蝶の舌【日本語吹替版】 [VHS]
病弱であるため少し遅れて学校に行くことになった少年と心優しい先生との心温まる交流と戦争の暗い影を描いた作品。
子どもの頃、こういった先生に出会えた人はとっても幸せだと思います。こんな先生もいたなぁと昔をなつかしく思い出させる、お話です。
派手な演出や凝りに凝ったカメラワークなどがいっぱい使われている最近の映画にちょっとうんざりしている人にお勧めの映画です。
最初のほうのスペインの美しい映像で魅せる幸せな日々と、だんだん忍び寄ってくる戦争の影響の差があまりにも大きいので本当につらくなってきます。
ただの感動作品で終わらない、少し考えさせられる作品です。
蝶の舌 [DVD]
何てことないシーンの連続なのに、ずぅっと惹きつけられつづける――
そんな力をもった画と音、独特なリズムの編集
とくに画について言うなら、とくに影・闇・黒だなぁ…
スペイン映画の十八番、やっぱりスゴイ
ケルトの末裔が棲むガリシア地方の1936年…
それだけでも、異国情緒を存分にかきたて、文字どおり夢見心地にさせてくれる☆
そして…あのED! この時空が置かれた歴史が顕わになる…
心に突き刺さるに決まってますよね
名作感ただよう名作♪
【覚書】
・ 本作は、宗教と深く結びついた「メロドラマ」っていう括りができる!貴重!
蝶の舌 [DVD]
舞台はスペイン内戦前夜の1936年。
少年モンチョは喘息のため一年遅れて学校に入学した。
彼は学校で先生に叩かれることを恐れていたが、グレゴリオ先生は彼や他の子供達を叩くことはしなかった。
決して手を上げず、高潔な先生。少年の好奇心をかきたてる野外授業。
モンチョはすぐにグレゴリオ先生が大好きになり、楽しい日々を過ごしていたが・・・
物語は、痛切なラストへと導かれる。
幼い少年と老教師の交流。少年の好奇心、小さな恋。そして大人たちの事情。
田舎の小さな村を舞台に、圧倒的な映像美と切なく美しい音楽が物語を彩る。
ラストでモンチョが叫ぶ言葉に、言いようのない感動がこみ上げる。
物語を引き立てる切なく美しい音楽が良い。そして美しい田舎の風景。
このような映画は久しく観ていなかった。
グレゴリオ先生、彼はまさに優しく正しいおじいちゃんの代名詞のような人である。
昔はありきたりだった生徒への体罰だが、彼は子供に一切手を上げない。
その授業風景は子供達への慈愛に満ちている。
モンチョとの交流はほほえましく、二度目に観たときにはラストがわかっている分切なかった。
蝶の舌 (BOOK PLUS)
全編リバス独特の雰囲気で、童話のような、またなにか寓話のような、柔らかいのに鮮烈な空気に包まれた作品です。私はまだこの映画をみたことが無く、まず本の方を読んでやろうと思いました。これほど短い短編とは思っておりませんでしたので、この話をいかにして膨らませて映画化したのか?大変興味深いです。
蝶の舌【字幕版】 [VHS]
最初観たとき、単館上映だったので土曜日の銀座、もちろん人が沢山の映画館へ行ってみてきました。
…出てくるときに文字通り嗚咽を上げながら出てきました。
描写が繊細で美しい、失われゆく少年時代、純粋さの代償に手に入れるもの。
そんなものを伝えるの映画は吐いて捨てるほどあって、私は飽きもせずにそれらが大好きなんだけど、あきらかにこの映画はそれだけで「はい、オ・ワ・リ!ちゃんちゃん!」の領域を越えている。
美しさ、純粋さ、罪悪感、尊敬、憧憬…膨らませるだけ膨らませてこれは結論を提示しない。全部全部自分の中でつじつまを合わせねば行けない。
「ああ、あの主人公こう思ったんだ」という客観としてではなく、強く強く心に主観として残る感覚。この映画以外でこの感覚に陥ったことは無い。
もう二度と観ないかもしれません。好きすぎて。