キングの作品の中でも群を抜く傑作。こんなにも何気なく、こんなにも冷酷で、こんなにも暖かいお話を書けたのか、と彼を見直すこと間違いなしの一作である。構造だけを見ればスタンドバイミーの焼き直しのようだが、その中にはキングが絶望の先に見つけた悟りとも言えそうな何かが煌めいている。あるいは群を抜くという言い方は間違っているかもしれない。この作品はキングの"heart"そのものだから。

タイトルどおり、上巻で一つの物語が出来上がっています。
母親との地味な生活を送っている少年が主人公。
その少年の生活は、（アメリカと日本の違いはあっても）
読み手と共通の何かをもっています。
その少年が青年へと変わる、その瞬間の濃縮された喜怒哀楽が
夏の休日の輝きとともに、読者に伝わってきます。
ただし、読む前にＷ・ゴールディング「蠅の王」を読んでおく事を
お勧めします。文中にネタバレが書かれており、その名作を読む気力が
なくなると思われるからです。少年の人生に影響を及ぼす本です。
同じように古い映画「光る眼」もネタバレがあります。こちらも
興味のある方は先に見ておいたほうがいいでしょう。

　何年もの間、あの訳の分からない小説がどうやったら映画になるのだろうかと不思議に思っていましたが、映画は少年の成長と老人との交流といったようなヒューマンドラマになっていて、映画として申し分ありませんでした。
　他の人が、小説を読まずにDVDを見てほしいと言っていましたが、その通りだと思いました。小説の他の部分も感動的な話とか、決して面白くないとは言いませんが、なんとなくまとまりがなくて、それに比べたら(当然のことだが)映画のほうは良い作品に仕上がっていると思います。ただし、小説のほうが、時間の経過が長いだけ、人間はもう少し複雑で、深みが出ています。

ホプキンス演じるテッドと少年ボビーが出会って、少年の心の成長を描いている作品で、映像がすごくきれいで、当時私は映画館でも見たのですが、終わった後も余韻が残るすばらしい感動的な映画でした。

この時期にはやったアイアムサムより断然、こっちのほうが好きです。

過ぎた時間は、戻らない。ならば今を精一杯頑張ろう。というメッセージを私はこの作品から受け取りました。

永遠と思っていた時間たちもいつかは、終わる。ならば今を全力で頑張って集中しようと思いました。

それと、私の小学校時代のいろんなことを思い出して、少しほろ苦い気持ちにもなりました。

このDVDで確実に何か感じるものがあると思います。感性を豊かにさせてくれるいいDVDです。是非見てください。

個人的にもキングのベスト3にも入る傑作で
キング流の噛み砕いたファンタジー的要素の入った純文学で深い感銘を受けました
少年時代から大学時代、中年期、晩年までを中編と短編を組み合わせ大団円の一つ作品として終わらせる業はさすが
キング作品は人によって当たり外れは大きいと思うし、日本人の感性には合わない冗長なモダンホラー作品もあるけど
これは断じて忘れ去られるような作品ではない