立て直す物語。
主人公である伝説のギャルソン・千石を演じる松本幸四郎は、「黄金の日々」以来のTVドラマ・レギュラー出演となるが、三谷のシナリオが彼のキャラを巧みに捉え、絶妙な存在感と味わいを見せる。とりわけ8話後半におけるシェフ・しずか(山口智子)との語らいは、秀逸な大人のラブ・シーンとして長く記憶に残るだろう。千石をとりまく登場人物たちも個性派ぞろいだが、強調しておきたいのは西村雅彦、白井晃、梶原善、伊藤俊人といった小劇場出身の俳優たちの活躍ぶりである。三谷シナリオのツボを心得た彼らの演技がこの群衆劇を成功に導いたと言ってもいい。そんな小劇団系俳優たちに混ざって、筒井道隆、山口智子、鈴木京香といった若手俳優、お笑い出身の田口浩正、地味ながら味のあるバイプレイヤー・小野武彦といった面々の個性が全面的に開花。第1話放映後、他局のドラマ関係者が「シナリオ、演出、俳優、すべてが完璧」と白旗を揚げたというエピソードも残る、まさしく伝説のTVドラマ。(斉藤守彦)