サンサーラ [DVD]
藤谷文子さんが出演しているので買ってみました。
内容も面白い!
最近観た映画の中でも一番面白いと思いました。
主人公がもう少しゆっくりと世界を巡れば言うことなしでした。
と言っても時間などの問題があるので仕方が無いんですけど
全体の雰囲気は「バグダッドカフェ」に近いところがあると思います。
あとはひたすらに主人公に憧れる映画です。
ハプニングや事件が無く平らな映画ですが、そこが最高なのです。
アクション映画が大好きな人には耐えられない内容かもしれません。
この映画を観て面白いと思った方には是非、庵野秀明監督の初実写映画「式日」がお勧めです。
ヴァイオリンの至芸 [DVD]
子供が、バイオリンを習っているので、演奏フォーム等を参考にしようと思い、購入しましたが、入門者には不向きでした。むしろ、詳しい方、ある程度、知識のある方にとっては、過去の偉大な演奏家達の姿は、勉強になることでしょう。それまで、DVD庫の中で眠らせておかなければなりません。しかしながら!完全にマニュアル化された現代の音楽教室での、習う、というやり方の以前には、本来、このような自由な、それでいて、素晴らしい演奏があったのだ、これこそが、理想的な芸術の姿であろう、と考えさせられます。お手本をコピーするというやり方に、疑問を感じる私にとって、それも練習の上では必要でしょうけれど、そういう意味では、出会って良かったのかもしれません。言葉と楽器の演奏が同じだってったって、話し方にも、人それぞれあって、皆がアナウンサーのような喋りをする訳ではないでしょう。ニュースを読み上げるのが、素晴らしい話し方か、って、それはちょっと違うように、演奏もね、誰にも習わずにただ好きでやってたっていうような、個性豊かな昔の方が、偉大な演奏家が生まれたようですね。それと、今まで、CDの演奏しか聴いたことがなかった海外の演奏家たちのトーク、話す姿が入っていたので、その人となりを拝見できて、それも良かったでしょう。ショービジネスの犠牲になった若き演奏家達の話は、やるせないですね。芸術を理解しない人達のすることです。必須ではありませんでしたが、あっても良い1冊だと、私には言えます。
ヴァイオリン名曲集ア・ラ・カルト
個性の強い演奏なので、初めは馴染めなかったらしい。
実はお蔵入りの場所に置いてあった。ふと、取り出して聴いたら!
何という魅力。音色の魔術。すっかりとりこになってしまった。
練木繁夫さんのピアノも上手で満点なサポートぶりだ。
思わず一緒に口ずさみたくなるような歌い回し。
自在で、しかもツボをわきまえた、心憎い乗りの良さ。
ヴァイオリンを聴く楽しさを目一杯提供してくれる。
亜麻色の髪の乙女。こんなに躍動感のある、情感あふれる
少女だったかしら?とびっくりした。
とっても気に入ったのが「愛の挨拶」。茶目っ気たっぷりで
大人の色気と言うしかない魅惑的な挨拶を送られて、
僕は目まいでクラクラしてしまう。
また、チゴイネルワイゼンの猥雑なまでの、悩ましさ。
しかし、少しも下品にならないのがすごい。
鬼神・ハイフェッツのが大好きだったが、別の世界にある
しかも、同格の名演だ。
どの曲を聴いても、他の人とは違うのに、どれも素晴らしいと
言いたくなる解釈が聴ける。素晴らしい1枚だ。
ただし、一度は教科書的な演奏を聴いてからにした方が良いかも。
イヴリー・ギトリスの芸術
ディスク2を取り上げる。
ヴィェニャフスキは、ポーランド生まれ。ユダヤ系の作曲家・ヴァイオリニストである。
ギトリスは、ロシア系ユダヤ人の両親の下にハイファで生まれた。
ギトリスは抜群にユニークでラフな身なりで大道芸人風にノソッと舞台に現れる。
ところが、一転猛烈なテクニックを披露するというものである。
ヴァイオリンを完全に自らのものにしていて自由自在である。
二人の共通項は「スラヴ」という背景にある。
そして、そのことにより我々は暫時スラヴ的詩情に浸ることが出来るというものである。
理屈が全面に出過ぎる現代の作曲家・演奏家には望めない別世界のことである。
ギトリスは、3・11後演奏家たちが来日を忌避するのに心を痛め高齢を押して急遽日本を訪れチャリティコンサートを開催した。
別府アルゲリッチ音楽祭でもお馴染である。
ロックンロール・サーカス [DVD]
68年に製作され放映中止となったテレビ特番のDVD化。
VHS/レーザーディスクでは96年に発売済み(これも95年から延びた)ですが、今回はボーナス付。
VHSではカットされていたジュリアス・カッチェンのパートが特典で収録。
ピート・タウンゼンドの20分近いインタビュー、68年のオリジナルからもカットされていた道化師のパートなども収録。
驚きなのはタジ・マハールの未発表の3曲の映像と、4カメラ分の映像を同時に収録したジョン・レノンのパート。
マルチ・アングル収録だけなら蛇足だと思いましたが、なんと本編とは別テイクの演奏。
タジ・マハールもこれだけの演奏が残っていた事が奇跡的。
以前のレーザーと比べて、映像はシャープになり、色味も良くなりました。
音声もモノミックスしか残されていないと思っていましたが、5.1でヴォーカルのみセンターから鳴り、リア音声も
自然な作りになっています。
映像の綺麗さと、音の良さでは決定版と言って良いです。