嫌われ松子の一生 TVドラマ版 DVD-BOX
コンプレックスの殆どない人、愛情をたっぷり受けて育ってきた人、自己評価が高い人には、松子は理解不能な破滅型人間にしか見えないのかもしれません。
その替わり、兄弟間で微妙な愛情や評価の差で心にキズを持つ人や、子どもの頃充分に甘えさせてもらわなかった人には、松子の不器用さが何となく分かるのではないでしょうか。
映画も原作も知らないので、ドラマだけの評価になりますが、悲しく情深い松子の人生に感動しました。
自身が人から拒絶される事を何よりも恐れているため、Noと言わなければならない時にNoが言えない故に悪い男にとことん利用される松子。
永遠の男性(父親の替わり)を求めて愛を乞い過ぎるせいで、自分を幸せにしてくれない男性ばかりを選んで、松子の人生はどんどん悪いほうに転がっていきます。
同僚の財布からお金を拝借する所など、それはさすがに?? というシーンはちょっとありましたが、Noと言えない女がどうなるのか、とことん見せ付けられた気がします。
何かの本で昔読んだ、”異性の親との関係が、将来の恋愛に大きく影響する”という通説を全面的に体現した、不器用な松子の生き方。
弱いものに優しく、正義感が強く、教養もあり、もっと幸せに生きられた筈なのに、楽に生きられる術を知らなかった彼女が堪らなく愛しくなりました。
そして、そんな松子が、同類の洋一に愛されていた事に、救いを感じました。
野に咲く一輪の花のような、寂しいけれど可憐な松子の生き方を通じて、人生において一番大切なものは何かを感じてみるのもいいと思います。
その替わり、兄弟間で微妙な愛情や評価の差で心にキズを持つ人や、子どもの頃充分に甘えさせてもらわなかった人には、松子の不器用さが何となく分かるのではないでしょうか。
映画も原作も知らないので、ドラマだけの評価になりますが、悲しく情深い松子の人生に感動しました。
自身が人から拒絶される事を何よりも恐れているため、Noと言わなければならない時にNoが言えない故に悪い男にとことん利用される松子。
永遠の男性(父親の替わり)を求めて愛を乞い過ぎるせいで、自分を幸せにしてくれない男性ばかりを選んで、松子の人生はどんどん悪いほうに転がっていきます。
同僚の財布からお金を拝借する所など、それはさすがに?? というシーンはちょっとありましたが、Noと言えない女がどうなるのか、とことん見せ付けられた気がします。
何かの本で昔読んだ、”異性の親との関係が、将来の恋愛に大きく影響する”という通説を全面的に体現した、不器用な松子の生き方。
弱いものに優しく、正義感が強く、教養もあり、もっと幸せに生きられた筈なのに、楽に生きられる術を知らなかった彼女が堪らなく愛しくなりました。
そして、そんな松子が、同類の洋一に愛されていた事に、救いを感じました。
野に咲く一輪の花のような、寂しいけれど可憐な松子の生き方を通じて、人生において一番大切なものは何かを感じてみるのもいいと思います。
ギフテッド
小学校6年生の颯斗の登場から物語は始まる。ある時、検査を受けて自分が「ギフテッド」だということを知る。それから、地元の学校から浮いてしまい、結局ギフテッドばかり集まった学校に行くことになる。そこで彼はかけがえのないギフテッドの仲間を得る。ギフテッドとは何なのか。それは次第に明らかになる。
その特殊性ゆえに、ギフテッドは目の敵にされ、国からも問題視される。特別なギフテッドと平凡な人間。それが、ある事件をきっかけにしてギフテッド排除の動きが急速に高まっていく。
この本を読んで、才能とは何だろう、と考えざるを得なかった。天才や運動神経抜群の者なら他人から評価され、称賛される。しかし、ギフテッドは同じように特別なのにそのことで差別され、追い詰められていく。ならば、そんな才能など必要ないのではないか、と思える。平穏な人生を送りたいなら。天才児なども周りになじめず、周囲から孤立することもある。才能のない身としては、少しでもそんな物があれば、と夢想するが、実際にはない方が幸せなのかもしれない。それよりも自分の好きなことを見つけて、思う存分それをしたほうが幸せなのだろうとも思えてくる。
物語の方は、思いがけない結末を迎える。ちょっと意外な終わり方なのだが、著者は進化し、新たな段階に入った人類を表現したかったのかもしれない。異質なものに対する間違った差別、特別な才能を持つことの損得、そんなことを描きたかったのだろう。ギフテッドの謎で読者を引きつけ、その能力によって引き起こされた事件でさらに読ませる。最後まで、どういう結末になるのだろうと想像しながら一気に読めた。ラストの肩すかし感を除けば、抜群に面白い小説である。
その特殊性ゆえに、ギフテッドは目の敵にされ、国からも問題視される。特別なギフテッドと平凡な人間。それが、ある事件をきっかけにしてギフテッド排除の動きが急速に高まっていく。
