見かけられる具はニンジンの小片、それに３、４片の牛肉。
具としての牛肉はよく煮込まれた「とろける」ような品で、舌触りも優しい。
カレーソースは中辛くらいの家庭の味で、とろみもほどほど。
「コク」はあるが、よくある欧風カレーのデミグラス的甘さが勝ってはいなかったのは好印象。

牛肉はとりあえず美味しいので、これで値段ぶんの役割は果たしている。
カレーとしては「普通のレトルト」には違いないのだが。
箱には「淡路島産の玉ねぎ」の魅力も謳われてはいるが、自分の舌からは判別できなかった。

ポケットマネーで神戸牛を味わいたい金欠ビジネスマンや学生には、ひとときの贅沢となるだろう。

基本的に信頼できる、淡路島の玉ねぎをたっぷり煮溶かしたカレー。
その玉ねぎの甘みが活きた円やかな食感が先に立つ。
具として目立つのは牛肉とマッシュルーム。各種野菜もルウに溶けているようだ。

同じ「玉ねぎカレー」の別種製品を食べていたので、新鮮な驚きはなかったがこれはこれで正解。
ただし大手メーカーの二百円台レトルトに類似の味は見い出せるので、リピートしたくなるかはその人次第か。
目に見える特色がないのは痛いところだが、メーカーの良心は買えるだろう。
ごはんをすくう匙が止まらない、安定した旨さは保証つき。