黒鷺死体宅配便スピンオフ 松岡國男妖怪退治(2) (カドカワコミックス・エース)
水野、熊楠、田山兄、と実在の人間に取材した構成がひろがってきています。
その昔、関川=谷口氏の「『坊っちゃん』の時代」というシリーズがあり、そのあとを村上氏の龍、仁が追いました。
この作品は、まだどこかに面白半分のひっかけがありますが、むしろそのことが魅力になるのかも知れません。
松岡國男には、わたしはとても関心をもっていました。
一つには、彼が戦後成城学園の教育課程に関与したからです。
しかし、もう一つ理由があって、それは、彼が私の師匠の師匠、すなわちおじいさん先生と論争したからです。
その論争のスタイルは執拗で、ちょっと人間的ないやみがありました。
けれども、尊敬に値する人物です。
そのあたりの機微に通じる情報を作者はとらえたようです。
なかなか研究がすすんでいますね。
黒鷺死体宅配便 (16) (カドカワコミックス・エース)
どうも最近話が前に進まない。沢山張ってたはずの伏線は一体どうしちゃったのかな?バッタモノのマツコ・デラックスなんぞ出してないで あとspin off気取りか「とでんか」の女性刑事も出してないで、白鷺の連中とか謎の尼さんとか背後霊とか 何処にいっちゃったの?と。
原作者が飽きて力尽きたんだったら 絵描きが頑張って欲しい。
もし飽きたのだったら三巻で完結扱いの「MAIL」の続きを描いてもらえたらなあ・・・・・・
みくもとかさね 1 (ヤングキングコミックス)
アマゾンのおすすめ商品になっていて、買ってみましたが大正解でした。
山崎さんの本は話の筋や繋がりもちゃんとしているし、絵柄も好みです、相変わらず。
そして黒鷺死体宅配便では確かに原作はついていますがキャラクターが一人一人魅力的だと感じていて、みくもとかさねを読んで「あ、原作の良さもあるのだろうけど、キャラクターのこの魅力は山崎さんの技量だな」と実感しました。
また、昨今では"民俗学的なもの"が面白おかしく取り上げられていたりして民俗学だったり妖怪だったりが如何わしいものに思えることも多々ありますが、この本にはあまりそういった感じは受けませんでした。
やはり、きちんと調べた上で書いているからなんでしょうね。
また、みくもやかさねが(今のところは、ですけど)特殊な能力を持った主人公が出る物語特有の特別感は無くてなんとも淡々と日々をおくっている感じもとても良いです。
わかりにくくてすみません・・・が、とにかくお勧めです。