腹ふり
パンク、と言うとストレートな楽曲を思い浮かべてしまいがちですが
このアルバム、曲がりくねって渦巻いてます。混沌。
下のレビューで、歌詞は「供花」に納められている、とありますが、
「壊色」の方が、詳しく載っています。(言うてるやんか以外)
歌詞目的で買うなら「壊色」がオススメ。
もちろん、詩集としても「壊色」は最高です。
このアルバム、曲がりくねって渦巻いてます。混沌。
下のレビューで、歌詞は「供花」に納められている、とありますが、
「壊色」の方が、詳しく載っています。(言うてるやんか以外)
歌詞目的で買うなら「壊色」がオススメ。
もちろん、詩集としても「壊色」は最高です。
あの頃映画 「エンドレス・ワルツ」 [DVD]
「幻の傑作」とは、いささかありふれた表現だが、この映画の場合、1995年にミニシアター系で公開されて以降、これまでDVDどころか、セルスルービデオでも発売されていない。
レンタルビデオでのリリース本数も少なかったようで、中古市場では価格が高騰した。
(ネットオークションでは、中古VHSソフトであるにもかかわらず、1万円以上で落札されていた)
そんな、知る人ぞ知る、そして知ってしまったら1万円出してでも、もう一度見たいと思うような作品なのだ。
文字通り「幻の傑作」としか、言いようがない。
サックス奏者の阿部薫は、若松孝二監督のあるピンク映画(書いたら規制にひっかかるようなタイトル)の音楽を担当し、本人のような役(河べりでひたすらフリーブローイングをする男)で出演した事があった。
生前の本人と、その音楽を知る監督が、まだ小説など書かずに尖っていた頃の町田康を起用して撮った作品だけに、なかなか痛くて切ないものがある。
阿部薫も鈴木いづみも知らない世代の方には、西原理恵子の漫画をいっそうヤバくしたようなストーリーです、観る人を選びます、と言えば、おわかりいただけるだろうか。
レンタルビデオでのリリース本数も少なかったようで、中古市場では価格が高騰した。
(ネットオークションでは、中古VHSソフトであるにもかかわらず、1万円以上で落札されていた)
そんな、知る人ぞ知る、そして知ってしまったら1万円出してでも、もう一度見たいと思うような作品なのだ。
文字通り「幻の傑作」としか、言いようがない。
サックス奏者の阿部薫は、若松孝二監督のあるピンク映画(書いたら規制にひっかかるようなタイトル)の音楽を担当し、本人のような役(河べりでひたすらフリーブローイングをする男)で出演した事があった。
生前の本人と、その音楽を知る監督が、まだ小説など書かずに尖っていた頃の町田康を起用して撮った作品だけに、なかなか痛くて切ないものがある。
阿部薫も鈴木いづみも知らない世代の方には、西原理恵子の漫画をいっそうヤバくしたようなストーリーです、観る人を選びます、と言えば、おわかりいただけるだろうか。
猫とあほんだら (講談社文庫)
犬の目線から書かれた「スピンク」シリーズを先に読みました。
たまらない比喩やオノマトペのおかしさ、斜めからの人間観察の面白さに、はまりました。
こちらのシリーズは、著者本人の目線から、ともに暮らす猫たちを描いたもの。
しかしとぼけた観察とほろ苦いおかしみは変わりません。
今回は伊豆の山奥に、増えすぎた猫たちと暮らす家を求めて引っ越す顛末です。
ところが、候補の家を見にゆくとちゅうで、雨の中、子猫を二匹ひろってしまいます。
なんとか助けようと、わたわたと、猫を隠してホテルにもぐりこみ、奥さんとふたりで四苦八苦。
やっと見つけた家の猫向き改造にもあちこち失敗するし、警戒心の強い猫たちをどうやって六本木から引っ越させるかにも頭をしぼります。
猫を飼う人生ではなく、猫との人生をつづる本です。
そして作者は猫をうんと人間化してその心理に立ち入る、という書き方をせず、いつも人間目線から、「不思議だなあー」という感じで、他人である'猫たちの行動やふるまい方を(愛をこめて)描写しています。敬意をこめた対等さ。
後半、逃げ出して顔つきからゴルゴ13になってしまった猫のニゴを、引き戻すまでの苦労話も迫力があります。ニゴは「サルの血がまじっているのか」と思えるほど器用に脱走したあげく、作者に「猫には世界征服も可能?」と思わせます。
それぞれの猫'たちの人生と、作者の人生がときに空まわりしつつも噛み合い、この作者ならではの飄々としてかるやかな文章にのせられて一気に読んでしまいました。
忘れられない猫たち。古今の猫文学の中でもひときわ光るシリーズだと思います。
たまらない比喩やオノマトペのおかしさ、斜めからの人間観察の面白さに、はまりました。
こちらのシリーズは、著者本人の目線から、ともに暮らす猫たちを描いたもの。
しかしとぼけた観察とほろ苦いおかしみは変わりません。
今回は伊豆の山奥に、増えすぎた猫たちと暮らす家を求めて引っ越す顛末です。
ところが、候補の家を見にゆくとちゅうで、雨の中、子猫を二匹ひろってしまいます。
なんとか助けようと、わたわたと、猫を隠してホテルにもぐりこみ、奥さんとふたりで四苦八苦。
やっと見つけた家の猫向き改造にもあちこち失敗するし、警戒心の強い猫たちをどうやって六本木から引っ越させるかにも頭をしぼります。
猫を飼う人生ではなく、猫との人生をつづる本です。
そして作者は猫をうんと人間化してその心理に立ち入る、という書き方をせず、いつも人間目線から、「不思議だなあー」という感じで、他人である'猫たちの行動やふるまい方を(愛をこめて)描写しています。敬意をこめた対等さ。
後半、逃げ出して顔つきからゴルゴ13になってしまった猫のニゴを、引き戻すまでの苦労話も迫力があります。ニゴは「サルの血がまじっているのか」と思えるほど器用に脱走したあげく、作者に「猫には世界征服も可能?」と思わせます。
それぞれの猫'たちの人生と、作者の人生がときに空まわりしつつも噛み合い、この作者ならではの飄々としてかるやかな文章にのせられて一気に読んでしまいました。
忘れられない猫たち。古今の猫文学の中でもひときわ光るシリーズだと思います。
犬とチャーハンのすきま
暑い、だるい、金がない、面白くない、何か蹴飛ばしたい、でもまあ、結構「生きてることは楽しいぜ」ね。そんなふうな気持ちにしてくれるCDです。大音量で聴くもよし、泥酔して聴くもよし、ディナーのときに聴くもよし、洗濯物を干しながら口ずさむにもよし、多機能な曲たちです。