ボリュームが……おすすめ度
★★★☆☆
トンキンハウス作品の特徴であるファンタジックな世界観は健在で、
キャラクターも良くキャスティングも成功していると言えます。
一般的な会話文章を読み進める形式のゲームとの大きな違いは、
「アクションノベル」の名の通り、漫画のようにコマ割りされて演出されるイラストと動きまわる会話ウィンドウです。
その軽快なアクションのおかげてストーリーを読み進める間に退屈するような事はありません。
また、ただのADVとは異なり、リアルタイムRPGの体をとったバトルパートが導入されており、マンネリ化したADVゲームに飽き飽きしていた人にとっては新鮮であると思います。
しかし、バトルを楽しむつもりでプレイするにはステータスが固定、パーティーが固定といった部分がちょっと物足りないかもしれません。
何より、ストーリーが思ったより早く終わってしまうところが残念です。
とても面白い登場人物が揃っているのに、そのキャラクターに親しむには各シナリオの尺が足りないと言わざるを得ないでしょう。
バトルパートという新たな挑戦と、全体的な品質を合わせて考えれば申し分ないですが、ボリュームの点を考慮すると星3つほどではないかと思います。次作に期待したい所です。
一長一短おすすめ度
★★★★☆
ストーリーはファンタジー(かなり非現実的)な設定で個人的に感情投入しにくかったですが、終盤での意外な展開はすごく面白かったので、まあそれなりに楽しめました。
シナリオは短いですが、クリア後のオマケ要素として隠しシナリオが用意されているので、その点はカバーできるかもしれません。ただし隠しシナリオをPLAYするには、相当やり込まなければならず、隠しシナリオを出すのに苦労しました。
AVGの間に入る戦闘は斬新で独特。リアルタイムなので気が抜けず、素早い判断力が必要です。しかし属性が2種類しかないので、戦略性はあまりありません。あくまで判断力の問題です。ただ、3人のパーティーのうち、誰か一人でも戦闘不能になるとGAMEOVERになるというのはシビアではないかと思います。あと、攻撃する点を変更出来ることを教えてくれないのは不親切。(それに気づかずに同じ場所ばかり攻撃していて倒せず、持久戦負けで何度かGAMEOVERに…。)女性キャラの魅力の出し方は良かったと思います。
ノベルゲーム面での不満点は、テキストの読み返しが出来ないことと、メッセージスキップ機能が無いことの2点。テキストの読み返しがないとルートの確認もし辛いし、テキストの自動送りはあるが、スキップが無いので、何度かクリアしているとダレてくるかもしれません(自分は少しダレたもので)。
こうして見るとマイナス点が目立つかもしれませんが、やってみるとさほど気にはならないと思います(多分)。ただノベル好きな人はマイナス点が目立って、物足りないかも…。
買うしかない!
おすすめ度 ★★★★★
はっきりいって、すさまじい出来です
。ファンであれば購入価値は高いかと存じます。
すばらしいものだと感じましたので☆5評価としました。
概要
『Lの季節』『MissingBlue』に続くノベルシリーズ第3弾。これまでのデジタルノベルとは異なり、アニメの連続ドラマを見ているかのような感覚で、動きのあるシステムが多数盛り込まれた新感覚アクティブノベルだ。
主人公の死神、灯夜が負の力を吸収して凶暴化した死者の魂「クリープ」を狩っていくというストーリー。シナリオパートとバトルパートに分かれたテンポの良い展開と、スピード感あふれるバトルシーンが小気味良い。
クリープとの戦闘はリアルタイム3Dバトルで展開され、戦闘中の敵キャラは常にアニメーションし続ける。コンボを決めるには、的確ですばやい判断が求められるのだ。
ストーリー展開に合わせて、時間制限選択肢など臨場感あふれるシステムが採用され、待ち時間無くハイクオリティの多彩なCGムービーが挿入されてゆく。物語に入り込めるよう、アクティブにゲームを進められる工夫がこらされている。(江口 謙信)