続・終物語 (講談社BOX)
主人公が鏡の中に入り込み、そこには、さっきまでいた世界とは似ているようで大きく違う、もう一つの世界があった…という、これだけ長いシリーズならば初期にやってそうな定番ストーリー。内容的に、読んでも読まなくてもいい内容かな、と思えば、作者本人が後書にそう書いていて、笑った。だが初期のシリーズを思わせるミステリ展開は(今回はバトル無し。まあこのシリーズのバトルはバトルと言っても、主人公が一方的にボコられるだけだが)、オチこそ弱いものの、中々に面白かった。久々にイッキ読みである。
表紙にもなっている、暦のことが好きだった(?)明るいキャラクターの育が見られる(読める?)のはここだけだし、副題にもある”リバース”の名の通り(思えば、副題でほぼネタバレ)、キャラクターたちの裏面が読めて、新しい解釈を生み出す一作として、どうせここまでこのシリーズに付き合った読者ならば、読んでおきたい一作だ。
育が最初に登場したとき、どうせ彼女も阿良々々々々々々木ハーレム(らが多いかもしれないし、気のせいかもしれない)になるんだろ?どうせそうだろ?おっ?と予想したが、そのときは見事に裏切られた。が、結果としてその予想は、本作で当ることとなった。自分の予想が当たったことの確認が出来ただけでも。確認が取れただけでも。この本は価値があったと思う。実に可愛くてお気に入りのヒロインになった。
余談だが、阿良々々々々々々々々々々々々木さんはそんな育に対して、「こんなヒロイン見たことねーよ」と言ってたけれど、「ROOMMANIA#203」のヒロインが、まさにそんな感じだったかな。表の現実世界ではとんでもないクソ女なんだけれど、鏡の中の裏世界では、ぐう聖で、主人公の恋人という…。
そして驚いたことに、物語シリーズはまだまだ続くらしい。作者自身が主人公たちを休ませるには新作しかないと、新たな探偵シリーズを紹介しているにも関わらず、だ(笑)。西尾維新ってワーカーホリックなのかな?恐らく主人公や世界観も一新されるのだろう。
新作にも期待。
表紙にもなっている、暦のことが好きだった(?)明るいキャラクターの育が見られる(読める?)のはここだけだし、副題にもある”リバース”の名の通り(思えば、副題でほぼネタバレ)、キャラクターたちの裏面が読めて、新しい解釈を生み出す一作として、どうせここまでこのシリーズに付き合った読者ならば、読んでおきたい一作だ。
育が最初に登場したとき、どうせ彼女も阿良々々々々々々木ハーレム(らが多いかもしれないし、気のせいかもしれない)になるんだろ?どうせそうだろ?おっ?と予想したが、そのときは見事に裏切られた。が、結果としてその予想は、本作で当ることとなった。自分の予想が当たったことの確認が出来ただけでも。確認が取れただけでも。この本は価値があったと思う。実に可愛くてお気に入りのヒロインになった。
余談だが、阿良々々々々々々々々々々々々木さんはそんな育に対して、「こんなヒロイン見たことねーよ」と言ってたけれど、「ROOMMANIA#203」のヒロインが、まさにそんな感じだったかな。表の現実世界ではとんでもないクソ女なんだけれど、鏡の中の裏世界では、ぐう聖で、主人公の恋人という…。
そして驚いたことに、物語シリーズはまだまだ続くらしい。作者自身が主人公たちを休ませるには新作しかないと、新たな探偵シリーズを紹介しているにも関わらず、だ(笑)。西尾維新ってワーカーホリックなのかな?恐らく主人公や世界観も一新されるのだろう。
新作にも期待。
【Amazon.co.jp限定】憑物語 第二巻/よつぎドール(下)(完全生産限定版)(クリアブックマーカー付) [Blu-ray]
これまでの「物語シリーズ」はすべて買いました。どれも期待を裏切ることはなく、高評価できる作品だと思います。
年末の一挙放送は去年の猫に続き二回目ですが、今年も正座待機の方が多いのではないかと。
年明けにこの評価を変えずにいられますように。
しかし、クリアブックマーカーが700円の価値があるのかな?
