教科書を豊かに発展させる授業 社会科―問題意識から学びを深める
学習指導要領は最低基準という文科省の言葉をうけて、小学校では、教科書の先をゆく授業が模索されている。本書は、小学校における研究授業の最先端をゆく、筑波大学附属小学校の長谷川康男先生による、子どもの学びを深めるためのよい指南書である。
なにしろ、事例が面白い。室町文化を学ぶ授業(小6)では、お茶を点てたりする。そのお茶を飲む瞬間に、「室町時代の人って、何を感じながらお茶を飲んだのだろう」と子どもたちはふと疑問を持ったりするのだ。また、日本の関係の深い国を学ぶ(小6)という授業では、食を通して文化や産業を考える。考えるだけではなく、そこで学んだ成果をポスターセッションにして発表するところまで持ってゆくのだ。
これからの子どもたちは、知識を蓄積してテストで記憶能力を発揮するということよりも、身につけた知識を組み合わせ、実践において柔軟に使えるようにしなくてはならない。そのなかには、自分の意思を的確に相手に伝えるプレゼンや、コミュニケーション能力も含まれる。
そうした流れからみても、これからの小学校教育を考える上で、とても示唆深い書籍であることは間違いない。
青春ドリーマーズ(3)
大阪で生まれた女を、聞きたくて購入しました。なつかしい曲も、入っており嫁さんと、久しぶりに聞きました。
子供達が聞いている曲は、中年にはちょっとなじみにくいのですが、昔の音楽を聞くと20年前に、戻ったような気分になります。
水谷豊主演作品 スペシャル・ツイン・パック [DVD]
「青春の殺人者」は24歳で水谷さんが当時最年少で「キネ旬最優秀賞」を受賞し、俳優としての才能を認められた作品です。水谷さんと市原悦子さんのシーンは圧倒されます。また、実際に火を放った中で行われた「火事」のシーンも、水谷さんの体当たりの演技が素晴らしいです。
「逃れの街」は同郷の友人の裏切り行為がきっかけで、心優しい普通の青年が狂気に目覚めていく様を30歳の水谷さんが演じています。この作品は特に『情景描写』がすごいです。また、ラストがとても切なく、悲しいです。
この2つの作品に共通しているのは、どんな人でも何がきっかけでそうなるかわからない、というような隣り合わせの狂気を描いているように感じます。オススメの作品です。
素晴らしいと言いながら、「けど…」とつけているのは…この2作品、別々のDVDで持っているんですね…そんなファンの方、多いのでは?スペシャルインタビューは是非とも見たいんですが…悩んでいます。
持っていない方、見た事無い方にはこのツインパック、オススメです。
PEEP“TV”SHOW [DVD]
聞く事も触る事も、「見る」事に変換できて初めて
リアリティを感じる。そんな時代。
PVを見て音楽を理解し、AVを見て女を感じる時代。
そういうやり方でしか現実を感じられないと知ってる萌は、
自らの部屋をネットで生中継します。
ねじれているけど、確かな手段だと思いました。
カメラを通して街を見る。それを現実と言う長谷川。
やっぱりこれは、確かな手段です。
大多数の人が狂っていたとしても、
それが「普通」と呼ばれる世の中なんだなぁ。
そういう意味で、出てくる人はみんな普通なんです。
ただ、そういう現実を知ってしまったことで閉塞感を感じてます。
モラルだとか、常識だとかを口にする前に、
見ておかなければならない、これが現実です。
青春の殺人者 デラックス版 [DVD]
知る人ぞ知る、超寡作家のモンスター監督長谷川和彦のショッキングな
デビュー作です。少し前に再発された「太陽を盗んだ男」が話題になり
そちらの方が有名ですが、その「太陽」の後半部のような突き抜けた笑い
は一切なく、いかにも70年代なダークな展開、演出で貫かれています。
しかしながら、この監督独特のシュールな味付けが、ダークな激情と
渾然一体となり、絶妙ないびつさを醸し出しています。そこに水谷豊
というライトなイメージの俳優を主演に当てることで、そのいびつさを
さらに増し、この上ない芸術映画(娯楽映画)として成り立たせている傑作です。