この本を読んで、才能とは何だろう、と考えざるを得なかった。天才や運動神経抜群の者なら他人から評価され、称賛される。しかし、ギフテッドは同じように特別なのにそのことで差別され、追い詰められていく。ならば、そんな才能など必要ないのではないか、と思える。平穏な人生を送りたいなら。天才児なども周りになじめず、周囲から孤立することもある。才能のない身としては、少しでもそんな物があれば、と夢想するが、実際にはない方が幸せなのかもしれない。それよりも自分の好きなことを見つけて、思う存分それをしたほうが幸せなのだろうとも思えてくる。
物語の方は、思いがけない結末を迎える。ちょっと意外な終わり方なのだが、著者は進化し、新たな段階に入った人類を表現したかったのかもしれない。異質なものに対する間違った差別、特別な才能を持つことの損得、そんなことを描きたかったのだろう。ギフテッドの謎で読者を引きつけ、その能力によって引き起こされた事件でさらに読ませる。最後まで、どういう結末になるのだろうと想像しながら一気に読めた。ラストの肩すかし感を除けば、抜群に面白い小説である。
百年法 下
(登場人物達にとって)衝撃的なラストに向けて、政治家・官僚側と一般人側の視点で緻密に書き込まれています。
上巻にくらべスピード感はなくなりましたが、その分じっくり書き込まれて、別の面白さがあります。
ただ、ゼロ号発令などやや強引な展開が散見するので、☆1個減らしました。(読んだときは、大統領カッコイイじゃんと思ったのですが)
確かに不老処置は魅力的で現実にあれば飛びついてしまいそうだが、不老人生を謳歌しながら遊び暮らせる人わけでなく、俺のような一般人が永遠に生きながらえるためには、永遠に生活費を稼ぐために働き続けなければならないわけで、それは結構ツラいかも。
しかも家族関係が希薄になっているこの作中の世界であれば、子どもの成長などもガンバリの原動力にならないわけで・・・なんて事も考えさせられた。
いつか必ず訪れる死を考えると、それは恐ろしくもあり、生きている人との別れが悲しくもあるのだろうが、一方、自分自身の生命活動を継続させるためだけの人生なんてのも、耐えられなくなる日が来るのだと思う。
有限人生讃歌として読ませていただきました。
上巻にくらべスピード感はなくなりましたが、その分じっくり書き込まれて、別の面白さがあります。
ただ、ゼロ号発令などやや強引な展開が散見するので、☆1個減らしました。(読んだときは、大統領カッコイイじゃんと思ったのですが)
確かに不老処置は魅力的で現実にあれば飛びついてしまいそうだが、不老人生を謳歌しながら遊び暮らせる人わけでなく、俺のような一般人が永遠に生きながらえるためには、永遠に生活費を稼ぐために働き続けなければならないわけで、それは結構ツラいかも。
しかも家族関係が希薄になっているこの作中の世界であれば、子どもの成長などもガンバリの原動力にならないわけで・・・なんて事も考えさせられた。
いつか必ず訪れる死を考えると、それは恐ろしくもあり、生きている人との別れが悲しくもあるのだろうが、一方、自分自身の生命活動を継続させるためだけの人生なんてのも、耐えられなくなる日が来るのだと思う。
有限人生讃歌として読ませていただきました。
嫌われ松子の一生 通常版 [DVD]
とても切ない映画でした。
コメディ、かつミュージカル調に仕立てられているのでオブラートに包まれたように感じますが、
内容はかなりシリアスです。
些細なことで誰しも人生をしくじってしまうことがあり、
実際に松子のような人生を送った人は少なくないと思うのです。
観ていて胸が苦しくなりました。
最近の邦画では、男性が女性を殴打するシーンが殆どないので
本作は余計にインパクトがありました。
中谷美紀さんの役者根性に感心するばかりです。
松子の魂が救われて欲しいと願いました。
コメディ、かつミュージカル調に仕立てられているのでオブラートに包まれたように感じますが、
内容はかなりシリアスです。
些細なことで誰しも人生をしくじってしまうことがあり、
実際に松子のような人生を送った人は少なくないと思うのです。
観ていて胸が苦しくなりました。
最近の邦画では、男性が女性を殴打するシーンが殆どないので
本作は余計にインパクトがありました。
中谷美紀さんの役者根性に感心するばかりです。
松子の魂が救われて欲しいと願いました。
ドラマ版 嫌われ松子の一生 Vol.1 [DVD]
最近、あらためて全編 観なおしましたが僕はドラマをみて初めて泣きました
純粋な女性、松子が悪い方向に流され行くさまは、自分が何とかしてやりたい
気持ちになり心がとてもハラハラして、時間を忘れてドラマの中の一人に
なったようだった気がしました。内山さん演技は、素晴らしい
世間の評価は低すぎると思います。
純粋な女性、松子が悪い方向に流され行くさまは、自分が何とかしてやりたい
気持ちになり心がとてもハラハラして、時間を忘れてドラマの中の一人に
なったようだった気がしました。内山さん演技は、素晴らしい
世間の評価は低すぎると思います。