世界の使い方 (series on the move)
本書は24歳のスイスの青年が旧ユーゴスラビアからからアフガニスタンに至る約1年半の旅行記であるが、観光ガイドでもなければ旅のハウトゥ本でもない。いわゆる観光旅行でも探検旅行でもなく、自分探しの旅といったものでもない。明確な目的や理由のない旅であり、著者は計画的ではなくなりゆきにまかせた旅を続ける。同一地点に数か月滞在して職をもちながら生活することもあり、いわゆるバックパッカーと共通する点もあるが、もっと自然体で旅をしている。
500ページを超える大著で、読み始めは著者の動機・価値観・行動を読みとろうとして雲をつかむような印象をうけた。しかし、読み進むうちに、旅先での生活や労働を通して人や文化をどっぷりと感じる著者と共に自分も一緒に旅を楽しんでいる自分がいて、一気に読んだ。好奇心が旺盛で感受性が豊かな若者は、日常の旅の出来事と体験を、鋭い観察力と生き生きとした文体で描いており、とくに物事をあるがままに見ることの素晴らしさ、旅とともに豊かになり成長していく著者を感じた。非常に高い知識と教養、コミュニケーション能力をもった人物と思われるが、それをひけらかすのではなく、客観性をもって新しい世界や文化を純粋に感じとることに徹していることが素晴らしい。
この後、著者は日本まで足を進めて、日本に魅せられ長期滞在したらしい。あるがままにみた日本について記した著書があるようなので、ぜひ読んでみたいと思う。
The Beach: Motion Picture Soundtrack
音楽のチョイスがすこぶるいいダニーボイル監督。
その監督の映画、「ザ・ビーチ」のサントラです。
前編通じてクール&リラックス。
6畳一間でも、冷房効かせてお香でも焚けば?そこはもう南国の楽園です。
テクノ系が好きな方にとってもオススメです。
とにかく気持ちいい、疲れを忘れさせてくれる音です。