宿命 1969-2010 -ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京- [DVD]
全体的に古臭い印象だけど、北村一輝や小池栄子のバタ臭さが逆にハマっていて、見ごたえのあるメロドラマになっていました。
いっそ昼ドラとして長期シリーズにしたら、もっとキャラクターの魅力が出せたんじゃないでしょうか?
全体的にオススメです。
骨の記憶 (文春文庫)
失踪した父親の骨が段ボールで送られてきた!というあらすじを読んで気になったので、手にとってみました。
どうして父親の骨が死後何年もたってから出てきたのか、それを探るミステリーだと思っていましたが、全然予想と違っていました。
そのことは、前半にさら〜っと出てきてしまいました。
物語の内容は、その骨を送ってきた人の半生についてでした。予想外だったにもかかわらず、貧乏から這い上がる人生にワクワクしながら読んでいました。
でも、私は指がなくなったり…というような描写が苦手な人は、読まない方がいいかも。
ターゲット (角川文庫)
朝倉恭介シリーズは『Cの福音』『猛禽の宴』と順に読み、この『ターゲット』で三冊目となりましたが、最もはまりました。シリーズ物は惰性で読み続ける場合も多いのですが、ターゲットは一味違います。朝鮮半島の緊張、北朝鮮の工作員の日本潜入、在日米軍基地をターゲットとしたテロ、細菌兵器としてのボツリヌス菌と病原性プリオンの恐怖、恭介のCIA工作員としての活躍等々、前二冊のコカインの密輸を中心とした展開から、現実味を帯びた内容となっており、緊張感を覚える一冊です。ラストまで一気に読み切りましょう。
虚空の冠〈下〉
電子書籍市場のプラットフォーム戦略を巡り、1人はITベンチャー企業、 1人は巨大メディアグループを統括する立場にある
新旧経営者2人の戦いを描く。
果たしてこの勝負の行方は?
まさしく、今から更に進むであろう書籍等の電子化の波を、
人間ドラマあり、詳細な戦略ありでリアルに描かれている。
この本を読むと、日本でベンチャー企業が育つ土壌が ある意味まだまだなんだと感じさせる。
それはしがらみであったり、資金の大きさであったり、 思い切りの良さであったり‥…
なんでもそうだがガラパゴス日本である前に 世界に先駆けた国にもう一度生まれ変わりたい気持ちにさせられた。
修羅の宴
イトマン事件をベースに書かれた小説ということ。いづみ銀行(住友銀行がモデルらしい)から社長として派遣された高卒の主人公が、浪速物産(イトマンがモデルの会社)の社長としての地位を死守する為に、強硬な行動、果ては、粉飾に手を染め、最後は、ペテン師の手にかかって、バブルの崩壊と共に巨額な損失を出し、犯罪者として告発され、転落するまでが、丁寧にか書かれて読み応えあり。銀行の学歴社会の壁にも驚かされた。