1950年代は動物が登場するアメリカのホームドラマで溢れていました。
　1956年11月から放送された「名犬リンチンチン」、1957年11月から放送の「名犬ラッシー」、1958年から放送の「スーパー
ヒューリー」で賢い犬や馬によるドラマのオンパレードでした。

　「名犬リンチンチン」は第101騎兵駐屯部隊のラスティー少年（リー・アーカー）と名犬リンチンチンが活躍する西部劇ドラ
マで「ハリス」ガムの提供で一世を風靡していました。
　また、「スーパーヒューリー」も少年ベレル（いすずの自動車名です）と名馬ヒューリーが活躍するドラマで雪村いずみが
主題歌を歌っていました。

　さて、国内で放送された「名犬ラッシー」ですが、原題は「Jeff's COLLIE（ジェフのコリー犬）」となっています。
　このドラマはミツワ石鹸の提供でしたが、確か、主題歌の歌詞は、
　　「ラッシー ラッシー ラッシー ラッシー ワン ワン ワン
　　　ラッシーがワンワン吠えるとき きっと何かが起こります
　　　今日のお話何でしょ 何でしょね
　　　ラッシー ラッシー みんなのラッシー
　　　ミツワ ミツワ ミツワのラッシー　」
だったように記憶しているのですが・・・。

　アメリカでは、「ラッシー」とは、もともと「お嬢さん」の愛称で、このコリー犬はメス犬であることが解ります。
　登場人物はジェフ少年（トミー・レディグ）、母親エレン（ジャン・クレイトン）、祖父ミラー（ジョージ・クリーヴランド）とラッ
シーでアメリカの古き良き時代の広大な牧場が舞台です。この他、ジェフの友人のポーキーが登場し、ほのぼのとしたド
ラマが展開します。

　ジェフ少年は１１歳の設定ですが、二代目として登場するティミー少年（ジョン・ブロボスト）は７歳の設定のため、内容
が幼稚になってがっかりした記憶があります。
　子供時代にこのドラマを視た時には、ラッシーの芸ばかりに目がいくだけでしたが、約60年振りに視ると何とヒューマン
な暖かいドラマかと今更ながら感動することしきりです。
画像も鮮明で半世紀前のドラマが視られるとは本当に夢を見ているような錯覚に襲われます。