他通販サイトでは二割引で予約がでていたが。
年末の一挙放送は去年の猫に続き二回目ですが、今年も正座待機の方が多いのではないかと。
年明けにこの評価を変えずにいられますように。
しかし、クリアブックマーカーが700円の価値があるのかな?
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刀語 コンプリート DVD-BOX (全12話, 660分) カタナガタリ 西尾維新 アニメ [DVD] [Import] [PAL, 再生環境をご確認ください]
海外版は画質が良くないといいますが私は無料動画などで見てきた人なのでそれに比べると画質は問題ないです!字幕は無料動画だと当たり前のようにあったのでそれに慣れているため、まったく気にならないです!映像を100%楽しみたい方には字幕があると邪魔にかんじるかもしれないのでお勧めできません!最後に動画再生環境をご確認のうえ購入の検討をお願いします!
掟上今日子の備忘録
どこかが突き抜けて過剰な小説、不安定なまでのバランスの悪さこそが西尾維新の持ち味だと自分は思う。
好きな人はハマるし、苦手な人は受け付けない――という今までの作品群と比べると、本作「掟上今日子の備忘録」は、バランス良く、しかし小さくまとまりすぎの感がある。
本作は所謂「日常の謎」ものであり、一日しか記憶が保たないという探偵の設定こそ特異だが、人格的にはこれまでの西尾キャラと比べると一般人寄りで、視点人物たる青年の思考も常人のそれ(ただし巨漢というのは西尾作品としては新しい)。遭遇する事件も、とてもおとなしいものばかり。
また、一応ミステリの体裁は取っているものの、事件のうち半分くらいは解決編までに示されたヒントだけで真相に辿り着くことが事実上不可能であるものなので、本格ミステリを期待すると肩すかしをくらうかも。
ただ、つまらないわけではなかった。
奇抜な設定やキャラ立てのせいで隠れがちではあるけれど、西尾維新の構成力はとても高いと思う。これまでの作品群も、何かが過剰ではあるけれど、著しく欠けているものがあるわけではない。
だから本作のようにキャラや設定が淡泊になるほど、その自力の高さもよくわかる。
実際、本作はよくまとまった佳作だと思う。
けれど同時に、これは西尾維新じゃなくても書けるんじゃないかと思ってしまったのも確か。
なお単巻完結ものではなく、シリーズ化前提のようで、本巻だけでは解決されないままの伏線もあります。
もっとも西尾作品の常で、シリーズを追ったからと言ってその伏線の答えが提示されるとも限りませんが。
好きな人はハマるし、苦手な人は受け付けない――という今までの作品群と比べると、本作「掟上今日子の備忘録」は、バランス良く、しかし小さくまとまりすぎの感がある。
本作は所謂「日常の謎」ものであり、一日しか記憶が保たないという探偵の設定こそ特異だが、人格的にはこれまでの西尾キャラと比べると一般人寄りで、視点人物たる青年の思考も常人のそれ(ただし巨漢というのは西尾作品としては新しい)。遭遇する事件も、とてもおとなしいものばかり。
また、一応ミステリの体裁は取っているものの、事件のうち半分くらいは解決編までに示されたヒントだけで真相に辿り着くことが事実上不可能であるものなので、本格ミステリを期待すると肩すかしをくらうかも。
ただ、つまらないわけではなかった。
奇抜な設定やキャラ立てのせいで隠れがちではあるけれど、西尾維新の構成力はとても高いと思う。これまでの作品群も、何かが過剰ではあるけれど、著しく欠けているものがあるわけではない。
だから本作のようにキャラや設定が淡泊になるほど、その自力の高さもよくわかる。
実際、本作はよくまとまった佳作だと思う。
けれど同時に、これは西尾維新じゃなくても書けるんじゃないかと思ってしまったのも確か。
なお単巻完結ものではなく、シリーズ化前提のようで、本巻だけでは解決されないままの伏線もあります。
もっとも西尾作品の常で、シリーズを追ったからと言ってその伏線の答えが提示されるとも限りませんが。