うたをうたおう
長谷川都さんのファーストアルバムにして最高のデキです。
一曲もいらない曲が無くアルバム全体のまとまりも完璧。なによりすべてが日本語で、そして夜に会う曲ばかり。
彼女の魅力は歌唱力とその雰囲気がすばらしく、まるで最高の映画のエンディングに流れていそうな曲ばかりです。
お勧めしたい日本のシンガーソングライターを1人あげるなら間違いなく彼女のこのアルバムを紹介します。
活動を中止していた長谷川都さんも活動を開始したようなので、またこのようなCD全体に雰囲気のあるアルバムを作ってほしいと思います。
新ゲッターロボ(4) [DVD]
今回の話は、とにかくみんなよく動く!
パイロットも動きますしロボットも動きます。
特に、隼人好きの人には、
7話はたまらないんじゃないでしょうか?
(彼がひたすら叫んでますので・・・)
その他、ゲッター以外の石川賢漫画を知る人なら、
思わずニンマリしてしまう場面も目白押しです。
スタッフのこだわりを感じる・・・。
物語も後半に入ったというのに、
まったく熱さが衰えていません!
熱い漢のパワーを感じられると思います☆
風の又三郎 [DVD]
この映画を観たのは中学生の頃のことだった。
しかも学校の図書館で授業の中で、ある先生が観せてくれたのだ。
先生は誰かは忘れたけれど、きっとその先生自身が感銘を受けて生徒に観せたいと思ったのだろうと今では思う。
フイルムは16ミリだったんだろうか、それとも8ミリフイルムとして学校に供給されたものだったのか。
壁にかけられた白い掛け軸を広げたような画面に、陰影の深いモノクロの又三郎の映像が現れ、あの「ど・ど・ど・・」の印象的なフレーズの歌が流れた。
実に不思議な体験だ。又三郎が風とともに図書館の暗闇に現れたような幻視的な体験だった。
田舎の中学の、日々なかなか文化的な接触の少ない時間の中で、一人の先生が紹介してくれる映画や絵画や音楽、それらはなんとぼくらの記憶に深く刻まれていることだろう。
そのような体験を子供に与えられることこそ、教育というものの中にある一番の人間的な恩恵じゃないだろうか。
そして、この映画「風の又三郎」は、そんな印象的な、強く記憶に残る映画のひとつとして出会った作品。
CGはおろか、せいぜいモンタージュ合成された映像で表現された風の中の又三郎の、シンプルな映像との出会いの体験を、大量に安直に映像に接することのできる、いわば感性が麻痺しやすいこの時代に、もう一度できないものかと思うし、子供たちにも出会って欲しいという気がする。
まさかここで再会するとは。
神州纐纈城(上) (講談社漫画文庫 (い2-12))
時は戦国。霊峰富士の裾野に広がる密林を抜け、本栖湖湖上に聳える纐纈城。そこに住まうわ悪鬼羅刹の群れ。城主としか其の名を知られない仮面の男は業病を患い、その治療の妙薬を得るために、近隣の村々から人々をかどわかしては、その生血を絞り臓腑を食らうという。人の生血で深紅に染め上げられた纐纈布に導かれ、甲州武田家家臣土屋正三郎は、纐纈城を求めて旅立つのであった。国抜けの大罪人正三郎を追う、鳥刺しの高坂甚太郎、纐纈城城主の為に人の生き胆を練り上げる医師直江蔵人、その親友にして蔵人の悪行を勇めんと樹海を進む塚原卜伝、嫉妬の果てに気が狂い、駆け落ちした妻と情夫を殺さんと出会う男を見境無く切り殺す、三合目の陶器師などなどなど。これら目くるめく登場人物たちが、邪悪の砦纐纈城を中心に、数奇な運命の渦巻きに巻き込まれていくのであった。
登場人物の紹介をしているだけでワクワクしてくるのだが、この国枝史郎の手になる大正期の伝奇ロマンに、コミカライズという形で噛み応えのある血肉を二十一世紀平成の世に与えたのが、あの石川賢なのだから、こりゃあぁた、読まずにおらりょうか!
いやぁもう、凄い凄い。『魔界転生』でお馴染みの石川節が炸裂しまくり。纐纈城の家臣達は、例によってのフジツボが湧いた鬼みたいな石川節の産物なのだが、これを束ねる城主がオロカ面のそっくりさんで、地味ゆえにインパクトがあって不気味。鳥刺し甚太郎の得物は竹竿。この鬼どもを竹竿の一閃でブッタ切っていくのだよ。