狂気の愛 (光文社古典新訳文庫)
シュールレアリスムの中心的存在、アンドレ・ブルトンの代表作。
20年以上前に読んで、「なんだかよくわからないけど凄い」と思ったことだけは覚えている。
今回、古典新訳で読み返してみて、まずわかりやすさに驚いた。
もちろん、シュールレアリスム文学だから、難解で詩的な表現も多い。
全体のプロットも、つかみ所がないとも言える。
しかし、大胆な訳と、詳細な注釈で、シュールレアリスムの世界観のようなものを
実感させてくれる。
愛のどんな敵も、愛が自らを讃える炉で溶解する
いいなあ……。こういうフレーズを書きたいものだと思う。
まさに「詩」だ。
いずれにしても、ブルトンの作品がこんなふうに手軽に読めるだけで感動である。
狂気の愛 [DVD]
本国フランスでは未だDVD化もビデオ化もされていない作品。日本版は少し映像が暗いんです。映像方式を変換する時、そして字幕を貼る時に映像に少し影響するらしいのですが。
ドストエフスキーの「白痴」を元に、ポーランドの鬼才アンジェイ・ズラウスキーがソフィー・マルソーを主演に迎えて作った狂気作品。
この映画は、ソフィー・マルソー以外に演じる事ができるでしょうか?
あと、ヘア解禁版であったらと思います。
ヘア解禁になった現在にヘアの部分だけボカシが入るのは不自然です。
再リリースを希望します!
地獄の賞賛 ~KISS トリビュート・イン・ジャパン
ジーン・シモンズ率いるハード・ロック界のカリスマ、KISSのトリビュート・アルバム。
参加しているアーティストも、やはりKISS好きを匂わせる人たちばかり。
でも本人たちの持ち味も生かし、KISSのハードな曲を良い意味で遊ばせている感じが良い。
有名ではない曲が多い点も、本人たちの本当にお気に入りな曲を選んだだからだろう。
ちなみにこのアルバムタイトルは、イエローモンキーの廣瀬氏考案。
良心をもたない人たち―25人に1人という恐怖
・多くの方がレビューを書かれているので詳細な記述は他の方に任せます。
・サイコパス=平然と他人を傷つける良心無い人たちは、”時には”魅力的であり、口達者であり、その武器を利用して人を操ったり、支配したりする。その種の人が存在することを、正常な良心を持つ我々は自覚し、理解すべきだ。ナイーブな人権派の方々は手のひらで遊ばれ、人生を台無しにされる危険性大である。
・逆に、サイコパスの対極にある『心ある人達』についても触れられている。その人達の特徴は3点で
−確実性、積極性、自己と道徳的目標一致 であり、こう結ばれています。
→ 良心をもっていると、あなたは自分の思い通りにできないかもしれない。物質世界で素早い成功を成し遂げられなかったり、富も名声も手に入らないかもしれない。でも、良心の欠けたうつろな、危険好きの人達と違って、あなたの人生には他の人達といることから生まれる温かさがある。そして迷いも、激しい怒りも、快さも、喜びも感じることができる。そして良心さえあれば、愛という最高のリスクを受け入れるチャンスも与えられる。
良心は母なる自然のよき贈り物だ。その勝ちは歴史を振り返っても、また身近な日常の中でも、貴重なものであることは間違いない、と。
幼児性愛―狂気するペドフィル犯罪
幼児を狙った殺人から売春の斡旋、監禁や汚職など
様々な形で幼児性愛という病がからむ十近くの事件の詳細が
載っていて、「幼児性愛の歴史」といった趣になっています。
幼児性愛者の心理などにはあまり触れませんが、
事件を淡々と綴るだけでなく、ひとつひとつの事件に対して
著者の分析や問題点の提示なども含まれているので
幼児性愛という病について真剣に考えながら読み進めることができました。