無限の住人 オリジナルサウンドトラック
このCDが発売された当時、「無限の住人」はAT-Xでしか 放送されていなかったので、映像を見ずに、『大谷幸さんの音楽だから』 という理由だけで購入しました。
率直な感想は、『大谷幸さん、また何かやっているなぁ〜』という感じ。
枕草子の愛華さんの(雄叫び)のような(呻き声)のような 1曲目「諸行無常」から始まった時には、どうなるものかと思いました。
ようやく4曲目にして、ピアニスト大谷幸さんの 音を聴いた感じでした。
解説を読むと、 「自分の才能の新しい構築」これが、自分に課したテーマだ。 とあります。
その後、地上波放映で「無限の住人」を観た処、『カッコ良ければ何でもあり』の沙村広明の「ネオ時代劇」の世界観にピッタリ、音楽がハマっているのに感動しました。
新しい大谷幸さんの 才能の開花を 聴ける一枚です。
Sing
GRAPEVINE1年3ヶ月ぶりのニュー・アルバム。
個人的には煙草とブラックコーヒーを飲みながら聴きたい一枚(苦手だけど)。
特に「女たち」あたり。
渋い。全曲を通して聴いたときに自分が一番最初に思ったことがこれである。
前作もかなりねちっこい(いい意味で)作品だったが今作はあれを更にディープにした感じ。
前半のうねりを聴かせる展開も、「女たち」「フラニーと同意」のブレイクダウンを含めても
大人の余裕というか、少年らしさというよりはそんな感じがした。
雑誌のインタビューで「年相応になってきた」と田中和将が言っていたけど正にそれだ。
冒険心よりも安定感を維持する、あるいはそれを極めようとしたのがこの作品ではないか。
ギター・ロックというよりもブルース・ロック的なアプローチに傾いた気もする。
ポップさよりも、コアな部分(「CORE」なんて曲をシングルで切るくらいだし。ちなみにこのアルバムで一番好き)を押し広げた作品なので、
疾走感や勢いはほぼないに等しい。そのかわり、どっしりと落ち着いた大人のグルーヴをじっくりと聴かせている。
さわやかに始まる「sing」や「Two」「鏡」などの腰をすえたスロウテンポのロックナンバー、
いつもと歌い方が違って聴こえる「女たち」、唯一のアッパーチューン「フラニーと同意」など
派手さを捨てて、地力だけで勝負してるような印象の作品だ。
GRAPEVINEのアルバムの中で一番ポップなのは「another sky」、柔軟なのは「circulator」、売れたのは「Lifetime」、
攻撃的なのは「イデアの水槽」というのが個人的な見解だが、「一番渋いのは?」と聴かれたら真っ先にこの作品を上げるだろう。
とにかく「じっくり聴かせる」ことに特化した、統一性のあるアルバム。
ハルシオン・ランチ 1 (アフタヌーンKC)
一方に、十数年もの長期連載に裏打たれた経験と実力、
一方に、貪欲な好奇心に引っ張られた若々しい感性。
そのふたつが同居する作家はそうはいないのではなかろうか。
若い作家が読者に近い感覚で、同時代の共通言語である時事的な
サブカル/オタクネタで、友達同士のように盛り上がるというような
構図は(特に昨今)多い。しかしその手の作品は、作家が若いためもあり
その経験不足から、作りは随分おざなりであり、雑談調のネタを
脇においやると、内実は空虚な張りぼてであることに気付いてしまう。
しかし逆に、経験豊富で器用な作家がそれを描こうとしても、年齢や、あるいは
豊富な社会「経験」そのもののため等から、読者とは随分感覚が離れてしまい
「友人のように共に盛り上がる」などという感覚はなかなか呼び起こせない。
そんな両極の能力(と書いて“ちから”と読むよ!)を
ここまで理想的に洗練させ続ける作家は、そうはいません。
『おひっこし』のような青臭さは無いかも知れないが
むしろ主人公・元にぼかされながらも確かに漂う哀愁など見ると
世相をさりげなく反映させながらも、ごく真面目に
味わい深い人間描写をも成されていると感服します。
その上で、本作がまず第一にギャグ漫画であることも疑いなく
笑った箇所を数えればキリ無し。連載を続け経験がつまれ
画力始めあらゆる漫画技術がより高みへと昇りゆく中
それでも軽やかで瑞々しい感性は全く古びず
むしろより研ぎ澄まされ、密度を増し共存している。
漫画を読んでいる人ほど、こういう漫画がとても稀有とわかるはず。
疑いない、漫画好きのための漫画です!
個人的に好きなネタ↓
なぜかカナダの国旗 BGM「夏影」 言語:標準→敬語
「聖なる館」のジャケ 超ひも理論 何も巨乳しない、劉備
びんぼーふぐーよくじょーくーふく 中二な左腕
伏せ字になってない ウルトラマン風裏表紙
無限の住人 第一巻 初回限定版 [DVD]
アニメ化と聞いたとき、ものすごい駄作(失礼)になるか オタクのこだわりが結晶と
化した血と汗と涙の名作になるか、極端にどちらかなんじゃないかな?と思ってました。
で、とりあえず、駄作の方を想像して見ました(ガッカリしたくないので。
<絵> 頑張ってるなと思いました。絵だけなら☆5。
シンプルなセル画にしたら地味になっちゃう絵柄ではないかと危惧してましたが
女の子はちゃんと可愛いし、影久さん美形だし、まんじさんはまあ・・・ファンの人は
嘆いてたけど、もとがおっさん顔だからビジュアルはしょうがないかなと(笑)
ただ、細かい書き込みやこきたなさが魅力の原作絵の良さは無くなってました。
やっぱりすっきりと綺麗すぎたら迫力失せますね。
それでもとても良く出来ていたので感心しました。
<話> 原作既読だからダイジェストでいいよね?って聞かれてる気がしました^^;
監督がポンポン飛ぶような手法を好まれる方だと噂で聞きましたが、あちこちに話が
飛躍して、実に内容がわかりづらいです。
むげにん初見の人にもわかるならいいと思いますけど・・・どうなんだろう。
詰め込んだために、ストーリーがすっきりしすぎていると思います。
思い切ってどこかをはしょるなりして、じっくりドラマ部分を楽しむ溜めも欲しかった所です。
<アクション> 良く動いてました。グロさはトーンダウンしてましたが、まんま放送したら
怒られちゃうのかもしれませんし(笑)戦闘シーンが迫力ダウンしてるのはしょうがないんじゃないかな。
人物の動きと背景の演出が綺麗でした。
難点はまとまりすぎている所。とりたててどこが悪いという点はありませんでしたが、
それだけにぐっとひきつけられる突出した点が無く、淡々と進行するために退屈した
部分もありました。
総合的に☆4つです。超名作とは思わなかったですが、工夫や努力が見られて、アニメと
してのクオリティも高かったと思います。 スタッフの皆様に拍手。