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風のミラクル [+9]
ニック・ヘイワードの若き才能が爆発する傑作1st(1983年作)。
ヘアカット100から地続きでいながら、拙いバンドサウンドからしっかりしたサウンドプロダクションになったことで、この頃のニックのソングライティングの冴えが堪能できます。1曲目「恋のスタート・トゥ・ビギン」からしていきなりニックが凡百のソングライターではないことを証明するポップ魂溢れるわくわくする曲で、例えばトラッシュ・キャン・シナトラズ1stにしてデビューシングル「オブキュリティ・ノックス」なんかに匹敵するキラーチューンです。その後も、ソングライティングの妙を充分に感じ取れるポップスのツボを得た曲が惜しげもなく並び、さすがは80年代ポール・マッカトニーと称されただけはあるなと唸らせられます。
個人的には切ないバラードのM9「雨にフォーエバー」がベストトラック。情感溢れるボーカルの表現力も素晴らしい曲で、全体にアップテンポのアルバムをしっかりと締めています。
ヘアカット100の1stもそうですが、まさに青春の瞬間を奇跡的に封じ込めたような作品です。特にこのアルバムは、そういう初期衝動が、きちんとしたプロダクションでなされているという点で珍しいと思います。
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ゴールデン・ヴォイス
発声する時のノドの形が異なるポップスとクラシックを見事に歌い分ける、すごい歌手だなと思いました。
深みのある声のジョシュやボチェッリに比べると、こちらはクリアーで張りのある声がとても美しいです。
よいタイミングでポップス調や明るい曲調のものが入っているので、飽きずに長く聴けるアルバムだと思います。
有名な「誰も寝てはならぬ」、美しい「天使のパン」、ボーナストラックの「ボヘミアンラプソディ」など、選曲も嬉しく思いました。
個人的には、フニクリフニクラの替わりにアヴェマリアか明日にかける橋をいれて欲しかったと思います。
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ベスト・オブ・ヨーロピアン・ポップ
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あの娘からのポストカード+6(紙ジャケット仕様)
大ヒットしたソロ・デビュー作『風のミラクル』に続く二作目のソロ・アルバム。邦題は『あの娘からのポストカード』。後に本人が「テクノロジーに走り過ぎたかもしれない」と発言したりして、彼のキャリアの中では忘れられた存在になってしまった感があるが(実際打ち込みが多用されている)、楽曲的には彼のキャリアの中でも最もポップなアルバムであり、全曲どれをシングル・カットしてもヒットしそうなキャッチーさに溢れている。まるでワム!のようだ。実際このアルバム発表当時の彼は、イギリス本国ではワム!解散後のアイドルの本命として祭り上げられていた(おそらく本人は非常に不本意だったであろうが)。
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ザ・ヴォイス
彼の声、曲によって変わるのだ。歌い方を変えるっていうのかな。別人みたいに聞こえる。ここが、3大テノールと違うところ。彼等はオペラもポップスも全てをオペラ形式に朗々と歌い上げるが、彼はそうではない。これは結構天才的かも。声質は少し細い気がするが、透明に澄んだ湖のようにどこまでも割れることのない美しい声。クラスに縛られない肩の力の抜けたオペラって感じでこれからも楽しみである。