K.ODA Oh!Yeah!
東京ラブストーリー(「ラブストーリーは突然に」が主題歌になった、当時の大ヒットドラマ)
放送当時、中学生だった私が初めて買った小田和正のアルバムがこの作品でした。
その当時の衝撃と言ったら、もう……。
私の世代だと、オフコース時代は「さよなら」程度しか知らず、このアルバム(ラブストーリーは突然に)から
小田和正という存在を知るというのが当たり前でした。
その後、小田さんはセルフカバー等で古い曲もある種のリメイクを施して世に出していますが、
個人的に、古い曲は当時の音源で聴いた方がいいと思います。
古い曲をプレイするにあたって、最新の小田さんの表現をするのはライヴ会場だけでいいと思うんですよね。
仮に最新の小田さんからしたら納得いかない出来であったとしても、当時には当時にしかない力や魂がこもっています。
それにしても、これだけ“アーティストの才能”というものを、聴く側に突きつけるアルバムはなかなかないのでは……。ベスト盤とはいえ、私には小田さんのアルバムとして最高傑作です。
深海
このアルバムが発売された当時のミスチルの人気は凄まじく
大方のミスチルファンはアトミックハートのような
ポップで明るいアルバムを期待していたと思います。
私も明るい”ミスチルらしい”アルバムなんだろうな、と当然思っていました。
なので発売日に買って聴いた時にはびっくりしました。
とにかく暗いというのが第一印象でした。
もちろんいつものミスチルらしい曲もあります。
ミラーやありふれたラヴストーリーなどはいかにもミスチルっぽいです。
でもソーレッツゲットトゥルースなんて
ちょっと某歌手の真似っぽく聴こえて変な感じがしたものです。
なんでこんな曲を?と当時は本当に不思議に思いました。
またゆりかごのある丘からなんて本当に暗くて救いが無い曲です。
でも、この曲はどうしようもない寂しさが表現されていて好きです。
このアルバムはそういう寂しさみたいなものが全体を流れていて
それが好きか嫌いかで評価が分かれるのかもしれません。
私はこういう内向的なアルバム好きです。
自分を見つめ直したい時などに聴くとすごくいいです。
東京ラブストーリー 上 (文春文庫 さ 25-5)
久しぶりに読んだ。大学を卒業し、社会人になる途上で
連載が開始し、登場人物の一人ひとりに自分を重ねて、
思いを共有した。誰と誰が最終的に結ばれるのか、
最後まで読者に確信を持たせずハラハラさせた上で、
最終回まで持っていく技量は素晴らしい。完治の
「昨日、ぼく子供が生まれたんです」というセリフの
せつないこと。リカはどこへ行ったのだろう。そして
ひとりでお腹に宿った命を育てていくのだろう。
素晴らしい作品をありがとう。