武田信玄 風の巻 (文春文庫)
山岳小説の名手として著名な新田次郎氏の書く武田信玄。
1988年NHK大河ドラマ原作となり、つとに有名となった。
川中島の合戦の場面が、新田氏の特長のもっとも現われた場面と言えるか。
霧を勝負のアヤとして位置づけており、40年に及ぶ気象庁勤務の知識が存分に活かされている。
また、山岳に深い知識を持つ新田氏のことだから、
山深い甲斐・信濃の地形描写に優れている。
それは峠を挟んだ攻防戦の様子や、深山幽谷の青崩峠を越えゆく
西上作戦の描写などに活かされている。
そして、この作品で最も有名なのは、信玄を取り囲む美女たちの姿だろう。
とりわけ諏訪頼重の息女であり、信玄の側室となる「湖衣姫」の名は広く知られているが、
これは新田氏がこの小説の中で名づけたもので、史実の名ではない。
諏訪出身の新田氏にとって、運命の子勝頼を生んだ諏訪の方に対する思いいれは格別のものがあったろう。
その思い入れをこめて「湖衣姫」と名づけたに違いなく、
諏訪の湖水で洗われたような美女の姿をなまめかしく描いている。
作中では批判的に描かれる湖衣姫の父、諏訪頼重だが、
諏訪は上原城の麓、今も彼の眠る頼重院には、新田氏の碑が寄せられている。
「陽炎や 頼重の無念 ゆらゆらと」
ここに諏訪人としての新田氏の心境があるのではないだろうか。
(全巻通読のレビューです)
1988年NHK大河ドラマ原作となり、つとに有名となった。
川中島の合戦の場面が、新田氏の特長のもっとも現われた場面と言えるか。
霧を勝負のアヤとして位置づけており、40年に及ぶ気象庁勤務の知識が存分に活かされている。
また、山岳に深い知識を持つ新田氏のことだから、
山深い甲斐・信濃の地形描写に優れている。
それは峠を挟んだ攻防戦の様子や、深山幽谷の青崩峠を越えゆく
西上作戦の描写などに活かされている。
そして、この作品で最も有名なのは、信玄を取り囲む美女たちの姿だろう。
とりわけ諏訪頼重の息女であり、信玄の側室となる「湖衣姫」の名は広く知られているが、
これは新田氏がこの小説の中で名づけたもので、史実の名ではない。
諏訪出身の新田氏にとって、運命の子勝頼を生んだ諏訪の方に対する思いいれは格別のものがあったろう。
その思い入れをこめて「湖衣姫」と名づけたに違いなく、
諏訪の湖水で洗われたような美女の姿をなまめかしく描いている。
作中では批判的に描かれる湖衣姫の父、諏訪頼重だが、
諏訪は上原城の麓、今も彼の眠る頼重院には、新田氏の碑が寄せられている。
「陽炎や 頼重の無念 ゆらゆらと」
ここに諏訪人としての新田氏の心境があるのではないだろうか。
(全巻通読のレビューです)
武田信玄 [DVD]
このカスタマーレビューを書いている時点では
レビューに詳細なデータが記されていないが、
この製品はTBSが1991年の正月番組として制作した
長時間ドラマの『武田信玄』のことだ。
仕様は以下の通りとなっている。
●TDS-5086 ●片面2層×2 ●カラー ●サイズ スタンダード
●4:3●リージョン 2 ●収録時間 約260分
●音声 1:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
●特典
『映像特典』傑作メイキングシーン
主演の役所は、NHK大河の「武田信玄」の主役としてオファーを受けたことがありスポーツ新聞でも報道された。
黒い甲冑(三船敏郎が風林火山で着た鎧兜に酷似)を着込んだ写真まで公開されたが、
どんな事情なのかは知らないがキャスティングは白紙に戻され、結局、信玄は中井貴一が演じた。
それから数年、役所は晴れてこのTBS版で信玄を演じる事となった。
作品の完成度(ドラマの雰囲気が如何にも東映くさい)も、主役以外のキャスティングも大河に軍配が上がるが、
これはこれで味わい深いものがあり、それなりに楽しめる。私にとっては待望のDVD化だ。
また、大河の武田信玄と制作年数が近い事もあってか、出演者と一部被る部分があり、
同じ役者が全く別の人物を演じているので、比較するのも面白いかもしれない。
音楽は佐藤勝。黒田節を思わせるテーマ曲が印象深い。
レビューに詳細なデータが記されていないが、
この製品はTBSが1991年の正月番組として制作した
長時間ドラマの『武田信玄』のことだ。
仕様は以下の通りとなっている。
●TDS-5086 ●片面2層×2 ●カラー ●サイズ スタンダード
●4:3●リージョン 2 ●収録時間 約260分
●音声 1:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
●特典
『映像特典』傑作メイキングシーン
主演の役所は、NHK大河の「武田信玄」の主役としてオファーを受けたことがありスポーツ新聞でも報道された。
黒い甲冑(三船敏郎が風林火山で着た鎧兜に酷似)を着込んだ写真まで公開されたが、
どんな事情なのかは知らないがキャスティングは白紙に戻され、結局、信玄は中井貴一が演じた。
それから数年、役所は晴れてこのTBS版で信玄を演じる事となった。
作品の完成度(ドラマの雰囲気が如何にも東映くさい)も、主役以外のキャスティングも大河に軍配が上がるが、
これはこれで味わい深いものがあり、それなりに楽しめる。私にとっては待望のDVD化だ。
また、大河の武田信玄と制作年数が近い事もあってか、出演者と一部被る部分があり、
同じ役者が全く別の人物を演じているので、比較するのも面白いかもしれない。
音楽は佐藤勝。黒田節を思わせるテーマ曲が印象深い。
武田信玄2
デモをやってみました。戦術面に注目しており外人さんが作っただけあって後期武士の美学(美しい集団戦法・戦場における指揮官の戦死)の再現に専念した作品だと思います。映画「天と地と」などに影響されたのでしょうか。リアルタイムですので劣勢になっても陣形の再構築や予備隊の増援などで再起を図れるようです。意外とはまるかもしれません。光栄シリーズで言えば「決戦」のような感じです。
惜しいところは武将やユニットが粗雑です、逆に光栄さんは武将像を美化しすぎていてリアルではありませんが。突撃の掛け声なども外人さんが発声しているようでやや厳しいようです。戦術にこだわるなら内通や暗殺もあって良いかもしれません。いずれにせよ少し斬新に感じました。
惜しいところは武将やユニットが粗雑です、逆に光栄さんは武将像を美化しすぎていてリアルではありませんが。突撃の掛け声なども外人さんが発声しているようでやや厳しいようです。戦術にこだわるなら内通や暗殺もあって良いかもしれません。いずれにせよ少し斬新に感じました。