原田知世 2000 ベスト
原田知世さんといえば、やはり初主演作「時をかける少女」を思い出す。映画も良かったし可愛かった。線の細い歌い方で、このまま歌い続けたら壊れてしまいそうな印象があった。
それから3年後の「雨のプラネタリウム」。彼女は表現力も身に着け、歌は格段に上達していた。当時のレコード批評でも結構評判が良かった。でもなんか無理して歌っていたような気が・・・。
ずっとあとでの「ロマンス」なんか聞いていると、やっぱり彼女はこうしたほのぼの路線が正解だったんだな、とつくづく思ったものです。
もちろんこれはフォーライフに移ってからのことなので、このアルバムではアイドル時代の知世さんをじっくり味わってください。最近のベスト盤「Best Harvest」と聞き比べれば彼女の成長がわかると思います。
それにしても最近の知世さんは年齢を重ねるほど女性らしさを身につけ、一層きれいになってきていると思います。彼女の映画も観てあげてくださいね。
みんなのうた ベストヒット・コレクション [DVD]
全体的にしっとり歌いあげる大人っぽい曲が多いなか、
Coccoの「ひよこぶたのテーマPART2」は子供が喜びそうなメロディーと愉快なアニメーションで良かった。
思わず口ずさんでしまった。
それとピチカート・ファイヴの「メッセージ・ソング」は名曲だと思う。
PVよりこっちのアニメーション版の方が断然好きだ。素晴らしい。
雪~winter with your favorite music~ V-music [Blu-ray]
「雪〜winter with your favorite music〜 (DVD版)」のブルーレイ化作品です。V-Musicシリーズは、作品によっては、映像の品質的にDVD版と大差のないものがあったりして、一長一短があるのですが、この「雪〜winter with your favorite music〜」については良好に仕上がっています。
なによりも、雪というとても繊細な存在が、ブルーレイによって再現されていること。これはとても大きいことだと思います。DVD版では単に白いだけだった世界が雪の粒子まで見えるほどで、これは期待以上でした。ただぼってりと雪のかたまりがあるだけだった「4. 蔵王」では、特に実感できると思いますよ。「5. 北海道」のダイヤモンドダストやサンピラー、氷霧のきらめきも息を飲むほどです。
既存のアーカイブから選んだ映像に音楽を当てたものなので、カットも多く、一部、難点のある映像も含まれていますが、この作品に関しては気にならない程度。ほかにはない「雪」にフィーチャーした作品。雪の繊細さを楽しんでください。
音楽のちから ~吉野金次の復帰を願う緊急コンサート [DVD]
……その存在をありありと感じさせるステージ
会場に足を運ぶこともかなわず、雑誌での紹介を読むのみで、
それだけでまるで「ウナセラディ東京」のように涙がにじんてきたこのコンサート。
DVD化をうれしく思ったのと同時に、吉野さんを応援する意味でも即予約しました。
内容としては、恐らくソリトン以来の矢野×細野デュエット、
そして珍しい弾き語りの佐野元春「サムデイ」が白眉ですが、
全体の内容も素晴らしい。
出演者の中で最もセールスがあるであろうゆずのアウェイ感。
本当の飛び入りで、シェイカーとタンバリンを手にちょっと手持ちぶさた感のある高野寛さん。
でも、そんな感じであっても、みんな吉野さんのために集まっています。
出前コンサートをやっている矢野さんはともかくとして、
細野さん、大貫さん、佐野元春さんがこんな小さなステージに立つことは珍しいでしょう。
でも、そんな大小は関係なく、みんな吉野さんのことが好きで、集まっていて、
趣旨はともかく、素晴らしい演奏をしています。
そんな雰囲気が、「音楽っていいなぁ」とたまらない気持ちにさせてくれました。
お会いしたことはないのですが、雑誌や書籍などから伺いしれる吉野さんの温かなお人柄が、
出演者それぞれの言葉と、演奏からにじみ出ているような気がします。
正直言って、吉野さんが手掛けた作品でも「あれれ?そこはそうじゃないんじゃないの?」と
思うことも、時々あります。
ただ、それでもなぜか納得できてしまう音、というのが、吉野さんの音のいいところというか、
明確な意図が感じられるわけです。すごい方です。
矢野さんのピアノ弾き語りシリーズを聴きたい人は、マストバイ!です。
はっぴいえんどが好きな人も、マストバイ!です。
Tomita Lab Concert at SHIBUYA-AX 2006.3.19 [DVD]
フランス映画というと哲学的だったり重めのテーマをシニカルに扱うイメージが強かったけれど、『オーケストラ!』はエンターテイメント要素満載の映画。フランス映画にしては珍しくハリウッド的だった。
ソ連時代にオーケストラを追われた一流の音楽家だった人々が再結集。ボリショイ楽団になりすましてパリで公演するというそれだけで笑いだしたくなるようなあらすじ。音楽好きとは言え、本業じゃない音楽だけに打ち込む余裕もなく、パリまでの遠征費もなく、パスポートもなく・・・。いろいろな困難をどうにか越えてパリにたどり着いても、パリでは皆それぞれの目的が・・・。そして、指揮者アレクセイが直々にソリストに指名した美女のバイオリニスト、アンヌ=マリーも、そんな音楽団に大きな不安と違和感を抱いて・・・。アレクセイとアンヌ=マリーの関係も謎・・・。アレクセイの本当の目的を知って、どうにか全員が舞台に集合し幕が開く。そしてそのままクライマックスへ。うまくいきすぎな展開にも笑ってのれちゃう、そして「ありえない」と思いながら感動できちゃうおもしろさ。観ると元気になれる一本。