Circuital
前作ではやや実験的とうか、やりたいことを詰め込み過ぎたような気がしたが、本作はMartine Tuckerプロデュースの元まとまりのあるフォークロックに仕上がっており、個人的には彼らの作品の中では最も好きな1枚。
こういったトラディショナルなフォークへの回帰は最近のトレンドかもしれないが彼らの物差しの確かさは本物、決して流行りを追いかけた結果ではないことは本作を聴けば一発で解る。
プロジェクトバンドMonsters of Folkでの活動も良い刺激になったのかもしれない。
Martineプロデュース作ではSufjan Stevens、Abigail Washburnなんかが印象的だが、特にDecemberistsの今年のアルバムなんかがお好きな方ならおススめ。
フォーク、カントリーを下地にしながらMy Morning Jacket特有のトリップするロックやサイケな感触、Jimの震えるようなハイトーンボーカルが重なりあう高感度なアメリカンロック、インディフォーク。
今までの様なハードなロック、ステージ上での派手なジャム感は無いに等しいが、彼らの歌心とアメリカンルーツへの敬愛を感じることが出来る素晴らしい作品だ。
ダサかっこ良いサイケファンクなナンバー「Holdin' on to Black Metal」「First Light」も良く練られているしポップでキュートな「You Wanna Freak Out」なんか凄く素敵だ。
物哀いピアノやストリングスを背景にJimが切々と歌う「Slow Slow Tune」や「Movin' Away」のようなバラードも名曲だし、タイトルトラック「Circuital」の展開なんかセンス抜群のフォークロック。
ちなみにアナログバージョンは45rpmの2枚組。購入の選択肢に入れても良いかも。
270 Miles From Graceland to Bonnaroo 2003 [DVD] [Import]
2003年にグレースランドで行われたBonnarooフェスティバルの模様を収録しています。
ライヴはもちろんの事、舞台裏の模様やインタビューも収録です。
各アーティスト共1曲ずつしか入っていませんがフェスティバルの雰囲気を堪能できると思います。
出演はソニック・ユース、ベン・ハーパー、オールマン・ブラザーズ・バンド、
ジャック・ジョンソン、ザ・ルーツ、ジェームス・ブラウン他・・・
リージョンフリーなので日本のDVDプレーヤーやPS2で観れます。
出演アーティスト:
Antibalas
Ben Harper & The Innocent Criminals
Warren Haynes
The Polyphonic Spree
Leo Kottke & Mike Gordon
Bela Fleck anditheiFlecktones
Widespread Panic
Medeski Martin andiWood
My Morning Jacket
Robert Randolph & theiFamily Band
Jack Johnson
Tortoise
Nickle Creek
Sonic Youth
The Roots
The Dead
The Flaming Lips
North Mississippi All Stars
Yonder Mountain String Band
Ben Kweller
The Allman Brothers Band
James Brown
Scratch
Evil Urges
待ちに待ったMy Morning Jacketの5th。
前作「Z」辺りから、「カントリーロック」「ジャムバンド」「ニール・ヤング直系」といったバンドのイメージに捕らわれず、影響を受けた音楽を取り込みながら進化していく姿勢がより明らかになりましたが、これは今までのアルバムで一番劇的に変化したアルバムであり、勝負を仕掛けてきたのが分かるアルバムです。
多くの人にアピール出来るポップさを持ち合わせながらも、芸術性が損なわれてないという意味では最高峰のアルバムだと思います。
ビルボード・チャートでトップ10に入る見込むの本作ですが、音楽性を進化させつつ、ライブバンドとして評価も高く、チャート・アクションもあるバンドが一体どれだけいるのでしょうか?このアルバムでMy Morning Jacketはお世辞抜きで世界で10本指に入るバンドになったと思います。
Okonokos [DVD] [Import]
最高です。
スタジオアルバムでも、ボーカルや誰かの演奏だけを前面に押し出すことなく、すべてが曲に溶け込んでる。それがライブでは、会場の空気まで曲と一体になってる感じがすごく伝わってくる。
みんなモジャモジャ。ドラムの人なんか昔の漫画家が描いた原始人みたい。でもなぜかキーボードの人だけクールでおしゃれな感じ。
始めと終わりに映像を足して、ちょっとした映画みたいなつくりになってる。
パーティーで浮いてしまっていた紳士が、なぜかアルパカに導かれて森の演奏会に迷い込むみたいな設定。
しかし最後はちょっと無残…。
何度もライブを見ている人の中では良くない評判もあるみたいだけど、生で見たことない僕は感動しました。
マイ・モニ
来日記念盤として日本限定で発売された、ライブ音源等を寄せ集めたミニアルバムながら、全11曲57分のフルアルバム並みの充実した内容。なかなかの厚紙の紙ジャケに、解説も歌詞・対訳もない、素っ気ないクレジットのペラ紙1枚のみとシンプルな仕様。価格も安くとってもお勧め。
1、2 曲目はライブではなく昨年発表された限定7インチのA、B面楽曲。最新作「Circuital」の流れを汲む佳曲。3〜6曲目までは、World Caf' という番組用に収録されたスタジオライブの音源。これまた「Circuital」からの選曲。観客がいないため歓声がなく、ライブとは思えないバンド・アンサンブルであるが、元々「Circuital」がライブ録音なんだから当たり前か(笑)
7曲目以降は New York の Terminal 5 からの音源で、これは5夜連続で毎晩過去のアルバム1枚を丸ごと再現するという記念ライヴだったらしく、それぞれのアルバムから1曲ずつ選らばています。実はこれまで、「宇宙一のライブバンド(日本盤のコピー)」という謳い文句の割には、最新作のフォークテイストの作風とも相まって、ロックバンドとしての「ノリ」みたいなものはそれほど感じていなかったのだが、やはりここでのライブは凄いね!宇宙一かどうかは知らんが(笑)、ライブを見たいと思わせましたね。気がついた時には、ジャパンツアー終わってましたが…。