Garfunkel
アートさんのオリジナルアルバムはやはりちょっと物足りないなあと感じてしまう人のためのベスト。「LAより99マイル」のアルバートハモンドとハルデビッドの浮遊感のある曲をこれまた浮遊の歌で唄っていて良いし、歌詞の中にもある、フロントガラスが見えなくなる位の雨が打ちつけてくるし(でも車の中だから不思議な静けさもある、ちょうどヴィンセントギャロの映画「ブラウンバニー」にそういうふうな場面があった)アメリカのハイウェイ・・・美しい佳曲。続いて僕がアルバム中最も夢中になった曲「セカンドアヴェニュー」ティムムーアの作品でそのオリジナルも買って聞きましたが、ちょっとそっけないかなという印象、それに比べ本作アートさんは、コンパクトにまとめしかもおさえる所はきっちりおさえて素晴らしい仕上がり、この歌も歌詞中の階段の踊り場がありありと目の前に浮かんでくる。こういう歌ってもうなくなっちゃたんですかね?雨が強くそして優しく打つ窓や屋根、そういう音が聞こえ僕もこんな風な恋をどこかでしたんじゃないかと思わせられる。後は、ジェイムステイラー、ポールサイモンとの三人で仲良く唄ったワンダフルワールド、ポールサイモンってソロの時は気にならないけどこうやって聞くとカサカサしてんなあ(声が)と思ってしまう。やっぱりジェイムス!真似して一緒に歌いたくなるような素晴らしい歌唱。
Breakaway
アート・ガーファンクルソロ2枚目。ソロ第1作目が傑出した作品になったので,同じような作品を期待すると裏切られる。しかし,失敗作だとは思わない。Angel Clareとはまったく異なる選曲で,全体的に都会で感じる孤独感や憂いが広がる音づくりになっていると思う。こちらはこちらでとても気に入った作品である。Angel Clareのように誰にでも勧める作品ではないが,アート・ガーファンクルの洗練された魅力があふれた作品に仕上がっている。
Watermark
これは、あの、『サイモンとガーファンクル』が解散した後、
天使の歌声、と言われたアートガーファンクルが発表した
何枚目かのソロアルバムで、
手に入れたのは高校生の時だったから、多分1979年ごろの作品だと思う。
1曲目、「Crying in my Sleep」-泣きながら目覚めて、、
この曲に、どれだけ救われたか知れない。
苦しい時はいつも、この曲を思い出す。
今日、また、このアルバムを聴いている。
何があったのかは 訊かないでほしいけれど。
あらためて、原詩を読みながら聴いてみたら、、
そのことばの深さ 重さにうなだれる。
MR Shuck 'N' Jive で聴かれる間奏のサキソフォーンは、
あの、Paul Desmondである。
全曲、Jimmy Webbというひとの作品なのだが、、、
25年以上も、僕のこころを受け止めてくれている、
ステキな音楽なのです。
ザ・シンガー
アート・ガーファンクルの数多くあるベスト盤の中でも、「最新リマスター+新曲2曲収録」という点から決定盤であると思う。Traveling Boyが抜けていることを除けば、選曲についても多くのファンが満足のいくものであると思う。
しかし、難点もいくつかある。
まずは、国内盤と輸入盤の値段の違いには驚いてしまう。2012年10月11日現在、輸入盤が1189円なのに対し、国内盤は3990円。なんと3倍以上なのである。国内盤はBlu-Spec仕様であり、また帯と日本語の解説がついているが、この価格の差は納得いかない。
続いて、選曲については満足がいくと書いたが、これはあくまで彼のオリジナルアルバムから良い曲を選んでいるという意味である。ポール・サイモンとは違って、アートの場合には、オリジナルアルバム未収録でありながら、彼ならではの魅力にあふれた曲が何曲かある。たとえば、Sometimes When I'm Dreaming, Second Avenue, As Long As the Moon Can Shine, We'll Never Say Goodbye, Fingerpaintなどである。Youtubeで簡単に聞くことができるとはいえ、これらの曲が収められていないのは残念だ。
新曲2曲については、2002年発売の"Everything Waits to be Noticed"録音時のアウトトラックではないかという噂もあったが、彼のHPに載っている新聞記事を読めばわかるように今回ちゃんと録音した正真正銘の新曲のようだ。Lenaのエレキギターは少々いただけないが、2曲ともアートなりの魅力にあふれた曲である。やはり、熱心なファンはこの2曲のために3990円払って国内盤を買い、さらに同時発売される初期6枚の紙ジャケCDも購入することになるのだろうか。ややSONYの商売の仕方に不満は残る。
天使の歌声(紙ジャケット仕様)
リアルタイムでアナログ・レコードを持っていました。同時期発売のポール・サイモンのソロアルバム「ひとりごと」と比較されていた記憶があります。
シンガー・ソングライターのポールに対してアート・ガーファンクルは選曲が生命線ですが「天使の歌声」は非常に良質なアルバムです。
「青春の旅路」と「友に捧げる讃歌」が双璧ですね。作者のポール・ウイリアムスはともかくジム・ウェッブはあまり有名ではなかったので新鮮でした。
良質な曲を丁寧にアレンジして作られたアルバムという気がします。デジタルリマスタリングで音質も格段に良くなりましたが、難点は対訳。
日本語として意味不明といったら言い過ぎでしょうが、レコード会社ももう少し気を配って欲しいと思います。