巨龍に挑む―中国の流通を変えたイトーヨーカ堂のサムライたち-
イトーヨーカドーが初めて中国に出店した時の様子が、ノンフィクションで描かれている。
最初は、カンブリアとか、ガイアとか、プロジェクトxなどの場面が浮かんで熱くなったのだが、どんどん読むうちに、「中国ってなんてひどい国なのだ」と呆れて、あまりのデタラメに怒りを覚えた。
スタッフとして採用した人が、店の物を盗む。その盗みを防止する為に採用した警備員も盗む。
店内で唾を吐き散らかす。自分のミスを絶対に認めず、全て他人のせいにする。
チラシを配布するバイトを雇ったら、撒かずに捨ててしまう。その為に配布を監視する人を雇う。真面目にして欲しければリベートを要求。
売ってやるという意識しかないので、客にありがとうとかお礼を言う習慣がない。研修の途中で、どんどん辞めて行く。
工事の業者は納期などは全く守ろうと言う気持ちはなく、更に遅れたくなければ…と言う事で、リベートを要求。
オープンしたらトイレのペーパーを盗む。ペーパーどころか、信じられない事に、便器まで持っていかれたらしい。トイレではなく、店内のはしっこで子供にオシッコを平気でさせる親。
仕入れの業者はニセの免許でバイヤーをだます。
こんな事が延々と書かれていると、文化が違うどころの話ではなく、人類としてどうなのかと思ってしまう。この本中国の人が読んでも別に何とも思わないのだろうか?
そんな苦労をしながら、文字通り年中無休で不眠不休で頑張った結果5年後位に黒字転換したところで話が終っている。
そのハッピーエンドを打ち消す、SARSの問題、反日デモの問題。
ここでも中国の隠蔽体質、いい加減さ、暴力性…。
この本は、イトーヨーカドーの成功を告知すると言うより、中国の酷さの告発の書にしか思えない。
イトーヨーカ堂の経営力 強さの原理
経営環境が激変し、今どの企業も大きな変革を迫られている。業種にかかわらず、経営改革を目指す企業の経営者、経営幹部、スタッフにとっての必読の実践的経営書である。今、経営改革にどう取り組み、どう実践していけばよいかを考える上で大きなヒントを与えてくれる。
まず第一に、何故それを実施するのか、何故自社は存在するのか、何故自分は存在するのか等「考える経営」の大切さを徹底的に教えてくれる書である。
第二に、企業の強さの本質、強さの原理とは何か、特に質の経営を徹底して追及することの大切さ、そのための実践的なポイントを経営者の視点から問題提起してくれていることである。経営改革に取り組む企業にとって特に参考になる点である。
第三に、企業の成長段階に応じて強化すべき点、変革すべき点を示し、企業の成長戦略(或いは生き残り戦略)を考える上で重要な示唆を与えていることである。
特に重要なことは著者は長らく経営の第一線に携わってこられた経営者であり、経営者の視点から様々な実践的経営のヒント、奥義を提示されているところが他の経営書に無い大きな特徴であり、優れた点である。著者の関連図書も非常に参考になる。
イトーヨーカ堂 顧客満足の設計図―仮説・検証にもとづく売り場づくり
流通・サービス業界は製造業に比べ経営の科学化が遅れているとの定説を覆した良書である。実務を知らない外部からの類書は多いが、直接携わった人間の著作であり迫力が異なる。
絶え間ない業務改革、販売管理や単品管理などイトーヨーカドーか流通激戦を勝ち抜いてきたプロセスとその強さのエッセンスが凝縮されレポートされている。前著の「成長の源流」と合わせ業界のリーダーたる姿が報告されている。そして中国事業の展開は日本の新興国への日本の新しい市場の開拓の旗手として日本国民に与える恵は計り知れないものを感じる。企業秘密にギリギリ接する真に迫ったレポートは素晴らしい。
加えて日本のもの作りの科学的分析の大家である東京大学の藤本教授のコメントに注目したい。曰く「トヨタと基本的原理は同じである。」発展途上国の成長が凄まじく空洞化する流れの日本経済にとり日本の強さを再認識させてくれた本である。これらの日本的強さを武器に、また円高を武器に他国にマネをできない日本的なもの、たとえば文化、環境、食品農業などソフトパワーを駆使し世界に市場を作れる、雇用の場を作れるなど今後の日本も捨てたものではないと言う気にさせてくれる。
ただこれだけのレベルをもつ日本的な非製造業の先端企業が、もの作りの先端企業のトヨタと比較した場合の収益規模の大きさの違いは、国民の人間力を最大限に生かしてバランスの取れた日本経済を永続的に発展させるべきであると言う視点からは産業のあり方、企業の評価に歪みを考えさせる。イトーヨーカドーは桁違いの収益額を誇っていいではないか。もっと流通業・サービス業の力を日本経済の将来設計に活かしたいものである。
日本企業の持つ強さの真実を教えてくれる良書である。
乳桃学園 (プラザコミックス)
収録話は
補充教員 B級生徒 保健室に行こう! 便所倶楽部 卒業試練 裏マネージャー マジカルパーティーです。
全話陵辱系で、少々過激な描写もあります。
最終話と保健室に行こう!は少々有り得ない設定ですが、作画力やストーリー性には問題ありません。
陵辱、輪姦がお好みの方にはオススメです。