素浪人心得――自由で愉快な孤高の男の生き方 (The New Fifties)
9月の空という剣道クラブ青春ものをかつてお世話になった病院の待合室から持ってきてこそこそ読んだことがあり、どんな作家なのかと思っていました。
肝臓が悪いらしい。
もしこの本に書いてあるデータなどがほんとうなら、肝硬変から肝がん一直線で、もうすぐ何度か手術することになるでしょうね。
最後は肝がんが転移して死ぬでしょう。節制すればあと20年ぐらいはOKかも。しかしこの本に書かれていることから考えると、
アルコールは絶っていないようなので、わたしが主治医ならすぐ、再生細胞を使うとか、肝移植とか、最先端の生化学的な治療とか勧めますね。
脳はしっかりしている方のようです。
感想
この本に書いてあるように、無頼で一人だけひかげで我慢して付き合いだけは人一倍の生き方が事実なら、壮絶というか下手ばかり打つ生きざまで、ずいぶん損をしたんだろうなあと思わせます。貯金はないんじゃないでしょうか。
深沢七郎と同じ。成功したのはいいが、あっという間に絶壁の頂点で、後ろから突き落とされた経験もあるようだし。
配偶者はおられるのでしょうか? そういえば一度カップルでどこかでお見かけしたような…そういう思いを持たせる書き方。
この作家の文章には、劇画的な躍動感があると思って読んでいたら、劇画の原作とかシナリオとか手当たり次第に何でも書いている人らしく、乱造している作品の数に驚きます。そういえばスポ−ツ紙に競馬とか連載をしていて、キオスクでもときどき買いますね。
芥川賞とか直木賞の受賞作家には二種類あって、大企業の宣伝やマスコミに露出して莫大な収入を得ている人もいれば、いじめられて蹴り入れられて没落している人もいますね。この作家は、うまいことやろうとして失敗。それをある程度正直に書いてあると思う。
人生の深い意味を知るためにも、お勧めします。もちろん読んでおもしろいです。エンタメとしても価値あり。
九月の空 (角川文庫)
1978年の芥川賞受賞作。剣道に熱中する高校生・小林勇の成長する姿を描く連作短編3作が収録されている。
高校生を描いた最近の部活モノの小説とは少々異なる印象を与える。筆致が非常に男性的といえようか。著者が、主人公を突き放しているというか、剣道に打ち込む高校生の日々をたんたんと描き出している。
主人公の勇は、男子高校生がそうであるように、自分とうまく折り合いがつけられないところがある。だが、剣道部での活動、異性へのさまざまな想い、夏休みの放浪旅行、基地の町でのアルバイトなどを通じて、徐々に自分や世界との付き合い方を学んでいく。不器用で、ときに乱暴なときもあるが、着実に前進していく勇の姿勢はすがすがしい。
時代をこえて残っていく青春小説のひとつだと思う。
こんな女と暮らしてみたい [最終版]
この本はまじめなハウツー本に思えますが
違いますのであしからず。
ちなみに著者の写真を見るとかっこいいですが
中身はなかなかのムッツリスケベ(笑)でございますので
これまたあしからず。
この本は男女のあり方、についても
面白いのではありますが
やはり面白いな、と感じたのは
有名人に関するエピソードでしょう。
特にあるカタカナの名前の女性は
その独特の歌唱から想像がつくはずです。
その他にも歌手が多く出てきます。
ある歌手が出てきたのには感動でした。
その人のファンならば読んで損はないです。
あまり男女のドロドロはないです。
BLEATH LESS ブレスレス [DVD]
東京、杉並区阿佐ヶ谷を舞台にした、ある意味中央線気質な映画。
クサいなあと思う台詞でも、後々効いてくるから不思議です。
さらにクサいと思う演奏シーンも、かなり効いてくる。
昭和と平成の間を行き来するような、あったようでなかった不思議なトーンの映画。