僕から君へ―羅川真里茂傑作集 (白泉社文庫)
「僕から君へ」
表題作です。
友人・夏己が亡くなり、ひろむは彼の部屋を訪ね、彼との事を、帰りの山手線の中で回想する物語。
小学生の時に知り合ったひろむと夏己は、時に離れたり衝突しつつ、絆で結ばれて成長していきます。
真面目な優等生タイプのひろむと、家庭にめぐまれずに育ったヤンキータイプの夏己。この絆は、対照的な2人だからこそだろうと思います。
夏己が死の直前に残した一遍の詩。簡単な言葉ながら真っすぐな詩は、悲しい物語ながら、優しい気持ちになれるはず。
「東京少年物語」
両親の離婚で、東北の山間の町に母と越してきた、吉蔵の物語。
小さな町の、のどかでゆったりした流れが漂います。
周りの人との関わりを経て、成長する吉蔵がかわいいです。
「がんばってや」
青森から東京へ出てきた寛治は、関西弁を話す舞子と知り合い、恋をします。共通語を上手く使えず孤立していく彼ですが、舞子がとった行動に救われます。
都会に慣れず、本来の明るい自分を出せない寛治には、親近感が持てる方も多いのでは。
また、舞子には大阪の人の明るさと、女性全体の凛とした感じを受けます。
ましろのおと(3) (月刊マガジンコミックス)
待ちに待った3巻でした!
2巻に比べると地味に感じるかもしれません。
今回は雪にとって、葛藤の時です。
三味線を鳴らすのはご飯を食べるように日常で、
自分とじっちゃんと若菜ちゃん(時折母親?)で閉じられた世界に生きていた雪が
みんなと一緒に、合わせる、競うことを考えさせられる。
そして梅子も、朱利も、海人もいろんな人が。
葛藤のない人なんていない。
迷う心を奮い立たせて
誰かに勇気をもらいながら
知らずだれかに勇気を与えながら
行きつ戻りつしながら行く。
そんなことを改めて思った3巻でした。
雪の奏でる「さくら」
聴いてください。
HCDニューヨーク・ニューヨーク 1
切ない想いが伝わってきました。ケインとメルのだんだんとのめりこんでいく相手への気持ちがひしひしと感じました。ゲイであるという事に何もためらいもなく聴ける作品でした。
中井さんのすてきなボイスが耳に残るようです。
赤ちゃんと僕 DVD-BOX
母親を二ヶ月前に事故で亡くし、赤ちゃんの弟をまだ小学生なのに面倒みなければならない、友達と遊びたいでもできない、次第に苛立つ、でもふと気付く、自分がいなければ弟は一人ぼっちになるんだと
父親として思春期の男の子と赤ちゃんの二児の親、時には厳しく、でも家族を第一に
友達として、声変わりについて教えられたり、喧嘩したり、ふざけ合えたり、ただそれだけでいいんだと思う
念願のDVD、漫画と一緒にどうでしょう、35話で語られてない話しや、体の変化の事も乗っています。涙なしでは見られない、リアルさとちょっとしたお茶目もあります。人との関わりや子供との付き合い方の大切さを教えてくれます。