No Protection
"Protection"自体がとてもクオリティが高い作品なのでそのREMIX版"No Protection"も違和感なく聴くことができる。
できるなら部屋の明かりを消して大きめのボリュームでヘッドフォンで聴いていただきたい。別世界(another world)へ行けるかも・・・
Protection
1,3,7,8が僕の特にオススメです。
もっと人気が出てもいいと思うのは、僕だけじゃないはず・・・。
レコーディング環境がいいのでしょうか。本当にビックリするくらい緻密な構成と効果です。
素人の僕でも、製作に「時間とお金がかかってる」のはわかります。
LIVE FOREVER [DVD]
評価が低いの知った上で見ましたが、
思っていたよりちょっと良かった というのが正直な感想。
保守党から労働党への変化とブリットポップ・音楽業界・若者文化の関係性などは、
日本人になじみが薄いのでとても興味深い。
この時代のブリットポップに興味のある人は見ても損ではないだろう。
ただし、
特典映像の未公開インタビューは無理して見るべきほどでもないので、
「セルDVDで見る必要性がかなり薄い」点に注意がいる。
劇場・レンタルで見たのならもう充分だろう。
Street Halo / Kindred [解説付・国内盤] (BRC320)
2007年に歴史的名盤『Untrue』をリリースし、現在の音楽界に高い影響力を持つロンドンのダブステップ・アーティスト、Burial。
世界的な評価に反して、何故か日本での知名度が極端に低かったこともあってか、
本作は昨年ダウンロードと12''で発表された『Street Halo EP』と、新作『Kindred EP』をあわせたなんと日本限定盤。
『Street Halo EP』については、すでに昨年発売された物なので簡単にレビュー。
表題曲「Street Halo」。ビートは今までとかなり違ってハウス、テクノ寄り。
Burial特有の奇怪な2ステップも無いので好みは分かれそうですが、後半の切羽詰まったようなボーカル、執拗な4ビートは他の曲と比べてかなりドープでトリッピー。
2曲目「NYC」はこれまたBurialらしからぬかなりおとなしい2ステップUKガラージュで、音も過度にシンプル。ほとんどダークアンビエントに近い。
3曲目「Stolen Dog」は、個人的にこのEPの中で一番好きな曲。
にごったようなドラムマシーン、簡素なシンセライン、そしてメロディアスでノスタルジックなピッチシフトボーカルが綺麗。
正直、『Untrue』からしばらく新作を出さなかったので「Burialもネタ切れかな?」と勝手に勘ぐっていたのですが杞憂だったようです。
そして(このレビューを書いた時には)まだビニール盤が発売されていないにも関わらず、早くも海外メディアにおいて2012年を代表する音楽作品としての評価を確立しつつあるのが、新作『Kindred EP』。
まず表題曲「Kindred」。
叩き付けるような2ステップビートと、切り貼りされたピッチシフトボーカルなど、何ともBurialらしい曲。
ピッチシフトボーカルの切り貼りは『5 Years of Hyperdub』に収録された「Fostercare」でも見られた手法だけど、今までになくパワフルで印象的。
尺も11分半と、Burialの作品の中では後述の「Ashtray Wasp」に次いで二番目の長さ。
あまりメロディが意識されていないという点では1stアルバムに近いけど、技術やアイデアは確実に進化している。
でもってダークホースなのが、暗く奇妙な高揚感が特徴的な2曲目「Loner」。
尺も他2曲と比べると短いし、『Street Halo EP』同様、2曲目は大人しめかな?と思いきや、これが相当なくせ者。
簡素な4ビート、暗いバックサウンドや効果音を切り裂くかの如くひたすら繰り返されるシンセのアルペジオ、その陰で時折姿を見せる消え入りそうなボーカルに終始圧倒された。
意表をつかれるいうか珍妙というか、とにかく面白い曲。Burialがこんな展開の曲を作るとは予想外。
もしかしたら彼の作品の中で一番変わった曲かも…。
3曲目「Ashtray Wasp」も簡素な4ビート。
こちらもピッチシフトボーカルよりもシンセのループに重点が置かれているようです。
メインのメロディーを引き立てる為、単発的にソウルフルなピッチシフトボーカルが流れ去って行く。
「Loner」を聞いた後だとさすがにシンセのアルペジオに驚きはしませんでしたが、こちらは尺が12分近くもあるだけあって音、構成ともにかなり重厚で、特に中盤の疾走感と高揚感は今作の中でも際立っている。
所々『Untrue』の「Shell Of Light」など、過去作で用いられた音が流れるのも良い。
しかし最後の数分間はかなり曲の雰囲気が異なっていて、
「Fostercare」のようないびつに切り貼りされた女性のピッチシフトボーカルと、Burialにしては珍しいピアノのようなバックサウンドが印象的。(このパートはPodcastだかラジオだかで先行発表されて話題になっていましたね)
どちらかというと聞きやすさを重視していた『Street Halo EP』には多少の物足りなさを感じたのに対し、「Loner」、「Ashtray Wasp」の中盤を初めとして『Kindred EP』は総じてかなりインパクトが大きかった。
暗い、暗いバックサウンドの陰で、美しくソウルフルなボーカルが走り抜けていく。Burialにしか作れないであろう独特の音世界は、溜め息が出るほど荘厳で綺麗。
振り返ってみると、昨年はJames Blake、Balam Acab、Katy B、Clams Casino、SBTRKT(あるいはここにNicolas Jaarを加えても良いのでしょうか)等々、素晴らしいアーティストが良作を次々と生み出し、ダブステップが大きく注目された年でした。
しかし、昨年限定的に発売された、BurialとFour Tet、RadioheadのThom Yorkeとのコラボ作『Ego / Mirror』、Massive Attackとのコラボ12''『Four Walls / Paradise Circus』、
そして本作『Street Halo EP』『Kindred EP』を聞いても、やはりBurialはポストダブステップ勢の追随を全く許していないようです。
『Untrue』からかれこれ5年もたちましたが、未だにBurialがダブステップシーンの頂点に立っている、ということは疑いようが無いでしょう。
特に1stの無機質さと2ndのノスタルジックな雰囲気を併せ持ち、かつ新しい一面を見せてくれた『Kindred EP』は素晴らしい。
アルバムの発売が待てないファンはもちろん、まだBurialを聞いたことがないという人も是非。